この記事は
2012年夏アニメの総括記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
はじめに
今回もこの形式で総括書かせて頂きます。
今期僕が見た作品は以下の通りです。
タイトル | 詳細 |
---|---|
氷菓 | 全話視聴 |
ゆるゆり♪♪ | 全話視聴 |
黒子のバスケ | 全話視聴 |
貧乏神が! | 全話視聴 |
この中に1人、妹がいる! | 全話視聴 |
じょしらく | 全話視聴 |
DOG DAYS’ | 全話視聴 |
ココロコネクト | 全話視聴 |
輪廻のラグランジェ | 全話視聴 |
TARI TARI | 全話視聴 |
10作品。
前期が10作品で、それより随分減ったという印象でしたが、同数でしたか…。
人の印象って本当に当てにならない。
ではでは。
マイ・ベスト・エピソードの発表です。
ベストエピソード「氷菓」第17話「クドリャフカの順番」
□メインスタッフ
脚本:賀東招二 / 絵コンテ・演出:石立太一 / 作画監督:内藤直
□あらすじ
果たして古典部に現れるのか、怪盗「十文字」!?
大勢のギャラリーを前にターゲットとなる「校了原稿」を前に緊張する古典部の4人。
結局、4人は怪盗「十文字」を捕らえることが出来たのか!?
(公式サイトより引用)
□感想
第8話、第14話、第20話と「氷菓」の中でも格段に面白かった回を抑えて「氷菓」内個人的ベストとして、また夏アニメ全体の中でもベストとしてこの「氷菓」17話を選びました。
夏アニメといっても、今作は春開始なのですけれど、そこはご愛嬌。
なんといっても映像で魅せられたトリックシーンが白眉。
冒頭。衆人環視の古典部で忽然と消え失せた校了原稿。
何故?誰が?どうやって?
このトリックの”見せ方”がもう凄いの一言。
「金田一」原作者である樹林先生が事あるごとに言っている事で、以下のようなものがあります。
地の文では表現しきれない映像トリックが漫画には多く眠っている(意訳)
小説ではチープになりがちな「映像(動画・静画問わず)でこそ映えるトリック」が見つかった事が「金田一少年」を続けていく原動力になったのだそうです。
さておき、この第17話では、その映像で映えるトリックが炸裂していたのがなんといっても大きい。
原作ではこのシーンどうなっていたのでしょう。
まだ未読の僕には分からないので、このシーンを「文章ではチープに見える」とは言いません。
しかし、映像にして映える本当に素晴らしいトリックだったと思う。
本当にさり気なく真犯人の彼が描かれていて、しかも超怪しい素振りを見せていたのに、初見では全く気付かなかったので。
中盤以降、息をも付かせぬ奉太郎の推理シーンを以て、このトリックの真相が判明し、再度該当シーンを見返すと描かれていた伏線に気付けるという趣向。
事件の謎が解明されたという爽快感と相まって、この1話だけで見事に騙されたという快感をも味わえた。
ミステリ好きとしては、堪らない趣向が凝らされていて、まさしく「2度見て一層楽しめる」回でした。
「氷菓」第14話「ワイルド・ファイア」について
山田尚子さんの演出について書いていた記事があります。
途中まで書いたのですが、なんかグダグダして無駄に長くなってしまった為、結局お蔵入りにした没記事。
でも、そのまま没にするのも無念なので、この場で少しだけ触れます。
えと。
僕は「氷菓」の女性キャラには全く萌えなかったのです。
何故だか可愛いと思えなかった。
恐らく僕自身がこの作品にそういうものを求めていなかったからだと分析したのですが、自分でもそれが正鵠を射たモノかどうか分からず。
ま〜、兎に角そういう感じで、終始見ていた。
でも、この14話だけは別でした。
山田さんが演出を担当した9話でもそうだったのですけれど、特に14話は別格。
唯一、女性陣を可愛らしいと思えた回。
何故そう思ったのか?
仕草ですね。
演技がしっかりしていて、かつ、細かい上にいちいち可愛らしい。
特に摩耶花です。
例えば、急いで階段を駆け下りるカット。
重心を後ろに置いているような感じに見えます。
通常気持ち前屈みになっている姿勢だと、走っているように見えます。
でも、階段などを駆け下りる場合こんなことすると危険です。
勢いがついて前のめりに倒れてしまうリスクがあるから。
だから、そのような場合普通は重心を後ろに置いて、転ばないように降りていく。
流石に画像のように胸を反らす程はしないと思うのですがw(逆に危険)
これは、誇張表現なのだと解釈。
当たり前のことなのかもですが、でも、その当たり前をちゃんと絵にしていて、そこに漫画・アニメ的誇張を入れていて。
演技がしっかりしているのが見て取れると感じた部分です。
あとは、手の演技が頻繁に入るように感じます。
「細かい上に、いちいち可愛らしい」部分に相当する箇所。
身振り手振りが多くて、なんだかどれも可愛らしく見える。
調理中のえるのシーンで、それを見る事が出来ました。
そのキャラにスポットが当たっていないシーンでも後ろの方で細かく動かしていて、こういうのも結構好き。
最早理屈で無くて個人的な趣味の域のお話ですが…。
山田監督は、しっかりと地に足の付いた演技と細やかな仕草で、キャラを生き生きと見せる方だと思います。
だからこそ僕は山田監督の演出した回でだけ、女性キャラを可愛いと思えたのだと思ふ。
あ〜、やっぱり難しい。
演出のえの字も知らないからか、地の文で説明するのが難しい!!
これも地の文では映えず、映像でこそ映えるトリックなのかもしれない!!
(ただ文章が下手糞な上に、自分でも「何故可愛く見えるのか」正確に把握してないだけ)
終わりに
ぶっちゃけ、山田監督の部分は個別の記事にしないで良かったと思えたというw
ま、それはさておき。「氷菓」以外にも触れます。
「TARI TARI」、「じょしらく」は、僕の中でも図抜けた存在でした。
ただ、これらから選ばなかったのは、前者は全体的に平均して良かったから。後者は、ギャグアニメだから。
「TARI TARI」は例えば第6話「笑ったり 想ったり」はとっても良かった。
良かったのですが、他の回も同じくらい素晴らしくて。
10話「萌えたり 燃えたり」とか大笑いした回もあったり。
最初からラストまで存分に楽しんでしまったので、1話だけ選ぶことが難しかったのです。
「じょしらく」は、これも毎回毎回楽しくて楽しくて。
ただ、僕はどうしてもストーリーを重視して、こういうのを選ぶ傾向が強いのです。
別にギャグを下に見ている訳では無いのですが…。
ベスト1話という訳では無く、全話総合的に見れば、「氷菓」含め3本とも遜色無かったですね。
あとは、「中妹」がダークホース的な役割となりました。
4話あたりからグングン面白くなってきて、毎回頭空っぽにして楽しめた貴重な作品でした。
この記事を書いている段階で既に秋アニメが始まりました。
始まるのが早すぎてビックリしてます。息つく間もないですね。
秋は、続編モノにばかり目が行っていて、他に注目出来ていないのが実情です。
なので、僕の知らない・見た事の無い作品から、ベストエピソードが出て来る事を期待したいです。