この記事は
2017年のアニメ総括です。
はじめに
2017年秋アニメをやっとやっと見終わりました。
我ながら、アホみたいに遅い。
もう3月ですよ。3月。
誰も興味無いことに一層興味なさせる記事になっちゃいましたが、毎度のことなので書かせてもらいます。
見たアニメ一覧
では、先ずは僕が見たアニメを並べます。
五十音順です。
・アクションヒロイン チアフルーツ
・アニメガタリズ
・アホガール
・妹さえいればいい。
・Wake Up, Girls! 新章
・エロマンガ先生
・ゲーマーズ!
・恋と嘘
・冴えない彼女の育てかた♭
・サクラクエスト
・食戟のソーマ 餐ノ皿
・ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝
・つぐもも
・亜人ちゃんは語りたい
・ナナマル サンバツ
・BanG Dream!
・干物妹!うまるちゃんR
・僕のヒーローアカデミア
・政宗くんのリベンジ
・ラブライブ!サンシャイン!!
・リトルウィッチアカデミア
原作既読ものとか2期アニメとかばかり見てますね。
あまり良い傾向とは言えないかな。
では、TOP10の発表です。
(順位は面倒なので明記しませんが、下に行くほど高順位です)
ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝
今作で大事なのは、「驚異的な敵の強さを見せること」です。
それは殊更に強調されるべき要素だと踏んでいます。
理由は、「ダンまち」が主人公の成長に重きを置かれた物語だから。
ベル君が憧憬を抱くアイズを主役に据える以上、彼女を中心としたロキファミリアの「強さ」を強調する必要があります。
ロキファミリアの、アイズの強さを描くには、相応の敵が必要になってきますよね。
成長を描く本編と異なり、第一級冒険者の強さを軸としてるのが今作。
(レフィーヤという成長を軸としたキャラもいますけれど、あくまでもアイズの物語なので)
そこを踏まえて本作のアニメ版を評価すると、今一つだったのかなと。
原作既読のラノベアニメ大抵に言えることですが、尺が足りねぇって感じちゃいますね(汗
特に「ダンまち」シリーズはそう感じます。
「ダンまち」もラストの階層主との死闘ももう1話欲しかったところ。
特にボス戦は、十分な尺を使わないと「危機感」「絶望感」を演出出来ないですからね。
この辺は「時間」が大事な要素になってくると思う。
「ソード・オラトリア」も原作では滅茶苦茶絶望感あった女体型との死闘もそんなに絶望感覚えなかったんですよね…。
せめてもう1話あったら…。
仕方ないことですけれどね。
仕方ないけれど、「敵を強く描く」必要を考えると、やはり物足りなく映り、結果作品全体もあと一歩感が拭えませんでした。
亜人ちゃんは語りたい
これも原作既読です。
キャラデザ、シリーズ構成、キャスト、演出。
どれをとっても良い感じにアニメ化していたなという印象が強い。
この作品の良い所は、亜人をちゃんと個人として捉えている所ですね。
人間はみんな違う。それで良いし、それが良い。
生徒1人1人と真摯に向き合い、それぞれの答えを求める。
十把一絡げにして、一般的な答えを与えるのでは無くて、個人に適した答えを与えるというか。
そういった主人公の姿勢がキャラクター1人1人の個性を際立たせていて、彼女達の日常を浮き彫りにしている。
原作の良い所をちゃんとアニメ化されていたから、アニメでもそういった雰囲気が出ていたと感じました。
Wake Up, Girls! 新章
制作スケジュールに余裕があって、「完成版」を放送してくれてたら、もう少し順位を上にしても良かったのですが…。
そこだけが残念。
物語は、監督変わって不安でしたが、しっかりと「WUG」していたのは嬉しかったですね。
特に最終回。
終わりよければと言いますが、まさに。
1期から提示していた「WUGが描きたいアイドル像」を踏襲し、1つの答えに辿り着いていたので、綺麗な着地だったなと。
続編として蛇足にならずに済んだのは、結末がちゃんと原典に則っていたからだと感じました。
シリーズ初のライブシーンもCG使用とはいえ、見応えありましたし、最終回は白眉の出来だったと思います。
ゲーマーズ!
なんかよく分からないけれど、とても嵌ったアニメ。
作画が飛び抜けて良かった訳でもないし(寧ろ残念な部類に入っていた…)、ストーリーが特出して良かった訳でも無い。
でも毎週毎週楽しみに放送を待っていました。
原作に手を出すくらいには嵌りました。
そういう自分でも理解出来ない感覚…ありますよね?
無理矢理解釈すれば、ヒロインの千秋と亜玖璃の破壊力が凄まじかったです。
この2人が好きになれたのが大きいのかな。
…天道さん?
どなたでしたっけ…?
勘違いドタバタラブコメについても「なんでやねん」とツッコみつつも楽しめました。
先程は、天道さんをおちょくりましたが、彼女と景太が付き合う切欠となった6話が個人的にNo.1回。
ラストに向けての演出が爽快でした。
アクションヒロイン チアフルーツ
オリジナルアニメとして綺麗に纏まっていたので、年間通しても僕の中で良い位置に付けられました。
やや尻すぼみ感はありましたが、町おこしとヒーローショーという中々見ない題材を掛けあわせて、エンタメとして仕上げる力量は流石の一言。
ヒーローショーは兎も角、町おこしというややもすれば重くなりがちなテーマを軽くなり過ぎずも楽しく見れる様絶妙なバランスを取ってエンタメとして落とし込んでいたので、とても見やすかったです。
また、多くのキャラクターを持てあますことなく、しっかりと描き切っていた点も〇。
美甘が可愛かったです。まる。
アニメガタリズ
序盤はあまり引かれませんでしたが、中盤以降グッと面白さを増した作品。
超力技でハチャメチャな終盤でしたが、それを違和感を覚えずに受け入れられたのは、しっかりと伏線を張っていたからでしょうね。
笑いながらも、ハラハラしながら見ていました。
まぁ、廃部の危機に陥りすぎでしたがw
クライマックスに繋がりますが、猫先輩が喋るというのにきちんとした理由を付けて来たのは驚きでしたね。
「アニメだから」で自分の中で納得していたら、作中でも「アニメだから」ってなったので余計に。
しかもここにも伏線張ってましたしね。
未乃愛しか認識してなかった「喋る」事実をいつの間にか他の皆も知っていた点。
徐々にアニメ世界に浸食されていたというのが端的に現れていた伏線で、張り方が上手かったと思います。
この作品はパロディも好き。
千本木彩花さんに「ガーリッシュナンバー」のセルフパロさせてくれたのはGJでした(笑
あ。エンディング良かったですね。
それにしても、「アニメガタリ」見たかったんですが、結局見ないで終わっちゃったなぁ。
TOHO新宿に「Wake Up, Girls! Beyond the Bottom」見に行った時に宣伝だけ見て、「あぁ超見たい」とか思ってたんだけれど…。
本作の感想とは直接関係無いけれど、それが心残り。
妹さえいればいい。
平坂読先生が全話脚本を執筆されているにしては、締りの無い終わり方でしたが、それでも毎週非常に楽しんでいたのは事実。
秋アニメは、今作と「ラブライブ!サンシャイン!!」のみリアルタイムで追っかけていました。
インタビュー読んで、コメディとシリアスのバランスが取れていた点は、スタッフの慧眼の賜物だったことが分かりました。
それだけに、楽しいだけでは無いラノベ作家の過酷な面がしっかりと出ていたと感じます。
そう。
今作は「妹もの」の皮を被った「ラノベ作家のノンフィクション」という見方が正しいのかなと。
それが色濃く出ていたのが6話ですね。
3話での取材旅行すら同行せずに自身のアニメ化作品成功に向けて頑張った春斗。
原作者として出来る限りを尽くした彼を待っていたのは、「クソアニメ」という現実。
巷で話題のクソアニメとは違った、言葉通りの出来。
努力が結果に結び付かなかったことがどれだけ悔しいか。
1人の人間の限界があり、どうしようもない現実が克明に写しだされていた。
原作9巻にあるように、今作も実際に「どうしようもない現実」に巻き込まれていました。
おちん〇ん発言にピー音が付けられていた点ですね。
これについては深くは言及しませんが、「大人の事情」に対して原作者ですら屈するしかないのでしょうね。
メディアの違いを理解しない視聴者の心無い野次に傷つく春斗。
一方で、作者の頑張りを評価してくれる視聴者だっている。
それが、京であり春斗の妹だった。
しっかりと春斗の頑張りを見て来て、そこを評価し、一緒に悔しがる京。
妹も兄を正しく評価し、兄の気持ちに立って擁護する。
disる視聴者も居れば、作者の気持ちに寄り添ってくれる視聴者だっている。
その声が作者を救っている。
春斗を通して、そういったメッセージが読み取れました。
人間味溢れるキャラクターが、時に笑い、時に泣き、時に悔しがる。
重くなり過ぎない様適度に笑いを挟んで上手にバランスが取られたアニメでした。
サクラクエスト
P.A.WORKSの「働く女の子シリーズ」第3弾は、町おこしがテーマ。
「花咲くいろは」や「SHIROBAKO」には、遠く及ばなかったものの難しいテーマをこれまたしっかりとエンターティメントに仕上げていた力量には感服です。
テーマの難しさ的には、前2作を大きく上回ると思うのですよ。
旅館の仲居、アニメ制作。
どういった「問題」があり、どのような「答え」があるのか。
問に対する回答が比較的ある職業なのかなと。
「答え」がある分、きっちりとした取材が出来れば、エンタメに落とし込みやすい題材。
でも、「町おこし」にはその「答え」が無い。
冷え込む景気。
人々は都会に流れ、寂れ行く地方。
商店街からは活気が失われ、チェーン展開してるスーパーに人は流れる。
絵空事のアイディアでは、空転するばかりのリアルがあって、そこに繁栄を取り戻す「答え」が無い。
だからかな。
リアルに近づければ近づけるほど嘘臭くなるというか。
最終的な落としどころが視えなくなっちゃう。
その為なのか、前2作ほどリアリティには欠けてはいました。
ただ、「あくまでもエンタメ」として作っていた為(サクラ王国の設定とかがモロに非現実的)、その点を解消していたように感じましたね。
カタルシスには落ちますので、そういうのを望んでしまうと物足りなさが合ったかもですが。
個人的なベストは、第17話~第18話。
しんみりとしたオチでしたが、孤独な老人たちを繋ぐデバイスとして現代ならではの方策を取っていたのが面白かったです。
リトルウィッチアカデミア
劇場版2作をベースに、TVシリーズ用にさらに拡張した世界観を提示して下さいました。
素直に面白かったです。
1作目(アニメミライ版)から感じていたのですが、僕の中でのアニメの原風景に近い作風なんですよね。
2000年代以降のアニメというと、等身大のキャラクターが現代をベースとした世界観で活躍するものが大勢を占めているイメージがあります。
僕が幼少の頃は、そういうのは少なく、アニメならではの非現実世界に於ける「デフォルメされたキャラクター」が活躍するものが多かったように思います。
デフォルメされたキャラクターが魔法の存在する世界で大暴れする。
ああ、まさにアニメを見てるなという感覚に浸れる貴重な作品でしたね。
物語は、2クールだれる事無く、また、王道故に非常に見やすかったです。
多くの方に薦められる作品。
ラブライブ!サンシャイン!!
信者補正入りまくりなので、読むに堪えない感想になりますが…。
ただただ最高。
このアニメを楽しめる否かは、監督の方針を理解出来るかどうかに掛かっていると思うのです。
方針とはこんな感じ。
物語のラスト(1期2話)で千歌と梨子がベランダから手を伸ばすシーンは、物理的に正しいシーンを求めたら届きません。
でも、気持ちです、全部…。
“現実に届かないものが届く”というのが本作のドラマだと思っています。
届く、着く、間に合う、あきらめない……というのが「ラブライブ!」だというのを最初に決めて作っているので。
現実的な側面から物語を評価すると、腑に落ちないシーンが多々出てくるので、人によっては白けてしまうことでしょう。
ただ、このドラマの方針を理解してれば、一転して感動出来る。
僕は監督の言葉を知った上で見ていたので、自然と楽しめました。
バランス感覚も絶妙なんですよね。
「届く、着く、間に合う」というのばかりに捉われてしまうと、展開が一本調子になってしまいます。
1番の目標にしていた廃校阻止という大きな問題に「間に合わない」という結論を提示する事で、物語に起伏を生んでいたと思います。
そこで諦めてしまうのか。
本当にそれでいいのか。
問題提起をしたうえで、「あきらめない」姿勢を取らせて、キャラクターに一貫性を持たせる。
作品のテーマにも矛盾しない作りになっていたのかなと。
1期も最高でしたが、2期も最高でありました。
劇場版に大期待ですね。
終わりに
ぐはっ。
この記事書き上げるのに5時間くらい使ってしまった。
難航した。
総評みたいなこと書くの難しいわ。
取り敢えず、今年も1クールが終わろうとしていますが、全力でアニメを楽しんでいきます。