この記事は
2020年夏アニメの総括です。
ネタバレあります。
はじめに
良き哉良き哉。
夏アニメも良き哉。
この夏視聴した9本のアニメの総括です。
(「リゼロ2」は、1月からの後半クールが終わってからレビューします。)
天晴爛漫!
キャラクターの面白みで言えば、今期でもトップクラスだった。
バラバラだった国籍も性別も異なるキャラクターが、共通の敵を前にして一致団結する。
直前のコメディ温泉回が良い感じに作用していた分、非常にワクワクする展開でした。
一見ヒール的なTJやバッド兄弟が、しっかりとコメディをしてくれたことで、良いアクセントになっていたと思う。
でも待って欲しい。
僕の勘違いでなければ、今作はレースを軸としたアニメだったはずだ。
横道のはずのなんちゃって西部劇に、いつの間にか軸足が移ってしまったような構成には大いに疑問。
レースがおまけ程度にしか描かれていなかったのは、構成か宣伝ミスだと思う。
視聴者がレース要素にどこまで重きを置いていたかで、評価が分かれそう。
個人的には、レースアニメとして見ていたので、大きく減点対象とした。
それでも、キャラの面白みでカバーできていたので、総括としては〇かな。(△寄りではあるけれど)
宇崎ちゃんは遊びたい!
ウザかわ後輩女子好きなのに、割とガチでウザいとしか思えなかった宇崎ちゃん。
話数をこなしていくごとに可愛らしく見えてきて、中盤から終盤にかけての赤面シーンはニヤニヤしっぱなし。
時折覗かせる素の乙女心は、本当に可愛かった。
大空さんの声もピッタリで、2期は素直に嬉しい。
ところで、このアニメのせいで鳥取に行きたくなりました。
どうしてくれよう。
彼女、お借りします
トムスでも美少女アニメ作れるんだなぁと変なとこで感心してしまったアニメ(笑
やや不安定な回も見られたものの、全体的に高いレベルで安定していた作画は、非常に良かった。
宮島先生は、現在の漫画界でも5本の指に入れたい「美少女を描ける」漫画家先生。
作品最大のセールスポイントは、まさに「美少女」そのものであると思っています。
アニメ化の成否は、宮島先生のタッチをどこまで再現できるかに掛かっていたと考えているのですが、見事クリア出来ていたのではないかと。
アニメ向きにリファインされていながらも、どこか宮島先生らしいキャラデザ。
そのキャラデザに近い作画で作られていたアニメ。
もうそれだけで僕は大満足でした。
あ、あと、オープニング良かった。
前奏(?)のダンス、超絶可愛かった。
曲と併せていて、凄い良かったです。
食戟のソーマ 豪の皿
今の声優界のオールスターなのではないかというほど圧倒的な豪華さを誇るキャスト陣。
作画もJ.C.STAFFとは思えないほどのクオリティで、テンポを重視した構成もあって、非常に楽しんできたシリーズ。
その最終章となる5期は、原作同様のBLUE編を扱ったわけですが…。
このスタッフをもってしても、BLUE編は調理しきれなかった感じでした。
いや、これはアニメの出来どうこうではなくて、原作からして僕は良い印象持ってないわけで。
創真やえりなの人間ドラマを完結させるには、必要な章だったと思っておりますし、その点(特に創真親子のドラマ)は純粋に面白かったのです。
ただ、真夜中の料理人達の突飛な設定は、それまで曲がりなりにも料理漫画していたのが、唐突に異能漫画にしてしまった違和感が強く、受け入れがたかったのです。
異能とかなんだよって。
「ナイフ2本同時に操って、ナイフの元の持ち主の異能を再現して、極上の品を作る」とか言われても、「は?」としかならない。
漫画だからと言われればそれまでですが、世界観を異とする(異なると感じてしまう)キャラ達の登場は、大いに不満でした。
愚痴を並べても仕方ないですね。
とはいえ、僅か1クールで纏めてきた力量は、流石でした。
長い間お疲れさまでした。
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld
4クール続いた長い物語の最終章。
最後の1クールは、今までが嘘のように作画のクオリティがアップ。
「これがSAOアニメだよね」と過去シリーズの水準に戻った、いや、凌駕したような素晴らしい作画でした。
ベルクーリvsベクタは、胸熱でしたね。(ベルクーリの死はかなり悲しかった)
物語もサクサクっと進む為ストレス無く見られましたし、劇場版のキャラクターが出てきたりとサービス精神に溢れておりました。
さて、「アリシゼーション編」の総括というと、ちょっと残念だったなというものに落ち着きます。
クオリティ面で前半2クールが残念だった点、やや間延び感というか冗長感を覚えるシリーズ構成。
後半2クールが分割になってしまった点(コロナ関係なく、分割の予定だったと認識している為、その点間違っていたらごめんなさい。)。
総じて「準備不足」だったのかなと。
製作側は、もう少し制作スタッフに時間的余裕を持たせてほしかったかな。
ま、何も知らない素人の戯言なので好き放題言ってますが。
とある科学の超電磁砲T
やっぱり最高だわ、このシリーズ。
原作好きだからというのも多分に影響してるのは否めないけれど、それを抜きにしても面白い。
原作に無いシーンは、「こういう補完ありがたいよね」ってことが殆どだし、原作から削られたシーンも無くても問題の無いようフォローされている。
久々だからということで、2期からの演出方針に変更を加えることなく、アップデートして「懐かしくも新しい」3期を見せてくださったスタッフの皆様に最大限の敬意を。
原作で見たかったシーンを、想像以上の映像で魅せてくれたのは、本当にファン冥利に尽きます。
一例を挙げれば、そう。
第5話ラストから第6話で繰り広げられた湾内さんと泡浮さんvs馬場。
「怒ったことがない」というほんわかコンビが、婚后さんの為に激情を表す名シーンから始まって、華麗なる頭脳戦は妄想以上。
特に特に5話ラストの2人が怒る場面。
波立飛沫を見せつつ、2人の静かなる怒りが表現されていて、「これこれ!!」ってなりました。
怒鳴らせたり、感情を煽るようなBGMをガンガン使ったりするのではなくて、大人しい静かな怒り方をしてくれて、より「怒ってる」感が出ていて。
ああああダメだ、僕の稚拙な文章力では、上手く表現できない。
とにかく、とにかく良かった。
他にはそうですね。
やっぱり15話「やくそく」だよね。ここは外せない。
原作を読んでいて、操祈の信者になったシーン。
3人の「再会」シーンは、涙無くしては見れない。
ここで挿入歌使って、感情を煽りまくってくる長井監督得意の演出にやられたぁ。
3期が始まって早く早くと待ち望んでいたシーンを、予想の上を行く感動シーンに仕立ててくれていて、感謝感激です。
最終回のオリジナルシーンで「3人で海に行きたい」を水族館で代替えとはいえ、見せてくれて本当にスタッフ様GJ。
今回初めてオリジナル長編が無かったので、4期はオリジナル長編含めつつ、間を置かずにやって欲しいな。
ド級編隊エグゼロス
加隈さん、良かったなぁ。
雲母と黒雲母の声の使い分け方とか、艶のある声とか。
個人的には、視聴する最大の動機となっていました。
本編は、予想通りというかなんと言いますか。
お色気を強く推したアニメの作画って大抵悪い気がするのですが、例に漏れず…。
このご時世だから仕方のない面があったのでしょうけれど。
それにしても最終回は、「なにがどうしてそうなった」というシーンがあって閉口。
タコみたいなキセイ蟲に捕らわれた時の宙と舞姫のセリフ(音声)と口パクが逆になっているという謎のミス。
直前の17歳蟲(仮称)さんの口パクが無かったりもしましたが、それ以上に不可解なミスでした。
現場は、相当混乱してたんだろうなぁ。
富豪刑事 Balance:UNLIMITED
4月に放送された2話までを見た時は、外したかなと感じていました。
ミステリ的な面白さを期待していたのですが、ミステリ感もサスペンス感も無い、アクションバディものという印象しか持てなかったからです。
自称「超本格ミステリー」だったドラマ版のような方向性ではなくて、その辺は良かったのですが、続きは見なくても良いかなくらいだったのです。
夏に放送が延期となり、7月。
一応という程度で予約録画をして、見始めたら、回を増すごとにのめり込んでいく僕がいました。
面白かった。
巨大な陰謀に挑む神戸と加藤のバディ要素も高まっていくし、サスペンスドラマとして謎が謎を呼ぶ展開に興味を惹かれるし。
最後のどんでん返しには、思わず「まじかぁ」と驚嘆させられました。
ドラマ同様原作とは異なりながらも、富豪という要素をきっちりと活かした濃密なドラマは、非常に見応えがありました。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
何を見せたかったのかが如実に表れていた3期でした。
限りある尺の中で、実のところプロム周りのドラマは、原作ではもっとガッツリと書き込まれています。
特にラストの当てつけプロムのシーンは、準備から開催中までの騒動は読者に「大変だったんだな」と伝わる程度には詳細に書かれているのです。
しかしながら、アニメではそこまでやっている余裕は無かったようで、大胆にバッサリと省かれていました。
そうして、「奉仕部の恋のドラマ」に焦点を絞って構成されていました。
その為、コメディを楽しみたい人には地味に映ったでしょうし、恋愛に重きを置いていた人には満足出来たのかなと。
さて、僕は知る人ぞ知る「いろはす党」。(次点でガハマさん)
諦めない女の子であるいろはすが、3年後に酒で酔ったふりしてガッと行くと宣言しちゃい、小町にさらっと指摘されるシーンを見たくて見たくて仕方ありませんでした。
原作から大好きなシーンなんです。
いろはすと小町の会話が面白すぎて、どうしてもアニメで見たかった。
でも、あまり恋物語には必要ではないので、省かれるのではないかとヒヤヒヤしていました。
ガハマさんに「諦めない姿勢」を植え付けるのは、ラストシーンに繋がる大事な伏線なのだけれど、いろはす小町のツッコミ合戦自体は無くても成立しちゃうので、どっちに転んでもおかしくない微妙な感じだったのですが。
ちゃんとアニメ化してくれてありがとうございました~~~~!!!!!
あのシーンだけ、何回も何回も繰り返し見返してます(笑
BDの新作小説では、2人のコンビ芸に期待してます。
(まだ届いてない。てか一括発送にしてしまったので、最終巻と同時に全巻届く仕様。しくじった)
終わりに
水曜~土曜が濃すぎた夏クールでした。
春がコロナの影響で少なかった分、久々にアニメライフを満喫出来ました。