「あの夏で待ってる 」 第8話 感想

この記事は

「あの夏で待ってる」第8話に関する感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

たまには普通に感想を書きたい時もあります

てなわけで、8話感想です。
面白いです!僕の中では、今作と「ラグランジェ」が頭一つ抜けている感じですね。
やっぱりキャラクターの心情を丁寧に描いてくれているので、世界観にどっぷりと浸れるんですよね。
特にこのアニメは、「恋」という一つの感情を色々な角度から見せてくれているので見応えもあります。

自分の恋の成就しか見えていない海人と柑菜。
好きな人の幸せを第一に考えている哲朗と美桜。
恋とは違った事情で、恋に奥手になっているいちか。

この3つのグループを「観察者」の檸檬が掻き乱す事で、コメディとして軽い気持ちで見れるのが良いです。

沖縄編の影響

前回で沖縄旅行も終わって、各キャラにも変化が出て来たようですね。
この変化を齎したのはやはり「恋に積極的」な女性陣2人でした。
ある意味檸檬以上に場を掻き乱したんですよね。

それによって美桜は哲朗に告白をし、いちかは自分の気持ちを素直に受け入れかけた。
今回は、その変化に対するそれぞれの「答え」が提示されたような気がしました。
まずは美桜について。

髪を切る事の意味

女性が髪を切るとまっさきに頭をよぎるのが「失恋」というワードです。
僕はそうです。
どうしてこんなパブロフの犬的な発想に至るのか、僕自身よく分かってないですが、まぁ、日本では多くの人がこのような発想を持ってはいますよね。
とはいえ、現実的では無いんでしょう。
実際は特別意味が無かったり、気分で髪を切るというのが殆どでは無いかなと思うです。
でも、これはアニメであり創作物なので、やはり「気分」とか「意味なく」というものではなく、何かしらの意図があると考えます。
間違いなく何らかの心境の変化の表れとなっているのでしょうね。

では、失恋…恋を諦めたのかというと、やはりそれは無いと思います。
もし哲朗への恋を諦めたのならば、髪を切ったことに対する哲朗の感想を求めないでしょうから。
彼の反応を窺う時の美桜は、未だに哲朗に恋する乙女にしか見えませんでした。

失恋以外というと…「過去の自分との決別」…なのかなって。
好きだという気持ちも「裸族」だという秘密も、すべてをさらけ出してある種吹っ切れたのだと思います。
未だに哲朗と柑菜をくっ付けさせるような言動を取ってはいますけれど、今はもっと自分自身の恋に積極的になっているんじゃないかなと。
髪を短く切ったのは、柑菜に髪型を少しでも近づける為…という可愛らしい理由もあるのかもですね。
沖縄での変化を受け入れている…それが彼女の「答え」。

ごめんなさいに込められた想い

対してイチカはというと…やはり自分の気持ちを殺す道を選んだように見えました。
そのようなモノローグもありましたし、今回の出来事がまさにそう。
このタイミングでの「正体ばれ」って、イチカの心境を端的に表しているようで。
それにしきりに海人に謝っている姿も。
「ごめんなさい」という言葉にどんな思いが込められているのか。
「今まで正体を隠していてゴメンね」という意味なのか。
「私は宇宙人だから海人の想いには答える事が出来ないの、ゴメンね」という意味なのか。
僕には両方に思えました。
このラスト以外にも今回は只管謝っていたイチカですが、ギャグで使われていたそれまでと違ってラストは本当に重かったですね。
色々な感情が込められていたんじゃないかな〜。

沖縄での変化を理性で否定しようとしている…それがイチカの「答え」。

さて、このイチカの「ゴメンね」に海人はどう応えるのか。
恐らくイチカの正体には感づいているんでしょう。今回そんな伏線が張られていました。
だからイチカが思っている(と僕が勝手に考えているw)一つ目の「ゴメンの理由」(「今まで正体を隠していてゴメンね」)は、すんなりと受け止めるでしょう。
問題は2つ目。
死をも恐れず、得体の知れない物体に飛び込んだ海人の事なので、諦める事はしないはず。
イチカが何であれ、自分の恋を貫く気がします。

その気持ちがまたイチカを苦しめる事になりそうですが、果たしてどうなるのでしょうね。

それよりも柑菜があまりにも不憫です。
想いが空回っていて、可哀想です。彼女には報われてほしいんですよね。
どうにかしてくれないかな、檸檬が。

あ。そうそう。
今作、モノローグとナレーションをちゃんと聞き分ける事って重要な気がします。
今回はイチカは全てモノローグ、海人はナレーションだったかな。
なにがどう重要なのかははっきりとは分からないんですが、これごっちゃにすると物語を理解できない気がします。
僕がちゃんと分けられているかは、聞かないで下さいw

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