「青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない」感想【青ブタシリーズ第14巻】

この記事は

「青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない」の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

溝口先生が今年に入ってからずっと体調を崩されているとのこと。
ご回復を祈るばかりです。

さて、シリーズ最終章は、前後編構成。
割と薄かったけれど、内容はかなり重かったぁ。
感想です。

どうしてヤバいのかイマイチ分からないけれど超絶不穏

どういう形にせよ現実が塗り替えられていき、自分だけがその事実に気づいているというのは、物凄く不安感を煽られるというのは分かるのです。
周囲の親しい人たちが自分の記憶と違う記憶を持っている。
もうそれだけで頭がおかしくなりそうだし、咲太が倒れたのも、むしろその程度のダメージに済ませた咲太すげぇなという感想が強い。

このままの状態が続くとしたら、精神は摩耗していき、間違いなく耐えられない時が来るだろう。
けれど、どうも咲太自身も”浸食”を受け、変えられた現実を受け入れていくという。
そのことを幸福だなんて言える訳は無いけれど…。
変な話、現実が変わったことを認識出来なければ、不安なんて湧きようも無いんだよ。

だからという訳でも無いけれど、どうしてヤバいのかイマイチ分からない。
分からないのだけれど、麻衣の身に何か取り返しのつかないことが起きそうだという”もう1人の咲太”からのメッセージが不穏すぎるんです。

麻衣の身に何が起きるのか。
「霧島透子」と名乗ったことで、どうなってしまうのか。

考えうる限り最悪のシナリオは、麻衣が死んでしまうこと。
今はまだ「桜島麻衣のもう1つの”顔”」という程度の「霧島透子」ですが、徐々に認識が塗り替わっていき、最終的に桜島麻衣そのものが歴史から消えてしまうんではないか?
見た目は麻衣なんだけれど、周囲からは霧島透子という人物としか見られなくなる。

当然「本物の霧島透子が生きていた世界」という前提で、これまでの記憶が作られ、咲太とは付き合っても無いただの大学の同期。
友達以下知り合いレベルの関係性。

咲太を含め全ての人間の記憶から「桜島麻衣」のことが綺麗さっぱりと無かったことになる。
こうなると麻衣の死と言えますよね。

 

どうなるかは分かりません。
けれど不穏な空気だけは濃密に感じる。
果たして、麻衣の身に何が起きてしまうのか。

どうやって咲太は麻衣を救うのか。

鍵は消えてしまった郁実にあるんだろうな…。

それにしてももう1人の世界の咲太よ。
もっとはっきりと何が拙いのか伝えてくれよ。
ヒントが曖昧かつ断片的過ぎてさw
これもしっかりと「何故そうならざるを得なかったのか」語られるのかな。

後編、早く読みたすぎる。

終わりに

翔子が救世主的登場の仕方をして泣きそうになった。
大学生編になっても翔子さんに会えるなんて思わなかったし、「出てきてくれ~」ってタイミングで現れてくれたので、喜びも一入でした。
(現実の翔子が成長してというのが、また嬉しいポイント)

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