ハケンアニメ
何気なくカタカナで書いてみて「そういえば、そんなタイトルの小説があったな」とふと思い出し、ググったらば、Kindle版がメッチャ安かったのでポチってしまいました。
- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2017/09/06
- メディア: 文庫
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読んでみたかった小説なので楽しみです。
これがアップされてる頃には、鹿児島のどこかで読んでいる最中の筈。
さて、秋アニメの放送が近づいてきました。
秋は個人的に楽しみな作品がいっぱいあります。
順にあげてみましょう。
1つ目は「逆転裁判 ~その『真実』、異議あり!~ Season2」。
予想だにしなかった2期。
少々期待はずれな1期でしたが、2期は名作(個人的にはシリーズ最高だと思ってます)「3」をアニメ化。
恐らく2クール確定なので、構成的にも滅茶苦茶期待してるんです。
2つ目は「ソードアート・オンライン アリシゼーション」。
「SAO」待望の第3期です。
原作未読ですが、(未読だから?)ラノベアニメとしては近年稀に見る面白さを誇るシリーズの最新作。
それだけでもう鉄板。
絶対に面白いと信頼しています。
「とある魔術の禁書目録III」は、今更感拭えないのですが、シリーズに熱中していた身としては見ずにはいられない。
設定が難解すぎるのが偶に瑕ですが、キャラクターの面白さは折り紙つき。
インデックスに美琴に三度出会える喜びを噛みしめながら視聴します。
百合漫画としては、僕が読んでいる中でも1つ2つ頭抜きん出ているのが「やがて君になる」。
アニメ化です。
ヒロインコンビの声優を伊波杏樹さんと斉藤朱夏さんで妄想してたら、アニメ化決定の報が流れてずっこけたのは今や昔(汗
アニメオリジナルで綺麗に纏めてくれれば良いなと思っています。
「色づく世界の明日から」が超気になる。
P.A.WORKSの新作で、キャラ原案がフライさん!!
フライさんのキャラが動いてるだけで感動する。
これは見たい!!
この5作品が期待作なのですが、世間的にはどうなのでしょうか。
よく言われている「覇権」は、どの作品が握るのかな?
順当に「ソードアート・オンライン アリシゼーション」が大本命でしょうか。
世間はどうか分かりませんが、僕にとっての覇権筆頭候補は「青春ブタ野郎シリーズ」なのです。
電撃文庫で発行されているラノベが原作で、鴨志田一先生の最新作。
「さくら荘のペットな彼女」を代表作に持ち、同作は2012年10月にアニメ化もされました。
今日の記事は、このアニメ「青春ブタ野郎シリーズ」について言及します。
原作の構成について
軽く原作について、ネタバレにならない範囲で言及してみましょう。
僕如きのつまらないネタバレ感想でも良ければ、以下の記事をどうぞ。
nuruta.hatenablog.com
11126字費やした無駄に長すぎる記事です。
熱量だけ感じて頂ければ幸いです。
原作は、毎巻タイトルを変えています。
1巻から順に
- 「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」
- 「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」
となっています。
基本構造として、「青春ブタ野郎は」の出だしで始まり、「の夢を見ない」で結ばれています。
この間に、各巻のメインヒロインを象徴した言葉が入っているのです。
6巻と7巻だけ前後編の体裁となっており、あとは1巻ごとにお話のメインとなるヒロインが変わります。
(シリーズ全体を通してのメインヒロインは1人です。念の為)
ここまで書けば未読の方もピンと来てるかもですが、ヒロイン全員にお当番回が小説1冊分もあるってことです。
バニーガール先輩こと桜島麻衣(声 – 瀬戸麻沙美)。
プチデビル後輩こと古賀朋絵(声 – 東山奈央)。
ロジカルウィッチこと双葉理央(声 – 種﨑敦美)。
シスコンアイドルこと豊浜のどか(声- 内田真礼)。
おるすばん妹こと梓川かえで(声 – 久保ユリカ)。
ゆめみる少女こと牧之原翔子(声 – 水瀬いのり)。
みんな思春期特有の異なる悩みを抱えていて、その解決を図るという物語なので、ヒロイン1人1人の心情に深く深く踏み込んでいくスタイルとなっています。
1巻読み進める度に、魅力的なヒロインが次々と生まれていくのが読み進める上での醍醐味の1つです。
こういったスタイルなので、「オミットできそうななエピソード」が無いんですよね。
各ヒロインの物語を描く上で欠かせないピースが集まって1冊となっているので、全部が全部大事になっています。
お話としては、それぞれ独立性を保ちつつ、しかし、薄い繋がりがあります。
主人公・咲太の物語が各巻に伏線として張られているんです。
6巻と7巻では、翔子をメインに据えつつも、それまで張られてきた咲太の物語が収斂していくのです。
つまり、7巻で大きな物語の締めくくりがあるのです。
公式でもここまでを第1部という扱いとなっていて、7巻ラストでは、「7巻分の壮大な物語の結末」に相応しい壮大なカタルシスが待っています。
原作信者としては、アニメになるならば、是非7巻までを描いて欲しい。
切にそう願っているのです。
PVで一喜一憂
では、これを受けて、アニメの話題に戻りましょう。
アニメでは、1人ずつキャストが公開されていきました。
最初に麻衣の瀬戸さんと朋絵の東山さんが披露されました。
その後も続々とキャストが発表され、伴って、ヒロイン毎のPVもyoutubeにアップされていきました。
これで僕を含めた原作ファンは、「何巻までアニメ化されるのか」を推測し始めた訳ですよ。
すると、朋絵のPVで「おっ!!」となりましたよね。
作品タイトルを原作通りにわざわざ変えてるぞ…と。
1巻ごとにタイトルを変える小説シリーズって珍しくありません。
最も有名なモノだと、「涼宮ハルヒ」シリーズが挙げられるでしょうか。
1巻では「涼宮ハルヒの憂鬱」、2巻は「涼宮ハルヒの溜息」…と言った感じで、「涼宮ハルヒの〇〇」となっています。
アニメでは、劇場版を除き番組タイトルを「涼宮ハルヒの憂鬱」で統一。
今作も番組タイトルは「青春ブタ野郎とバニーガール先輩の夢を見ない」で統一されるという認識でいたために、虚を突かれたのです。
同時に、どこまでアニメ化してくれるのかが推測できるようになりました。
以降、きちんとタイトルを原作通りにしたPVが公開され、かえでのPVの番になりました。
やはり「おるすばん妹」と言っており、これで5巻までのアニメ化が確定しました。
ここまでを踏まえると、大体何クールなのかが見えてくるんです。
原作の項でも述べたように、このシリーズは、エピソードをオミットしにくい構成になっています。
例えば、「咲太の物語」に焦点を絞って原作をアニメ用に構成すれば、各ヒロインの要素を削る事も可能でしょう。
しかし、アニメは、きちんとヒロイン1人1人の物語を原作通りに大切に深堀してくれるはずです。
それが窺える番宣攻勢だからです。
そうじゃなければ、あのようなヒロイン毎のPVは作られないでしょう。
およそラノベアニメは、エピソードをカットすれば原作1巻を1話~2話で纏められています。
標準が3話で、4話以上かけると「じっくり丁寧にアニメ化してくれている」という印象が強まります。
ならば、今作も1巻当たり3話以上使ってくれるだろうと窺えます。
これを5巻分なので、最低15話。
「2クール確定じゃん!!」となりましたよ、わたしゃ。
ここまで妄想すると、あとは勢いですよ。
6巻と7巻は前後編なので、ここで6話以上。
全体で21話。
あと2回分を「バニーガール先輩」などにあてれば、綺麗に23話で収まりそう。
勝手な妄想でワクワクが止まりません。
あぁ、絶対に名作になる。
BDマラソン確定だわって1人で興奮してました。
そんな折、翔子のキャストが発表されたのです。
水瀬いのりさん。
好きなヒロイン第2位の翔子(ちなみに1位は朋絵)に水瀬いのりさん!!
興奮が止められないよ!!
大ハッスルですよね。
嬉しすぎて、ドーパミン出まくりです。
だがしかし。
PVでそのテンションは下がることになります。
これまでのパターンを踏まえるならば、翔子のボイスでタイトルコール「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」が告げられてもおかしくありませんでした。
しかし、実際は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」。
あれあれ?
嫌な予感が頭をよぎります。
電撃文庫MAGAZINE
「電撃文庫MAGAZINE」vol.63が8月9日に発売されました。
この号には、アニメ監督の増井壮一さん、鴨志田先生、溝口ケージ先生(原作イラスト担当)の3者インタビューが掲載されております。
僕も拝見させて頂きましたが、ちょっと立ち直れないダメージを受けることになったのです。
結論から言うと、監督が「12話30分でどう構成しようか」的な発言をされてるんですよ。
12話30分。
目を疑いました。
膝から崩れ落ちそうになりました。
ウソ…でしょ…。
心からこの台詞を思わず吐きそうになりました。
うううん。
本当に1クールなのだとしたら、かなり厳しい状況になりそうです。
5巻まで確定なのは多分間違いないでしょうから、1巻当たり基本は2話でしょうか。
かなり省略した駆け足構成になりそうです。
ヒロイン1人1人の心情を掘り下げる物語。
ゆっくりと心の機微を追っていく事でどっぷりと浸れる物語。
これら原作の良さを蔑ろにしかねないことになりそうです。
不安感がいっきに増しました。
終わりに
「咲太の物語」をばっさりと削るのかな。
でも、そうすると翔子のこともかえでのことも語れなくなっちゃうんだよなぁ。
どうすんだろ。
せめて分割2クールならば。
もしくは、監督の発言の解釈が間違っているのか。
どちらかであれば…良いな。