この記事は
2020年秋アニメの総括です。
いつも通り僕が全話視聴したアニメのみの総括です。
はじめに
今更ながらこの手の記事タイトルは、一種の詐欺だなと。
ごくごく一部のアニメの感想を取り上げて、さも放送全作品の感想と思わせる記事名は宜しくありませんね。
もし万が一、誤解を与えてしまっていたら申し訳ありません。
今回も僕が視聴したアニメの総括を書きます。
(「憂国のモリアーティ」は分割2クールなので、2クール目終了後に感想を書きます)
安達としまむら
原作はポエミーな心情描写が多く、抽象的な概念に頭を捻ることも良くあったのですが、その辺アニメ化にあたって分かりやすく纏められていました。
それもあったし、さらにアニメならではの声優さんの力も加わって、原作以上に作品に深く嵌れました。
端的に言えば、今クールのマイベスト。
両想いの甘々な百合も良いけれど、一方通行な百合の方が僕の嗜好に合うみたい。
安達の言動は拗らせまくっていて痛々しいところもあるんだけれど、それだけ純粋であることの裏返しだと思うのです。
そんな幼子のような安達を「姉」ならではの包容力で「許す」しまむらとの関係が本当に尊い。
演出面についても少々。
時折見られた水面を歩いている(走っている)ような演出や裸になる演出。(画像は共に11話から)
これらの演出は必ずモノローグの場面で用いられていました。
モノローグというのは、そのキャラクターの本音であり、それを絵的に表現したのがこれらの演出なのだと解釈しました。
鏡のように綺麗に水面に移りこむ自分。
透き通った水は、心の透明さの暗喩であり、その時抱いた気持ちに嘘や邪念が無いことを表現している。
生まれたままの姿なのは、隠すものが無いという表れ。
やはり本音であるということがダイレクトに伝わってきます。
ポエミーな表現を多用した原作の世界観にもマッチした演出で、ちょっと不思議な世界観にも相性の良さを見せていました。
前半やや作画に難がありましたが、総じて満足度の高いシリーズでした。
GREAT PRETENDER
古沢良太さん脚本のコンゲームものということで、非常に期待値が高かったアニメ。
終わってみると、コンゲームとしての面白味は薄かったものの、結末がこれ以上ないハッピーエンドだったので、総じて満足しました。
物語展開よりもキャラクターの味わいで楽しんだかな。
ケース毎にメインキャラクターが掘り下げられていったので、最終章は彼らの物語の集大成として大いに盛り上がりましたね。
といいつつ、最終章の大仕掛けにはアケミや石神達と同じように呆気にとられましたが(笑
アニメならではの壮大なトリックは、ネタバレ含めて笑えたなぁ。
ご注文はうさぎですか? BLOOM
安定の第3期。
それ以上でもそれ以下でもないというのが、感想を書きづらいところかな(汗
1つ気づいたのは、僕はチノの時の水瀬さんの演技が一番好きだということ。
ちょっと棒読み気味にツッコむ演技が、癖になる。
可愛いわ。
ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN
3期にしてシリーズ最高傑作だったんじゃなかろうか。
今まで漫然と描かれてきたネウロイとの闘い。
悪く言えば取ってつけたような最終決戦を以て、1つの大きな戦いの終焉としていました。
だから、ネウロイの脅威も、世界の危機も、503部隊の優秀さもイマイチ描き切れていませんでした。
キャラクターの面白さだけで好きになっていたと言っても過言じゃありません。
しかし今回は、凄かった。
従来通りのキャラものとしての楽しさをしっかりと残しつつも、ネウロイの脅威とそれによる世界の危機。
そして、ストライクウイッッチーズの有能さが如何なく描かれていました。
人類の裏を掻き、性能でも圧倒的な能力を見せたネウロイ達。
「こんなのが相手なら、そりゃ人類は制圧されるわ」という思いを抱くには十分すぎる敵を設定し、ウイッチ以外の人間の軍隊をしっかりと描いたことでグッとシリアスに引き締まりました。
毎回毎回ウイッチの強さの見せ方を変えることで、単調にならないようにしつつ、それを乗り越えていく503の凄さが際立っていく構成は見事。
最終話のカタルシスも圧巻。
面白かった~。
尚、今期のベスト話数は今作の第7話。
シリアス方面に振ったからこそ、逆方面に全力ではっちゃけた7話は最高に笑えました。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ
原作厨としては、まだまだ原作の面白さは再現できてないと思っているのですが、力の入れ具合はシリーズ最高だったかな。
なにより作画の力の入れようが、段違い。
コロナ禍で放送延期というアクシデントがあったのに、クオリティが凄かったなぁ。
全話高いクオリティのまま完走しましたが、特に第1話は惚れ惚れする美しさでした。
バトルシーンも力入ってたなぁ。
スピード感があって、ガシガシ動くから、テンション上がる上がる。
是非このクオリティで第4部の深層編もやって欲しいな。
ハイキュー!! TO THE TOP
アニメで見ても稲荷崎戦は間延びしてたなぁと。
1クール丸々1つの試合に費やすというのは、やっぱり長いよね。
最終章に繋がる「成長」が描かれているのは分かるんだけれどね。
ただ、流石の信頼できるスタッフ。
日向のレシーブのシーンを、4期で最も力入れてくれてたのは嬉しかった。
作画も演出も最高でしたね。
ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
今までの2シリーズとは大きく異なる虹ヶ咲。
一番の特徴は、ソロアイドルであるという点。
何故虹ヶ咲は、ソロアイドルとして活動しているのか。
グループ出場が必須のスクールアイドルの大会「ラブライブ」はどう扱うのか。
そして、ソロなのにグループでライブをする展開をどう作るのか。
着目する点がいくつもありましたが、その全てに納得いく満点な解答がありました。
先ず1つ、ソロアイドルとして活動することになった理由。
物語開始時にグループとしての出発に失敗したことから、それぞれの求める理想のアイドル像を互いに尊重し合うという考えに帰結する流れは、非常に綺麗でした。
この考え方の変遷は、物語前半のキーポイントになっていて、各キャラの掘り下げと上手くリンクされていましたね。
そうすると、自然にラブライブ出場を目指すことは辞めることになるし、代替え案としての「スクフェス」という原典をリスペクトした大会を開催するという方向性に向かっていくというのも良かったですね。
話の切り替え方、持って行き方がとってもスムーズでした。
最後に全員でのライブ。
これは必須の展開でしたから、どうするのか非常に興味深く見守っていました。
だって、原作にも全員での歌があるし、OP曲もEND曲も全員で。
これで本編に全員でのライブが無かったら、不自然極まりないですもの。
んで、どうするのかと思ったら、「虹ヶ咲」もう1つの特異点である「主人公」を軸に持ってきていたのが上手かったなぁ。
主人公の侑がスクールアイドルに惚れこんで、虹ヶ咲のメンバーを纏めていくことで、侑自身が夢を見つけていく。
だからこそ、今度は侑の夢を虹ヶ咲のメンバーが後押しをする為に、彼女の為だけのパフォーマンスをする。
納得でしかないよね。
唯一残念だったのは、他校のスクールアイドルを描き切れなかったところ。
尺の関係で掘り下げが出来てなかったので、スクフェスのお祭り感は薄かったかな。
ガッツリと掘り下げると、それはそれで最終回に見せ場を用意せざるを得なくなるので、難しいところですね。
総括としては、従来のシリーズとの違いをしっかりと物語に落とし込んでいたからこそ、良い意味で差別化が図れたものになっていた思いました。
取り合えず、歩夢の重すぎる愛情表現が最高でした(笑
終わりに
作品によって感想の熱量に差があるな…。
面白いと多弁になりやすいというのは確かですが、とはいえ、文量が少ない=面白くなかったという訳では無いので、その辺ご留意頂ければ。
感想を書きづらい面白さってあるんですよね。(感想を書く才が無いとも言う)
てな感じで、秋アニメ総括でした。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。