この記事は
2021年の秋アニメで僕が視聴した作品の感想です。
ネタバレあります。
はじめに
2021年も最後のクールとなりました。
残り3か月ですが、緊急事態宣言しか記憶に残らない1年で非常に悲しいですね。
最後は笑って年越しを迎えたいものです。
第1話の感想を書きます。
86-エイティシックス-
バッドエンドかのように終わった第1期。
あれから時が経ち、ミリーゼがしっかりと出世し、シン達はやっぱり生きていて…。
うん、物語の出発点にようやく立ったというイメージ。
1期の閉そく感が嘘のように物語が開けてきて、今後に期待しか持てないスタートになっていました。
1期を辛抱強く見続けていて良かったw
鬼滅の刃 無限列車編
劇場版をテレビシリーズとして再構成して、「無限列車編」が再出発。
第1話はオリジナルエピソードで炎柱・煉獄さんが無限列車に乗り込むまでを描いていましたが…上手すぎる。
1期も合間合間でオリジナルのカットを違和感なく織り交ぜて原作を補完してましたけれど、今回も完璧。
特に良かったのがあからさまな死亡フラグを挿入していた点。
「無限列車編」に仕掛けられた最大のギミックは「柱の死」でした。
柱合会議で判明した鬼殺隊の幹部「柱」の存在。
療養と特訓の蝶屋敷でのエピソードを挟んで、最初の死闘がこの「無限列車編」でした。
義勇を除けば、初めて柱の実力が問われるエピソードであり、だからこそ、煉獄さんの圧倒的な活躍を期待していた読者をあざ笑うかのように、上弦の参の襲来と煉獄さんの死。
なんら伏線も予兆も無く訪れた唐突な死に、初見の読者は絶望の底に落とされました。
つまりは、煉獄さんの死を匂わせる死亡フラグの存在は、この原作最大の仕掛けをへし折る愚行なのですが…。
既にエピソードの結末は万人の知るところ。
総発行部数1億部の原作、400億超えの興行収入。
煉獄さんの結末を知らずに、ここから入る視聴者は、申し訳ないけれど考慮する必要は無くて。
重視すべきは「煉獄さんの死を知っている煉獄さんファン」。
彼の死を知っているファンに対して、より彼の死が辛く思える要素をぶち込んできたんですよ。
この任務が終わったら、父がかつて助けた人と出会ったことを必ず伝える。
このエピソードの結末を知ってるから辛くなる上に、煉獄家の事情を知る原作既読者をもやるせない気持ちにさせた巧みな死亡フラグ。
単純に鬼から祖母と孫を助けたというだけではなくて、彼の厚い情が2人との出会いになったところも、煉獄さんのキャラを厚くしている。
本来タブーの死亡フラグを、「もう皆知ってるでしょ」という前提に立って敢えてぶち込み、結末である煉獄さんの死をより辛く映るよう演出した。
流石の構成力でした。
古見さんは、コミュ症です。
言語化できないけれど、「ザ・青春」という言葉がフィットするような綺麗な映像だった。
映像作品でセリフを無くして、字幕だけで4分間持たせるのは大冒険だったと思うのだけれど、一番の見せ場になっていたのは凄かった。
滅茶苦茶予算を使った大作映画を見たような気分にさせられましたもの。
黒板裏から映したりといった実験的なカメラワーク。
黒板に書いた文字からチョークの粉が落ちる芸の細かさ。
挙げればキリが無いけれど、なんか色々と凄かった。
先輩がうざい後輩の話
変なタイトルだよね。
文法的におかしい。
「先輩がうざい」という句と「後輩の話」の間に動詞が無いから、文章として繋がらない。
普通に書けば「先輩をうざいと思う後輩の話」になるのだろうけれど、普通過ぎてインパクトに欠けるからダメなのかな?
知らんけど。
そんなことよりも、久々にツボに嵌りました。
頼りになる先輩と頑張り屋の後輩という関係を「萌え視点」で描くと、こうも素晴らしいものになるのか…。
居酒屋のシーンがあまりにも萌え萌えでした。
確かな芝居と安定した作画。
背景もしっかりしていて、料理も美味しそう。
ちゃんと動いて、そして、萌える。
これが僕らの動画工房だ。
ブルーピリオド
作画はやや低調ながら、スポ根要素をこれでもかと詰め込んだストーリーは、どうしても惹かれてしまう。
絵画としては素人同然だし、ピカソみたいに「何を表現しているのか分かりにくい」にも関らず、八虎の友人たちにはしっかりと伝わっている。
こんなシチュエーションに立ったら、誰だって泣くわな。
鬱屈とした気持ちを抱えていれば尚更。
絵にのめり込むのも納得出来たし、彼が大成するであろう未来も見えてくる。(物語の主人公が大成するのは当たり前だろというツッコミは聞こえない)
非常に先が気になる。コミックス買おうかな(違)
無職転生 ~異世界行ったら本気だす~
後半第2クールスタート。
安定。
安定だけにこの1話では語ることが無かった。
取り敢えず井口裕香さんの演技が振り切れていて流石だったw
本編の前週にやってた特番で、このテンションのまま自己紹介していたのを見てたので、「そのままだw」と変な感激をしました。
ルパン三世 PART6
本来ならば「第1話」見てから感想書くべきなのかもですが。
第0話として、小林次元最終回の感想を書かずにはいられません。
アニメ史に於いて、声優卒業をこうまで華やかに演出したことはあっただろうか。
いや、無い。
唯一のオリジナルキャストで、初代次元の小林さんを立てた「だけ」の脚本。
なんとも贅沢なお話でした。
ワールドトリガー 3rdシーズン
早朝アニメだった第1期。
深夜アニメとして帰ってきたものの主人公がほぼ不在だった異例の第2期。
そして、第3期のスタートは、ボーダー創設期のお話から。
シリーズ通しても重要になるであろうエピソードを第3期のスタートに持ってこれたのは偶然にしても出来すぎ。
玉狛第2としてもリスタートを切ったし、これからどうなるのかワクワクが止まらない。
そろそろ「WJ」から「SQ」へ連載の場が移った箇所なので、僕にとっては未踏の世界。
この後どう展開するのか素直に知らないので、非常に楽しみです。
終わりに
豊作な秋になる予感。
元々面白さが保証されている「鬼滅の刃」、「無職転生」。
(原作)面白そうだなと思ってたら、やっぱり面白かった「ブルーピリオド」。
大倉崇裕先生がシリーズ構成を手掛けたミステリーに重きを置いた「ルパン三世 PART6」も大期待。
そして、めっちゃ萌えた「先輩がうざい後輩の話」と盛り沢山。
笑って年越し出来そうです。