高校野球漫画と坊主頭球児の事情は昔と今では違うのかもしれない

この記事は

高校野球を題材とした漫画に関する記事です。
良くないとは思いつつ、エースが1人で甲子園を投げ抜く姿は感動しちゃいますよね。

坊主の球児が少ない

アニメの「ダイヤのA」が滅茶苦茶面白いですね。
毎週毎週非常にワクワクしながら視聴してます。
原作未読なので、先が分からない楽しさがあって、沢村はどうやって正式な部員になるんだろうと興味が尽きません。

で、先日視聴していてふと思ったんです。
最近スポーツ物を見てると、リアリティとか割とどうでもいい事を気にしつつ見ちゃう事があるんですけれど、この時も1つ頭に浮かんでしまった事が。

「坊主の部員が少ない」って。

若しかしたらモブの部員にはいっぱい居たかもですけれど、メインには少なかった。
スポーツ刈りレベルまでを纏めて「坊主頭」とした括りに入れても、それでも少ない。

思い返してみれば、どの野球漫画(アニメ)にも坊主頭のキャラってあまり印象に無いんですよね。
「MAJOR」の小森君とか「H2」の広田、「おお振り」の花井とかかな〜。
各作品1人以上は必ず思い当りますけれど、メインキャラには特に多くは無い印象。
あ。
ちょっと前に漫画喫茶で読んだ「高校球児ザワさん」は、坊主頭多かった気がします。
あと「レベルE」の筒井のチームメイトとか(笑
‥決して少ない訳では無いのかもしれません。
でも、主人公が坊主頭ってケースは少ない気がしますね。
主人公が坊主の野球漫画というと僕の知る限り昔の漫画にまで戻っちゃう。
ちばあきお先生の「プレイボール」とか「キャプテン」(こっちは中学生なので、厳密には違いますね)とか。
「プレイボール」はアニメ版を視聴してましたけれど、殆どのキャラクターが坊主で今思うと凄い事だったんだなと。

ちょこっと高校野球と漫画について書いてみます。

現実の球児の髪型

まずまず、現実では実際どうなってるんだろうと。
今も昔も「球児は坊主頭」という等式が頭にこびりついていて、こんな旧態然とした考えが今でも一般的なんじゃないかなとも思っていました。
ここ数年は高校野球をまともに見ていないので、分からなかったんです。
ので、調べました。

明確なソースが出て来なかったんですけれど、面白いと思ったサイトを張っておきます。

「高校野球での坊主頭について」 なんだろう&これだろうさん
「高校野球の髪型は坊主でなければならないのでしょうか?」 OKWave

1つ目のブログさんの結び方が、僕の今回の疑問と一緒で笑ったw
まあ、まとめますと特に規定とかは無いみたいですね。

昔は確かに学校側が強制していた事も多かったようですけれど、近年では球児の自主性を重んじている事の方が多いとか。
だから、相変わらず坊主頭の球児が大勢を占めてはいるものの、中には短髪の球児もちらほらいるそうですね。
球児が自らの意志で丸めているという意見にも納得。
夏場のあっつい時期を乗り越える為に、涼しい髪型にしているというのは非常に理に適ってます。
健康(体調)管理、清潔感を保つ為には有用な髪型でしょうからね。

で、1つ目のブログさんでもちょろっと触れているんですけれど、「プロ野球との違い」について考えてみます。

プロ野球というのは、選手が球団からお金を貰って、お客の目の前で野球を魅せるというエンターティメントとしての側面が歴としてあります。
ファンに野球のプレイを通じて感動を与える事を生業の1つにしてます。
先日の日本シリーズに於ける東北楽天ゴールデンイーグルスの田中投手の連投なんてまさしくこれですよね。
田中投手自身には様々な思惑があった事でしょうけれど、ファンから見ればあの熱闘は大いに感動させられたんじゃないでしょうか。

個人的には、あの連投には反対の意見を持っているんですけれどね。
「怪我するかもしれない」という来期以降に悪影響が出る可能性がある以上、少なくとも星野監督にはリスクヘッジをして頂きたかったなって。
マー君の今年の貢献度、活躍っぷりからすれば、希望通り投げさせてあげたかったという気持ちも、ファンがそれを良かったと肯定する気持ちも分かるんですけれども。
日本に残ろうとメジャーに渡ろうと、今年と同じかそれ以上の活躍を、1年でも長く見てみたいと思うと、賛成出来かねるんです。

閑話休題。
こういったプロの持つ側面と髪型も少なからず関連しているんじゃないかなと僕も思うんです。
球団として髪型に制限を加えている事もありますが、基本的には自由なプロ野球。
髪型で個性をアピールする事も必要なのかなって。
勿論プレイが第一ですけれどね。
地味な坊主頭よりかは興行面にプラスに働きそうです。

対して高校野球は、あくまでも教育の一環という態があります。
甲子園での1人のエースによる連投等々高校野球を魅せものとして捉えられている感も否めませんけれど。
けれど、人気取りというのかな。
対外的な面をあまり考慮しなくても良いというのはありそうです。
だからといえ、坊主頭ではなければいけないという理屈にはなりませんけれど。

纏めますと、現実では坊主頭にしないといけないという規定は存在しないという事。
なので、坊主頭では無い球児は存在し、従って野球漫画の球児に坊主頭が少ない事を取って「リアリティが無い」と言い切る事は出来ないって事でしょうか。

しかしながら、未だに坊主頭の球児が大半で、漫画内では全くの逆転現象が起こっている事もまた事実。
なんでなんだろう?

漫画で坊主頭が多い理由についての持論

疑問でも何でも無い事ですけれど、これが「プロと高校野球の違い」に帰結するのかなって。
漫画やアニメは言うまでもなくエンタメです。

単純に坊主頭の主人公より特徴のある髪型(?)の主人公の方が見た目からして花があるじゃないですか。
漫画(アニメ)にはキャラクターの見た目って重要な要素で、他のキャラクターとの差を付けることも大事。
髪型ってそういう差を演出する小道具の1つだから、これを一緒にするって冒険なんでしょうね。
顔の描き分けだけで、キャラクターを差別する技量が必要となってきますから。
だからこそ僕はちば先生の作品を「凄い事」と改めて感じたんです。

ちば先生の頃は今以上に坊主頭が主流となっていた時代なのでしょう。
若しかしたら多くの学校で強制していたのかもしれない。
だから、リアリティを追求する場合は、坊主頭の球児を当たり前とする必要があったのかもしれません。
「巨人の星」(1966年〜71年)に代表されるスポ根路線とは一線を画し、より現実的な作風を志した「キャプテン」(1972年〜)ならではの作劇。

この頃は、坊主頭の球児というものがリアリティの有無を演出する1つの小道具たらしめていた可能性があったんじゃないかな。
魔球などが出て来る漫画的要素を押し出した作品では、無視出来る要素だったけれど、超人的な要素を出来るだけ排した作風にする場合は、坊主頭の球児を多く登場させていた…。
のかなって。

時は移ろい、そういう体質は一部では根強く残っているものの基本的には「過去のモノ」となりました。
リアリティを追及しても、してなくとも、どんな路線にせよ「坊主頭にしないと現実味が出せない」とは言い難くなってきた。
作風によってどうこう考えなくて良くなったという事でしょうか。
だから、作風(リアル路線か否か)では無く、見た目の個性に目を向けられやすくなった。
見た目から個性を出しにくい(パターンが少ない)坊主頭のキャラクターは描き分けられる程度に抑えられている。
のかもしれない。
勿論現実には今も坊主頭の球児が多いのですから、現実味を出す為に坊主主体としている作品は今でもあるみたいですし。
(上で出した「ザワさん」等は良い例かもしれません。女の子だけど。)

全体的にふわふわっとした纏め方をしましたが、あくまでも僕の勝手な想像という事で。
坊主頭の球児は少ない理由は、こういった事情が最も関係しているのかもしれません。

終わりに

ここまでだっと書いて、最後にちょっと興味本位で「高校野球漫画 坊主」でググって失敗しました。
全く同じような事を質問してるQ&Aサイトが2つほど出て来て、同じような結論に至ってたからwww
ちょっとどうしようか迷ったのですが、こんな事に2時間位割いてしまったので折角なので公開します…。

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