この記事は
「名探偵コナン」第80巻感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
File.241「吸血鬼の計画」
前巻の感想で、餃子が重要になってきそうとか書きましたけれど、全く関係無かったwwwww
オチに使われただけでしたか。
事件の方は、なんとも驚き。
予想以上、想像の斜め上行くグロさで驚きましたw
まさか生首だったとは…。
これはどうやってアニメ化するのか気になりますね。
でも、こういうのは良いですよ。
どうもアニメの方に遠慮してか、事件の内容が大人し目になってる嫌いがありましたから。
別に猟奇的・残虐性を求めている訳ではありませんけれど、こういう怖さは絶対必要ですしね。
原点回帰しているように感じた点。
File.242「死者を運ぶ宅配便」
コミカルな描写もやっぱり初期に比べると減りつつありましたが、このエピソードはコミカルさが前面に出ていて、やっぱり面白かったです。
FILE3.「猫の宅配便」のラストなんて、オチがついたから、ここで終わりになってても良かったんじゃないかなと思ったほどw
事件は何とか解決しましたと後日談で纏めても良いですし。
流石にそうはいかず、きっちりと解決編がありましたけれども。
それにしても、安室のとんでも推理力。
風向きと風力。周辺の建造物の立地状況などを考慮して、風で飛ばされていった小さなレシートを見つけるとか…。
化物過ぎるw
File.243「開かずの箱の死体」
特殊な密室事件。
トリック、面白。
作中にも書かれてましたけれど、南京錠は錠を掛ける際に鍵が不要な錠。
だから、そこに着目したトリックが多く作られていて、これも似たトリックは過去にあったのかもですが…。
簡単なようで、なかなか気づかないトリックで、非常に面白いと思ってしまいました。
そうそう。
このトリックの実演の際、世良が実際に鍵(南京錠)が掛かっている事を小五郎達に認めさせる方法が秀逸でした。
普通は、南京錠の錠前を揺らすなどして、錠が確実に掛かっている事を確かめさせます。
でも、これをするとトリックが即バレするから、鍵が掛かっている事を箱が開かない事で確認させていました。
鉄のバーが嵌っているのだから、南京錠がロックされているかどうかに関わらず、箱が開かない事は分かりきっているのに…です。
この方法では「南京錠が確実に閉まっているか」の確認は行えません。
が、
「箱が開かない」⇒「南京錠が閉まっている」という論法を頭の中で展開してしまった小五郎達は、見事に騙されていました。
この辺のやりとりが実に「マジックショー」染みていて、面白いな〜と。
File.244「フルネームの遺書」
桧原ひかると並んでお気に入りのメイドさんの桜子が再登場とか。
しかも苗子と親友とか。
これは嬉しいw
このコンビでどんどん出て来て欲しいな〜w
それにしても、最後の最後まで冒頭の封じ手に気づけなかったのが悔しい。
表紙の将棋も、ここまで何の関係も無くて「初めて収録事件とは関係の無い表紙だったんだろうか…」とか考え始めていましたし…。
ここまでヒントが出ていて、気付けなかったとは…。
ただ、まあ、相変わらずこの世界の男性陣はキザが多いですね〜。
封筒の中身は紛れも無く、婚姻届とかプロポーズの言葉とか。
その手のものですよね。
ところで、以前ネットで西原理恵子さんが「コナン」に関わったとか見たことある気がするのですが、ひょっとしてこの事件の1話目と解決編ですかね。
やたらと浮いてるどこぞで見たことのある顔したモブキャラが居るんですがw
File.244「「スリの黒兵衛」殺人事件」
81巻の予告でメッチャ重要なネタバレしとる(汗
子細に予告を見なければ良かった…。
ま、まあ、いっか。
取り敢えず、このエピソードは組織編という事ですね…。
安室の思惑
うん。間違いなく面白さが全盛期のそれに戻って来てる気がします。
少なくとも僕の中では。
理由としては、事件の内容やトリックが脂の乗っていた時期まで戻っているように感じる点。
それと、バーボンですね。
間違いなく「ベルツリー急行」は通過点に過ぎませんでしたね。
バーボンの正体がバレてからが本番。
つまり今が本番で、だから滅茶苦茶面白い。
安室の一挙手一動全てが怪しく・裏が有る様に見えてくるし、また、ここに世良や沖矢の謎が絡んでくる。
謎が謎を呼ぶ展開で、そんな展開がさり気なく殆どのエピソードで描かれている。
ツマラナイ訳が無い。
この巻で言えば、最初は「死を呼ぶ宅配便」。
全体的にコミカルに描かれていたエピソードですが、しっかりと組織編の伏線が張られていたと思います。
安室は、何故レシートの謎を解いて助けに来たことを告げなかったのでしょう。
わざわざ偶然を装い、探偵団に嘘を吐いてまで隠した意図は何なのか。
思い付くのが、切欠づくりでしょうか。
安室の事ですから、阿笠博士の住所位とっくに調査済みだった筈です。
その隣家には、怪しい人物(沖矢)が最近になって棲みついたという事も知っていて、若しかしたら沖矢を睨んでいるのかもしれません。
何にせよ、自然に博士の家に行き、何らかの目的を達するための調査を行いたかった。
その為には、偶然博士の家を知った事を印象付け、また、家に呼ばれる口実も手にしたかったんではないかと。
「小五郎の弟子」というだけで、見ず知らずの博士の家に行くには、いささか関係が浅すぎますからね。
「博士の家に良く出入りしている探偵団を助けた知り合いの探偵」に昇格する事で、断然近づけました。
今回お呼ばれを断ったのは、性急に事を運ぶことを嫌った為なのかなと。
恐らくですが後日、この件を切り口として、安室が博士の家を訪問するエピソードが来るんじゃないでしょうか。
なんだかそんな気がするんです。
コナンは、安室の推理力を見込んで利用しようとしましたが、今回は安室の方が上手だったのかもですね。
全てを見越された上で、より肉薄されてしまったのだから…。
世良真澄を考えてみる(その2)
前巻の感想で、「幼い頃に新一と世良は会った事があり、蘭は無い」のではという推論を立てました。
これ、怪しくなってきましたね。
うううううううん。
蘭も幼い頃に世良に会っていたんでしょうか…。
というか、さざ波って何だろう…。何の事なんでしょうね。
兎に角、新一と世良が出会った事があるのは確定ですね。
これはもう疑う余地が無い。
あとは、何時、どこで、どうして出会ったのか。
そして、何故コナンはその事を忘れていて、世良だけが覚えているのか…。
コナン(新一)の記憶力が図抜けている事は、作中で数え切れないほど描写されていますけれど、この巻では「人の顔と名前も記憶している」事が描かれていました。
1つは、「開かずの箱の死体」での剣崎修。
過去に事件で会った事があるとコナンが言っていて、記憶力が皆無の僕は一瞬「ん?」と首を傾げました。
作中のTV画面の中では何度か出て来てるけれど、実際にコナンと出会ったっけかなと。
で、会ってましたね、確かに。
32巻のアース・レディースの事件(「アイドル達の秘密」)でご一緒してました。
この事件が作中でどれほど前なのかは分かりませんけれど、よくもまあ、覚えているなと。
勿論剣崎は有名な俳優。
コナンでは無くとも顔と名前が一致していても不思議ではありませんけれど。
だから、こっちは然程コナンの記憶力を証明している事にはなってません。
問題は2つ目。
「フルネームの遺書」での米原桜子。
彼女が登場したのは74〜75巻の「毒と幻のデザイン」。
比較的新しい事件ですし、作中でも「つい最近」の部類なのでしょう。
けれど、この間にコナン君が「原作コミックス」で遭遇した事件の数は16。
出会った人物も70人以上。
多くの人の顔と名前を見て聞いて。
過去にたった一度出会っただけの人物のフルネームがすんなり出て来る。
「漫画だから」といえばそれまでですけれど、相当な記憶力です。
それなのに、世良の事は覚えてないようです。
唯一、笑顔の時に見える八重歯が印象的なのか、薄らと記憶の片隅に残ってはいるようですが。
流石のコナン君も子供の頃の記憶なので、曖昧なのでしょうかね。
別段不自然な事では無いですが。
さて。
コナンが忘れていて、世良は覚えている。
もしかしたら蘭も過去に出会っているかもしれない。
全てを満たす下らない妄想を。
前回は「優作と赤井、若しくは赤井の親が友人関係」なのではという推測も立ててみましたが、これは忘れます。
世良が、優作の事を殆ど何も知らない感じだったので、もっと薄い関係性だったんではないかなと。
例えば。
優作のハワイの別荘に旅行に向かった工藤一家。
そこに蘭も同行したのかもしれません。
で、現地で事件に巻き込まれた世良と遭遇。
新一と蘭が、同い年という事で一緒に居た。
ここで世良が惚れちまうような事を当時の新一がさり気なくしてしまったのかもしれません。
それで、世良は新一の顔を年月が経っても忘れない程記憶した。
後に、事件は(優作が)解決し、世良は新一や蘭とお別れする事に。
ハワイの浜辺。
さざ波をバックに、遠ざかっていく世良の後ろ姿。
蘭の記憶にこびりついた(笑
無いですね。
おわりに
80巻達成!!!!!!!!!
僕が中学生の頃から買い始めた今作。
当時はまだ一桁か10巻代前半だった気がします。
思えば遠くまで来たものですね。
物語的には、再度エンジンが掛かってきた感じを受けております。
バーボンを軸に、色々な人物の思惑が複雑に絡み合って、事件単体の面白さも相まって非常に勢いがあるように思えます。
少しずつ確実に描かれている組織編への道程を気にしつつ、次巻もまた首を長くして待とうと思います。
何故次は4か月も先なんだ…。
- 作者: 青山剛昌
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/07/18
- メディア: コミック
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