この記事は
「名探偵コナン」第81巻感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
はじめに
ヤヴァイヤヴァイヤヴァイ。
面白さがヤヴァすぎる。
全事件に伏線がてんこ盛りすぎて、非常に楽しい。
ミステリートレイン編が本当に通過点に過ぎなかった事が改めて強調されていたかのような怒涛の展開。
いつものようにエピソード毎に感想を。
事件名は例の如く、全事件レポート編纂室から拝借します。
File.244「「スリの黒兵衛」殺人事件」
事件については、トリックは割と早い段階で気付けました。
5円玉で棒状の物を作るっていうのは、定番トリックですしね。
「コナン」では、小銭で鈍器を作るって類似トリックも昔あった気がします。
で、組織編についてですよ。
81巻の予告でメッチャ重要なネタバレしとる(汗
子細に予告を見なければ良かった…。
ま、まあ、いっか。
80巻の感想記事でこのように書いたのですが、弁崎がバーボンであると分かってしまうカットが予告にありました。
で、僕は彼をバーボンの変装だと気付いたのですけれど、そっか。
予告なんか見なくとも本編に伏線はしっかり張られていたんですね。
65巻の銀行強盗事件を見返したのですが、確かに強盗犯は「連れや知り合いがいねー奴」にジョディたちを縛ることを命じてますね。
この場には赤井に変装したバーボンが居た訳ですから、バーボンがこの事を知らない訳も無いし、忘れていた訳でも無いでしょう。
なので、コナンが疑ったように罠の可能性が高そうですね。
わざと自分達の正体を悟らせて動かす。
そうして「本物の赤井が生きている証拠」を掴むために泳がせようとしたのかな。
もう1つ。
携帯電話の指紋の件。
これで、バーボンに「赤井の死体」として処理された男性の遺体が組織の一員だった楠田陸道である可能性がある事を知られてしまいましたね。
当時のコナンの携帯に触ったのは、脂性の西谷、組織構成員の楠田、赤井の3人。
つまり、この3人(とコナン&ジョディ)の指紋が携帯電話に付いていて、遺体の右手と照合した指紋が3人のうち誰の指紋なのかまでは分かってません。
ジョディが赤井の指紋だと、当時勝手に思ってしまっただけなんでしたね。
てな訳だから、あの「赤井の死体」が楠田だったことは最早確定。
あとは、どうやって入れ替わったのかですけれど…。
なんだろう。当時からこのトリックだけが本当に謎すぎてw
「コナン」史上最も難しいトリックなんじゃなかろうかw
ともあれ、バーボンが赤井は生きているという確証をまたしても持ってしまった事は確かですね。
そうそう。
当時(59巻FILE.1)コナンが言えずにはぐらかしてしまった台詞が、このお話で判明しましたね。
ジョディに謝りたかったんですね。
この作戦は、死体の指紋と携帯の指紋が共に赤井の指紋であると思わせる事が重要ですから。
正常な判断から「遺体の指紋と一致した携帯の指紋が西谷、楠田、赤井の誰かまでは分からない」とか言われると、赤井死亡説が流せないんですよね(汗
わざとジョディが見てる前で、赤井がコナンの携帯に触れた事を見せ、後日コナンがその携帯をジョディに渡す。
ジョディの赤井への好意を利用しまくった作戦で、だからこそ、コナンは謝罪しているのでしょうけれど…。
ううううん。
こう振り返ってみると結構エグイ作戦ですね…。
コナン君、ヒドイな〜w
File.245「小五郎ハードボイルド事件簿」
サブタイトル(↑じゃなくて、コミックスの方の)がこんな感じでしたので、「名探偵図鑑」は大泉洋さんでしたね。
本編は、小五郎のモノローグが面白すぎるwww
普段こんな事を考えながら、麻酔針を刺されてるんですねwww
都合よく解釈しすぎていて、いちいち吹きますw
で、福井嬢が怪しいと思ってしまうのは、流石に疑りすぎでしょうか…。
なんか彼女の言動の全てに裏があるように見えてしまい、組織の一員なんではとか考えちゃう。
File.246「死者のウインク」
ひっさびさに最低最悪な犯人でした。
動機無き殺人ですよ、こういうのは。
動機があれば良い訳では無いけれど、今回みたいな犯人は本当に救いようがないな〜と。
組織編と言いますか、本筋関連は世良の兄についてですね。
ビックリしました。
まさか、赤井以外に兄がいたとは。
(勝手に世良と赤井を兄妹にしてますがw)
誰なんだろう…。
File.247「トイレで溺死殺人事件」
事件名が殆ど真相を言い得ていて、これで本当に良いのかと心配になるレベル(笑
“どこで溺死させられたのか”がポイントだったと思うんですけれどもw
この81巻では、僕の個人的ベストでした。
トリック的な意味で。
すぐに「霧天狗伝説」の事件のトリックと同じような感じで、トイレ内に水を溜めて殺したんだろうなと思ってはみても、もっと単純に通風孔から水を押し入れて満たしたのかなという発想しか出来ず。
本当に誰もが知っているような理科の実験を殺人トリックとして使用していたのには目から鱗。
類似トリックとかありそうですけれど、それを知らない僕の目には大変新鮮に映りました。
世良の兄について考える。
今回世良には2人の兄が居る事が判明しました。
長兄は死んでしまっていて、次兄は「大切な仕事でどこで何をしてるかも分からず、顔も似ていない」らしい。
で、赤井=沖矢は「死んでしまった長男」だとして、次男は誰?と。
分かっているのは、頭が良くてコナンの事を知っている人物。
ただ知っているだけでは無くて、コナンが只者では無いと確信を持っている人物。
最初に思い浮かんだのが由美の彼氏の羽田秀吉。
頭が切れて、コナンの事を何故だかただの少年では無いと見抜いている。
出てきたばかりというのもあるし、可能性としては高いかなと踏んでみたのです。
ただ、そうすると苗字が…ね。
赤井も世良も本名だとすると、この2人が違う苗字である理由として考えられるのは2つ。
以前も妄想したように、世良が証人保護プログラムで苗字を変えられてしまった場合と両親が離婚している場合。
なんにせよ、2人までならば苗字が違っても説明が付けられる。
けれど、3人ともバラバラとするとちょっと想像できない。
養子に出されたとかかな。絶対無い訳では無いから、理由はこじつけられるけれど。
でも、苗字が一緒と考える方がスマートだと思って、とすると、本名っぽい羽田は違うのかもとも考えて。
あ。赤井たちの方が偽名の可能性も一応考えないとですね。
赤井は本名で間違いないでしょうし、世良も偽名を使う意味が無さ気なので本名かな。多分。
とすると、明かされている名前が本名では無いかもしれなくて、頭が切れる人間というと安室透しか浮かばない。
「安室透」は偽名の可能性が高そうですしね。
振り返ってみると世良って、安室を見たことが無いんですよね。
コナンが殺人犯とドライブした際も、3人(沖矢、世良、安室)が同じ場所に居ただけで、世良は安室を見ていなかったり。
ベルツリーでも、安室と世良は見事なまでにすれ違っている。
逆に安室は世良を知っているんですよね。
恐らく安室の”顔”は、彼の素顔なのでしょう。
変装とかでは無く。
だから、世良が安室を見てしまうと、兄妹であることを描写しなければならなくなる。
それが出来ないから、わざと世良には安室を見せていないのかなって。
この3人がもしも血の繋がった実の兄弟だと考えると、非常に面白いですよ。
安室=バーボンもまた実はFBIの捜査員なのかもしれないし、兄と弟で善悪に分かれて戦っているのかもしれない。
そんな2人の兄の間で揺れる世良の姿も想像すると面白い。
3人の関係は単純に「バーボンは3人の中の誰か」だけで語ってきましたが、兄妹かもしれないと考えて読み直すとまた違った側面が見出せそうな…。
そんな気がします。
- 作者: 青山剛昌
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/11/18
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