この記事は
「名探偵コナン」第82巻感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
はじめに
これまでの怒涛の展開からは小休止。
荒らしの前のなんとやら…って感じで、久々に大人し目の印象の強い巻でありました。
今回も毎度お馴染みエピソード毎感想を。
File.248「怪盗キッドVS京極真 危険な賭けの行方」
今巻のメインと言ってもいいかもしれないです。
2人の間で揺れていた…訳では無いけれど、多少キッドに浮気性が出ていた園子の気持ちがハッキリ描かれていたので、ある意味2人の恋の決着とでもいうのかもですね。
京極の心は最初から今でもずっと園子一筋であって、園子の方も改めて(ハッキリ分かってはいたけれど)京極1本と分かり、この2人はもうこのままゴールでしょうか。
改めて思ったのは、青山先生のバランス感覚の良さ。
普通こういった「両雄合いまみえる」的なお話は難しいんですよね。
どちらかが手ひどくやられても問題の無いキャラならばいざ知らず、今回のようにキッドも京極も「完敗」するとイメージ的にマイナスになりかねません。
これは普段のコナンとキッドとの対決もそうなのですけれど、どっちかが一方的に勝ったり負けたりとなると、負けた方のファンが黙ってないんです。
そこで、「負けても問題の無い負け方」っていうのかな。
「完敗」と思わせない工夫が大事になってくる。
キッド編でレギュラーになってしまった次郎吉なんて典型的な工夫の一つではないかな。
毎度毎度次郎吉が絡むのは、彼の性格・財力などキャラクターとしてのバックボーンがあるからなのですが、それ以前に彼が「負けを背負いこむ係」になっているんですよね。
コナンとキッドの対決とは別に毎度毎度キッドと次郎吉の対決構図を取り入れているのは、この為かなと。
コナンとキッドの対決は、主役であるコナンが基本的には勝ちます。
これだけだとキッドファンは黙ってない。
なので、その防止策として次郎吉との対決をまず描く。
そちらの方は、毎回キッドの圧勝ですよね。
たいてい次郎吉が創意工夫を凝らした作戦もキッドの前では水泡に帰している。
ちゃんとキッドにも見せ場を与え、勝利を見せる事で批判を和らげている。
ようするに双方を立てている訳です。
今公開中の「ルパンVSコナン」も同様。
青山先生がシナリオにがっつり関わったと見て取れるほど、「勝敗をはっきり描いているのに、どちらのファンも納得する形」に収めてある。
話を戻して、今回ですね。
純粋に「宝石を賭けた戦い」は、キッドの方が上手でした。
すんでのところでキッドの正体を見抜き、そこへコナンの助太刀が入ったので引き分けのようにも見えますけれど、宝石を京極の手から奪った時点でキッドの勝ち。
(もっといえば、キッドが宝石を月明かりに翳した時点で、キッドの勝ちなんですけれどねw)
ただ、「園子を賭けた戦い」では勝負にすらなってませんでしたね。
京極の圧勝でありました。
戦いには負けて、勝負には勝った。
京極の洞察力や身体能力の高さなども見せつけましたし、今回もどちらのファンにとっても納得の展開だったのかなと。
File.249「事件を呼ぶ招き猫」
大尉を巡る2つの事件を扱ったエピソード。
前半は割とのほほんとした主人探し。
猫に纏わる小ネタだけで構成されていたイメージ。
後半は打って変わってシリアスモードの刑事事件。
こちらも猫に関したアレコレで出来ていたのですが、コナン君の前ではドアロックとか無意味ですね。
恐ろしい子。
あんなに簡単に外から開けられるものなんでしょうかね。
物にもよるのでしょうし、多分実際には不可能なんでしょうけれど…。
お婆さんの方がハッピーエンドで、オジサンも無事。
大尉も戻ってきたという事で、全体としてはほんわかしたお話だったかな。
猫を無性に欲しくなりましたがw
File.250「時間をねじ曲げたアリバイ」
覇王剣は天下一のサムライを目指す少年が持ってましたねw
小学1年生くらいだと「深夜まで起きているのが不可能」な位には、夜になると自然と眠くなっちゃう年頃。
僕はそうでしたね。
22時まで起きていられたら奇蹟みたいなレベルでした。
今の子はどうか分かりませんが。
そんな少年が頑張って頑張って、従兄の為に起きていた。
その頑張り・優しさが犯罪トリックを成立させていたというのは、悲劇ですね。
彼がもう少しこの少年の優しさに気づいていれば、もしかしたら悲劇は起こらなかったのかもしれないなと。
少なくとも先送りにはなっていたんでしょうし…。
ストーカーを殺した事以上に少年を巻き込んだことを悔いて欲しいかな。
File.251「赤女伝説殺人事件」
事件の事はまだまだ分からないので、次巻に持越し。
ちょっとだけ、世良について。
81巻の感想で世良の2人の兄についての考察じみた持論を書きました。
そこで、「3人とも名字バラバラなのはちょっと…」みたいな事書きましたけれど…。
世良があっさりと「3人とも名字が違う」と言っていて吹いたwww
ということで真ん中の兄貴は28〜29歳みたいですね。
これは新事実。
二男の候補は、安室と羽田かな?
安室が29歳で、羽田が28歳。
年齢から絞れないというwww
ううううううううむ。
羽田の方が濃厚なのかしら。
終わりに
今回は長ったらしい考察(?)は無しです。
次巻がまたしても重要なエピソードが入るみたいですね。
世良の謎に迫れそうで、ワクワクです。
- 作者: 青山剛昌
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/01/17
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