この記事は
「名探偵コナン」第87巻感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
はじめに
まさかの「この続きは今発売中のサンデーで読めるよ」方式。
「今」と言いましても、たったの1日だけでしたけれども。
それはさておき、第87巻の感想です。
File.263「川中島殺人事件」
犯人は当たってた〜ヽ(^o^)丿
まあ、絞り込むまでのロジックが言い当てられてない、ただの勘でしかないので威張れる事じゃないですけれどw
ちょいと面白いなと思ったのが、真相篇。
犯人逮捕を待たずにあっさりとコナンらが帰京していて、解決編は長野組に任せている点には少々面くらいました。
でも、これ良いですね。
探偵役が複数いる場合、つまりは、コナン以外に事件の真相に辿り着いた人間がいる場合。
服部であったり、小五郎であったり、今回では長野組であったり。
探偵役を熟せるキャラの多いこの漫画では、「誰に謎解きをさせるか」を着目して見ると、そのシリーズの「主役」が誰なのかで決まっているケースが往々にしてあるなと。
古い所で言えば「小五郎の同窓会殺人事件」。
珍しく小五郎が事件の核心に迫り、コナンが探偵役を譲った事件。
このシリーズは、言うまでも無く小五郎が主役だったので、コナンは自ら脇(サポート)に回っていました。
服部が出てくれば、彼が中心に座ることも多いので、自然とコナンとW探偵制にもなっている。
このシリーズで言えば、大和警部らがコナンと同時、若しくはコナンより早く犯人に当たりを付けていて、動き回っていた。
つまりは「真相を語る資格」を十二分に有していた。探偵役に相応しかった。
だから、コナン(に眠らされた小五郎)が持っていくのではなく、長野組を立たせた。
コナンが真犯人を前に謎解きをするよりもずっと綺麗な構成であったな〜と、読み終わった今思っております。
File.264「死を呼ぶブログ」
桜子さんキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
これで3度目の出演。
もうこれは完全にサブレギュラーの座を掴んだと見て間違いないよね。
間違いないよ。
末は三池苗子と共にダブルメインヒロインだーーーーーーーーー。
(蘭のファンに殺されても文句言えないな…)
File.265「蘭GIRL&新一BOY」
「蘭GIRL」で描かれていたドラマを別視点で見ると、その後に驚きの結末が用意されていたという構成。
元ネタがあるとはいえ、面白い構成ですね。
ちょっと元ネタの方を読んでみたいと思わせてくれるには十分な内容でした。
個人的には、”驚きの結末”よりも新一の心理描写の方がお気に入り。
ホームズに憧れた本当の理由が分かったので。
1話の時はホームズの能力を推して、世界最高の名探偵と言っていて、これも本音ではあるんでしょうけれど。
最初の切欠はなんてことはない、真似してみたら皆がビックリしてくれたからなんですね。
子供らしくて可愛らしいですw
しかもこれ、探偵になりたいと新一に誓わせる切欠にも繋がっていそうで。
コナン(新一)って難事件に出会うとワクワクしてしまい、それが一部からは作品に対する批判にもなってたりします。
この点について、僕自身とある見解をこのブログでも書きましたが、ちゃんと原作1話で新一が言ってるんですよね。
元々新一って子供っぽい部分を多分に持ち合わせていて、しかし、最近はそういう面をあまり表に見せていません。
これはコナンの時でもそうですよね。
子供らしい部分が描かれる事って少なくなって、かわりに「生ガキ(生意気なガキンチョ)」な性格が強調されています。
でも本来は子供っぽい部分もあって、1話の時に語っていた探偵を続ける理由がこれ(↑)。
正義感とか被害者への配慮とか、そういう面を全て見ずに、もっと子供っぽい理屈で「探偵」を見てる。
「ワクワク」とか「スリル」、「快感」というワードからそれが窺えるんです。
んで、「快感」という部分が「ビックリさせる」に繋がってくると。
犯人も関係者も警察も世間も。
自分の推理でビックリさせたい。
それを考えるとワクワクするし、犯人との一騎打ちではスリルも味わえる。
全ての要素が快感に変わる。
何が言いたいのかと言いますと、子供らしさが見えにくくなっていた新一ですが、単に「見えにくくなっていた」だけで根本の部分では初期と変わってなかったんだなと。
最近目立つ生意気な部分も「彼の目指す探偵」を真似して「演じている」と見ると、可愛らしく見えてきますしね。
うん。
新一の内面描写は、コナンというキャラを見つめ直すという意味でも面白かったです。
そうそう。
とはいいつつ、このシリーズ最高のヒットは、「蘭GIRL」前編で、蘭が新一に手作りのバッジを手渡す際に蘭の表情を描かなかった点ですね。
敢えて蘭の背後からの視点で、新一の表情を描いていた点。
この時、蘭はどんな顔をしていたのか。
新一は、どう思ったのか。
「新一BOY」後編の、シリーズ全体のオチに繋がる布石になっていて、「1つの話を別の視点から描く」というシリーズのコンセプトを(事件部分以外で)見事に体現していた素晴らしい演出でありました。
(以前とある声優さんのツイートで「素晴らしい」って上から目線な言葉だというものに共感を覚えた身としては、この言葉を安易に使いたくは無かったんですが…他に言葉が出て来なかったもので)
File.266「ビッグカップルの秘密」
灰原www
ジト目がデフォになりつつある灰原の色々な表情が見られて、それだけで楽しい。
さてトリックですが、どう考えても怪しいのは「膨れていた毛布」でしょう。
あそこに被害者が寝ていたなんて在りえない。
最初からあの中に被害者がいなかったと仮定すれば、最初に伴場が倉庫を見に行ってから、次に伴場が毛布が膨れている事を見つけた間に、被害者は倉庫に運ばれたと。
そうなると犯人はソムリエの山田になるんですかね。
この間に倉庫に行ってるのは、彼だけですし。
問題のトリックは…。
ソムリエナイフで毛布とダウンジャケットに穴をあけて、空気の通り道を作成。
その後、なんとかして毛布とダウンジャケット内に圧力差を生み出して、キャビテーション(空洞化現象)を起こし、毛布を膨らませた…と。
なんとかして圧力差を生んだんですよ。
頑張ってなんとかしたんです。
そうに違いない。
終わりに
自分で書いといてなんですが「死を呼ぶブログ」の感想がヒドイ。
全体的に目くそ鼻くそとはいえ、これはドイヒーですね。
まあ、実際桜子さんが可愛かったから仕方ない。
- 作者: 青山剛昌
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/08/18
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (9件) を見る