電子書籍を長期間保存用として捉えている人って少ないんじゃないかなという話

この記事は

電子書籍に関する戯言記事です。
この記事のカテゴリーは何になるんだろうか?

はじめに

僕自身はまだまだ紙の本が至上だと考えていて、電子書籍には全く興味も関心もありません。
その為、そちらの造詣は浅すぎる程浅く、ほぼ何も知らないというような状態なんです。
ネットをしているので、例えば楽天から発売されたKOBOの不具合のニュースなどは目にするのですが、そういうのを読んでも「ふ〜〜〜ん」で終わっていて…。

何分それ程興味の薄い事なのですが、先日読んだ記事では珍しく食指が動きました。
短期間で終了する電子書籍サービスも! 電子書籍サービスの盲点【デジ通】

この記事は要約すると「互換性の低い電子書籍サービスでは、サービス終了と共に新しい作品を読めなくなる」といった内容でした。
これについて少し思う所がありましたので、書いていきます。
基本的に分からない人間が好き勝手に書いているだけですので、生温かい目で見て頂けると幸いです。

電子書籍の長所

先ず、本題に入る前に電子書籍の良い点…と個人的に想う事を挙げていきます。

ひとつめ。保管場所に困らない。
紙の本のようにスペースを取らない為、保管場所に困るという事もありません。

ふたつめ。持ち運びが容易でどこでも読める。
電子書籍リーダーやスマホ等、電子書籍が読める媒体を持ってさえいれば、場所に関係なくいつでもすぐに読めます。

みっつめ。低コスト。
必ずしも安いという訳では無いようですが、比較的紙の本に比べ安価で入手できるようです。
また、オールカラーなど本だと高価になる事を、モノクロと同程度の値段で供給できる点も。

パッと思いつくところでは、これくらいでしょうか。
(絶版も無さそうですが、ちょっと良く分からないので割愛)

本来であれば、ここに4つ目が加わって然るべきであり、今回はまさしくそこに注目していきます。
そう。
よっつめ。劣化しない。

劣化しない電子書籍

劣化しないというのは、まあ当然と言えば当然というか。
デジタル全体の長所とも言えるのではないかな。

例えばVHSテープ。
再生する際、記録面(磁気テープ)に直接ヘッドが当たる為、摩耗して劣化していきます。
最終的には、映像も音声も訳分からん状態になる訳ですが、今の子供はVHS知らない世代なんでしょうね…。
なんか本当にオッサンになったのだとシミジミしてしまいますw

横道に逸れそうなので、閑話休題。
対してDVD、BDなどは記録面にレーザー光を当てて、その反射光の明るさでもって映像などを再現する為、何度再生しようと「記録されているデータが劣化する」事はありません。
(DVDディスク自体は、酸化によって「再生できない状態」にまで経年劣化する為、寿命はちゃんとあります。)

VHSとDVDを例としましたが、基本的にはデジタルになると劣化しないという向きは確かにあって、これは電子書籍にも当て嵌まるのではと誰もが期待を抱くところでしょう。

紙の本も黄ばんだり、紙自体が擦り切れてしまったり、インクが消えてしまったりと次第に劣化していくのが通常ですから。
それを嫌がる人は様々な対策を講じていて、僕自身一時期はそういうのに熱意を持っていた事もありました。
そういう人たちにとっては、一つの「劣化回避策」にも成りえるのがデジタル化であって。
個人的に本をスキャンしてデジタルデータ化している方もいる程。

多少話は異なるでしょうけれど、電子書籍にも似たような事を期待せざるを得ない。
劣化しないという事は、長期間読める状態にしたいとも換言出来るし、そうすると「劣化しない」=「長期間保存しておきたい」となるから。

この等式が電子書籍に於いては当て嵌まらないというのが、先程のリンク先の記事ですね。

どうしてそうなるのかというと、どうやらデータの保存形式(フォーマット)が問題となってくるようです。
各社異なる形式でデータを作成している為、マイナーな形式だと互換性が皆無となり、”移植”が出来ない。
とはいえ、これは何も電子書籍の世界だけの問題では無くて、デジタル社会全体の問題とも言えますし、何より簡単には解決できない問題。

もう一つ、無視できない問題なのが、DRM(デジタル著作権管理)のようです。
これについては、下記の記事を拝読しました。

「電子書籍は標準フォーマットでDRMフリーに」 Campur Booksさん

ようするに「互換性の高いフォーマットであっても、A社で買ったDRM付き電子書籍は、B社のモバイルで読むことが出来ない」という事なのかな。
この記事先のように「DRMをフリーにして、フォーマットを(ある程度)統一」すれば、確かに「劣化しない」という長所が生まれそうです。

ネットを使った違法な利用がどうにかならない限り、DRMフリーとなる事は無いでしょうし、そうなる事も無いでしょうから、今の所「夢物語」とは思いますが…。
それでも、そんな夢が叶えば、利用者も今以上に爆発的に増えるような気がします。

でも、今時点で電子書籍を購読している人は、このような長所を求めている様には思えなかったり。

まとめ

電子書籍というと、僕は携帯アプリを真っ先に想起します。
通勤・通学時、待ち合わせの時等。
ちょっとした暇を埋めてくれるお手軽な暇つぶしとしての電子書籍。

こういったイメージが強い為か、どうしても「長期保存したい」と思っている人が少なく感じるのです。
アプリの話になりますが、今のスマホで落とした電子書籍(アプリ)をスマホを買い替えた後も読みたいと思うかどうか…。
読みたいと思っても、その時また買えばいいやという人の方が多そうなんですよね。
わざわざデータを移したいとは思わなそうです。(勿論簡単にデータの移動が出来るのであれば、するのでしょうけれど。)

まあ、こういう携帯電話向けのアプリではなくて、本格的な電子書籍リーダーを購入して、電子書籍を購読している層には、少なくとも1年や2年で読めなくなるのは困ると思います。
決して安い買い物では無いですしね。
本のデータ自体が安くても、それを読むための機械にはお金掛かりますし。
もし自分が…と考えれば、早急なサービス終了には憤慨していそうです。
ただ、このような人たちも10年20年先の事は考えていない気がします。
電子機器の寿命を考えて、もっと軽い気持ちで接していそう。

色々書いてきましたが、結論としては、「電子書籍を長期間保存したいと願っている層」は、現状まだまだ薄いんじゃないかなという事ですね。
そりゃ、今後規格等が統一化されるなどして「劣化しない」=「長期保存出来る」事が当たり前になれば、話は別でしょうけれども。

あくまで僕の勝手な印象ですが。
長期間保存したい場合は、色々とクリアすべき問題があるものの、やはりまだまだ紙の本でと考える人が多そう。
そうではなく、もっとライトにその場の暇さえ潰せれば良いと考えている人が電子書籍を利用している。
現状はこんな感じなのではと思ってます。

僕は、電子書籍に興味が無いと最初に書きました。
でも「こうなって欲しい」という理想だけは持っていますw

光ディスクやフラッシュメモリ等にコピー出来て、どんなモバイルでも読めるようになる。
って、上に乗せたリンク先の記事と同じような夢ですがw
これが実現出来たら、僕も電子書籍業界に飛び込むかも。
紙の本を買わなくなるという事は無いでしょうけれど。

いつか、そういう日が来るのかな。
無理だと思いつつ、来て欲しいと思ってます。
(此処まで書いておいてなんですが、このブログ向けの記事では無いっすね)

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