見てきた
作品名は知っているけれど、実際には読んだことも見たこともない。
唯一マンガボックスで連載していた衣谷遊先生作画の「笑い男事件編」だけ読んだかな。
途中で分けわからなくなって、ついていけなかったのが正直な話なんですが。
そんな人間ですが、吹き替え版を見てきましたので感想を。
タイトルの意味がすーっと通った映画でありました。
原作ファンの方の感想を見つけましたので、こちらをどうぞ。
一応ネタばれあります。
感想
ネットに直接アクセスする電脳技術が発達すると共に、人々が自らの身体を義体化(=サイボーグ化)することを選ぶようになった近未来。
脳以外は全て義体化された少佐率いるエリート捜査組織「公安9課」は、サイバー犯罪やテロ行為を取り締まるべく、日夜任務を遂行していた。そんな中、ハンカ・ロボティックス社の推し進めるサイバー技術の破壊をもくろんだテロ組織による事件を解決すべく、少佐は同僚のバトーらと共に捜査にあたるが、事件を調べていくにつれ、自分の記憶が何者かによって操作されていたことに気付く。やがて、真の自分の記憶を取り戻していく少佐は、自身の驚くべき過去と向き合うことになる。
ビルメンデスさんの感想で知ったのですが、あくまでも原作とは別のパラレルワールド的な作品なんですね。
全体的にクールでダークな印象でしたが、機械という殻の中に魂<ゴースト>を埋め込まれた少佐の物語として普通に楽しめました。
僕が愛読している「仮面ライダーSPIRITS」の主人公・村雨良(仮面ライダーZX)に非常に似ていたからです。
良もまた、仮面ライダーになる改造手術を受けるのですが、それまでに多くの犠牲(実験失敗)の上で成功して、改造人間として生きています。
脳だけが人であり、それ以外は全身フルサイボーグ。
良の姉・しずかもまたZX実験の犠牲者であるという設定。
姉を殺されて復讐を誓うも、歴代のライダーたちに出会って正義を名乗る。
少佐の設定も良を髣髴とさせるものであり(歴史的にはこちらのほうが先か)、先入観も容易でした。
人を形作るのは過去の思い出ではなく、今何をするのか。
少佐は恋人の死を乗り越え、復讐者ではなく正義の執行者としての道を選んだのでしょう。
そこには確かに魂があり、人間ならではの前向きな思考が存在していたと思います。
映像美に浸れる
複雑なSF世界ですが、なにより分かりやすく映像化されていました。
今の映像技術は凄いですね。
香港だか中国だか日本だかオセアニアだか分からない謎の都市の中を透明化を駆使して事件解決にあたる少佐が格好いい。
背景の世界観との違和感がなく、すっと映像世界に没入できました。
少々ビートたけし氏扮する荒巻が滑舌の悪さから何を言ってるか分からないシーンもあったりしましたが(笑
問題なく見ることができました。
原作を知らないので、比較してどうこうとは言えないのですが、一本のSF映画としての見る価値がありました。