この記事は
「はねバド!」の絵に関する記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
はじめに
趣味全開の御見苦しいお話をさせてもらいます。
テーマは「絵」。
題材は「はねバド!」です。
- 作者: 濱田浩輔
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/11/07
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (3件) を見る
先程最新4巻が発売されて、絵についての変化に作者の濱田先生ご自身も触れられておりましたので、この作品の絵について個人的な感想を書かせて頂きます。
これまでの絵とこれからの絵の感想
1,2カット画像を貼った所であまり意味は無いと思うのですが、一先ず3巻からカメラでパシャッと。
相変わらずスキャナーが無い為、御見苦しい画像となっておりますが。
注目すべきは絵と云うよりも「線」とした方がより適当なのかもしれません。
他の大多数の漫画同様スッと綺麗な線が引かれています。
続いて「絵が変わった」4巻からの画像です。
真っ直ぐに引かれる事が少なくなり、どこか荒々しさを感じる線になっています。
「皺っぽくなった」というのでしょうか。
線の数も増え、明らかに「敢えて変えて来ている」のが見て取れます。
これについて前述したように作者自ら触れておられます。
曰く「カッコイー絵を目指してやっている」そうです。
「目指して」なので、まだこの状態で「固まった」訳では無いとも取れます。
この先も「カッコイー絵」を目指し、更に変化していく可能性があります。
それを踏まえて、僕自身はこの挑戦は凄いと思っているんです。
個人的に3巻までの濱田先生の絵って、とても好きなんですよ。
絵に惹かれてこの作品のコミックスを買い始めたと言っても過言ではない。
「WJ」で連載していた「パジャマな彼女。」以前ではいまいちピンと来なかったのですけれど、この作品では凄い良い絵だなと思ったのですね。
自分の中で題材と絵のイメージがピッタリと嵌ったのかもしれませんし、特段理由は無かったのかもしれない。
その辺自分でも把握できてないのですけれど、兎も角好きになったんです。
そんな好きな絵が変わって行ってるのだから、反発を覚えてもおかしくない気もするんですが、すんなりと受け入れているのです。
この理由は明白で、「より迫力あるバドミントンのシーンが期待できそうだから」。
今作はなんといってもバドミントンの試合を魅せることが肝の筈です。
バドミントン漫画ですからね。当然ですよね。
これがそう、例えば日常萌え漫画だとか、ラブコメとかだったら、以前のままの絵を最後まで貫いて欲しいと願っていた筈です。
イメージ的には「可愛らしい絵」から「荒々しさを感じる絵」になっていってるんですから余計に。
「より可愛く」という変化では無く「よりカッコよく」というのは、ジャンルの方向性から言っても逆行してしまっていますからね。
でも、今作の絵の変化は逆行では無く順行。
受け入れる方が自然かなと。
実際現時点(4巻)でも、3巻までの試合シーンと比して、格段に迫力が増しています。
まだまだ途上なのだとしたら、今とは比べるまでも無い程迫力と格好良さを備えた試合シーンが展開されているかもしれません。
そう考えると非常にワクワクとしてきます。
ただ。
ただですね。
ちょっとだけ危惧していることがあって、ギャップを大切にして欲しいなという事ですね。
なんだか4巻だけで判断しちゃうと、いや、いくらなんでも早計とは思いつつも…。
どうも格好良い絵を「安売り」しすぎなんじゃないかなって。
絵で際立たせるギャップ
一度4巻を読んでみて下さると分かるんですが、全編「変化途中の絵」のタッチなんです。
試合シーンは勿論日常シーンに至るまで、全てこのタッチになっています。
こうなると絵の格好良さにもメリハリがなくなってしまいます。
まだ絵が変わったばかりなので、戸惑いもあって、違和感とか覚えずに見れていますが、これが一度落ち着いてしまうと、慣れちゃうと思うのですね。
試合シーンではより気合いを入れて、また一段上の「濱田先生の目指す格好良い絵」になるのかもですが、日常シーンも「現時点における格好良い絵」のままなので、落差がつき辛いかなと。
前の絵が好きだからという個人的な嗜好が十二分に含まれた私見なんですけれど、日常シーンは3巻までのスッとした線で纏められた絵に戻して欲しいんです。
で、試合のシーンや格好良さを強調したいような大事なシーンでのみタッチを変えてみる。
その方がギャップもあって、より作品に引き込まれる気がします。
個人的に、同様の経験があるんですよ。
「WJ」連載中の「ハイキュー!!」で。
「ハイキュー!!」も今作同様、僕は絵に感動して好きになりました。
第1話から痺れるほど格好良い絵に惚れたんです。
例えば↓
大ゴマの日向とそれ以外のコマの日向では、全然描き込み量が異なります。
「ここが見せ場なんだ」というシーンには気合いの入った絵があって、普段とのギャップを生み出しています。
このギャップが迫力と格好良さに繋がり、「この漫画は間違いなく面白い」と熱くなったものです。
全く同じ感想を当時も書いてますね、確かw
同じスポーツ漫画と言う訳でも無いですし、真似してもらいたいという訳でも無い。
ただ、本当に個人的な趣味嗜好で言わせてもらえば、今後どう変化していくにしろ、今までの絵も大事にしてもらいたいなと。
あの可愛らしいタッチから試合時に見せる荒々しくも格好良いタッチへ上手いこと変化できれば、綾乃のキャラ立ちにも一層良い影響が出そうですし。
ぽわぽわした普段とちょっと背筋が凍るようなプレイスタイルの試合時の変化が絵でより一層際立ちそうな。
勝手ばかり言ってる纏め
5巻は話も然ることながら、絵がどうなっているのかも個人的には注目ポイント。
短期間でさらにガラッと変わっていたらビックリですが、どうなっているのか。
で、最終的にはどう落ち着くのか。
迫力と格好良さ。
日常時には可愛さ。
そんな絵になってくれると素敵だなって。