この記事は
「初恋ゾンビ」の記事です。
ネタバレを含みます。
4巻まで買ったヨ
1巻をネットカフェで読んで、面白さに嵌り、今日。
4巻まで新刊を購入してきました。
改めて1巻を読んだのですが、やはり面白い。
ということで、1巻の素晴らしさを語ろうと思います。
漫画は何話切り!?
アニメの場合だと3話切りとか1話切りとかって話題に上ります。
そこまで視聴して、肌に合うかどうか見定めるという意味ですね。
では、漫画の場合は何話でしょう。
一概に答えは出ませんよね。
序盤をスローに展開させて、3~4巻くらいからギアを入れ替えてくるタイプとか。
1話からぶっ飛ばしてるタイプもあるし。
でも、大体最初の1巻を読めば、肌に合うかどうかは手探りで分かります。
そう考えると、この「初恋ゾンビ」の1巻は、しっかりと1巻という長さでプロットが構成されていて、非常に見事な事が分かります。
1話ごとに感想を書いてみます。
1話 初恋ゾンビ
高校1年生のタロウは低燃費少年。
恋なんてカロリーの無駄だと嘯き、低燃費を生きがいにしている。
そんなタロウですが、体育の授業で頭にボールが直撃!!
頭に大けがを負います。
すると、見た目も声も好みドストライクな女の子が見えるようになります。
彼女は、タロウにしか見えず、イヴと名乗ります。
以来、半裸の女の子の霊が見えるようになったタロウ。
彼女達は何者なのか。
思案するタロウは答えを得ます。
イヴ達は「男の欲望&妄想&願望を凝縮した脳内彼女的存在」=初恋ゾンビだと。
初恋ゾンビは恋が成就すると消えることも知ったタロウ。
ということは、本物の…異国へと行ってしまった幼稚園の時の初恋相手である本物のイヴと恋愛できれば消えるのではないか…。
って、無理だと諦めたその時。
イヴがタロウのクラスに転校してくる事に。
しかし、本物のイヴは男だった…。
1話は初恋ゾンビとはなんぞなということに話が砕かれてます。
平穏な生活を送りたいタロウにとっては、イヴはドキドキする高カロリーの元。
消したい訳です。
消す方法も分かった。
初恋の子と付き合えればいい。
けれど、本物のイヴと再会出来たにもかかわらず、彼女は彼だったという衝撃。
初恋ゾンビというオリジナリティあふれる設定を見事に描きつつも、タロウの将来が暗礁に乗り上げるまでが描かれています。
読み応えのある1話ですね。
2話 初恋は2度死ぬ
初恋を実らせ、タロウの目の前で初恋ゾンビを消したカップルが、痴話喧嘩。
別れてしまいました。
これを見ていたタロウは、一度付き合ってすぐに分かれればイヴは消えると確信します。
健康な青少年の尊厳を踏みにじられたタロウは、どうしてもイヴを消したい。
意を決してリアル・イヴこと指宿君に告白します。
それをクラス中の皆に見られてしまったタロウは、一転ゲイの烙印を押される事に。
1巻の中で一番笑った回。
イヴはずっとタロウと一緒だったと。
トイレもお風呂も、部屋でも寝る前も。
モザイクのタロウに向かってイヴが問いかけます。
「なに見てるの?」「なにしてるの?」「今日もそれするの?」「今日も?」「もう1回?」「楽しいの?」
ナニしてるんでしょうねwwwwww
無邪気な楽しいの?の一言がツボに嵌りまくり。
エグイ事実ですよね。
滅茶苦茶好みの女の子に、全てを見られていたんですから。
消したい事実。
でも、消えなかったw
当然指宿君には断られて、変態のそしりを受けます。
タロウの前途は多難です。
3話 甘いお誘い
クラスメイト黒川君は、同じクラスの別府さんが初恋。
黒川君には、勿論別府さんの初恋ゾンビがいます。
そんな中、別府さんに誘われるタロウ。
放課後に遭うと、別府さんから指宿君を好きになったと告白されます。
そんなところを黒川君に目撃されてしまい…。
別府さん初恋ゾンビは悪魔のような姿に変身します。
ここは4話とセットにして見ていきます。
4話 アクマでゾンビ
失恋したり、嫉妬すると、初恋ゾンビは黒い霧を纏った姿に代わってしまう。
しかも、現実に抵触することも分かります。
今まで触ることも何も出来なかった初恋ゾンビ。
見えるというだけで無害と思われた彼女達は、しかし、黒い欲望に身を焦がすと、現実に干渉出来るようです。
“失恋ゾンビ”には、よくない力が備わっている。
タロウは確信します。
5話 ヌケガケと告白
あらすじは割愛します。
ここで指宿君も初恋ゾンビが見えるという情報が開示されます。
4話に伏線があり、その回収ということですね。
6話 放課後宣言
指宿君の目的が分かります。
初恋ゾンビが見える能力はタロウが彼に移したもの。
能力の元であるタロウに助けを乞いに来たこと。
そして、こんな体にしたタロウに復讐すること。
タロウすら初恋ゾンビについて全容を把握してない為、前者は無理と悟った指宿君。
復讐するは我にありという事で、本格的に復讐を始めます。
意外な事実が判明した回。
情報を巧い具合に小出しにしてきて、どんどんのめり込みます。
7話 胸の中…
タロウがイヴを認識してから、イヴには自我が目覚めたことが判明。
道理でよく喋る訳です。
そして、衝撃のラストが!!!!!
指宿君は男装女子でした。
何故男装しているのか。
タロウをそこまで恨む理由とは何か。
謎が謎を呼ぶ感じで、2巻に引きます。
構成が素晴らしい
1話ごとに新しい事実が開示され、1巻の最後でまさかの告白があって、本当にビックリしました。
これでタロウの初恋が実る可能性もゼロからイチくらいにはなったんじゃないでしょうか。
でも、指宿君はこの事実をタロウに隠し通す気です。
1巻全部を使って、物語にドップリとはめ込む構成になってるんですよね。
ちょっと変な言い方すると、底なし沼みたいな。
読み進めるほど、「面白さの沼」に嵌り込んで、抜け出せなくなる。
まさかのどんでん返しまであって、見事に1巻で嵌れるように作られているように感じます。
単純にはいかない物語に僕は嵌り込んでしまいました。
2巻はまだ読んでません。
これから読みます。
楽しみで仕方ありません。
- 作者: 峰浪りょう
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2016/03/18
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