ヒロインが顔を隠さない理由
ちょっと前のはてなブックマークの話題でヒーローは顔を隠すのに、ヒロインは顔を隠さないというのは何故というのがありました。
これの僕なりの見解を。
ヒロインが顔を出すのは、憧れの対象が少女だからです。
女の子は、とにかく、綺麗な姿に強い憧れを抱きます。
メイクをして、綺麗なドレスを身にまとう。
御伽噺のプリンセス。
そう、シンデレラに憧れを抱くわけです。
女の子は誰だってそう。
変身願望があって、それは、決して他人になることじゃありません。
あくまで自分の顔で、自分の体型で、理想を目指す。
だから変身ヒロインは顔を隠しちゃいけないんです。
メイクした自分の顔も、憧れの一部だから。
「星野、目をつぶって。」は発想が非常に面白い。
この逆をいってるんですから。
逆転のヒロイン
星野は目に映った弱者を決して黙って見過ごさない。
助けられるかはわからないけれど、とにかく動く。
その為にすっぴんになる。
すっぴんになることが、彼女が変身してる状態。
まさに逆転の発想です。
普段の自分は、メイクを完璧にこなしたイケテル女子高生。
素顔は絶対に友達には見せない。
勿論すっぴんにならないと人助けができないわけではない。
でも、ある事情もあってすっぴんで人助けしている。
これはとても面白い構図です。
変身ヒロインは、メイクをして可愛い衣装を着て、敵をやっつける。
それが女の子の願望だから。
でも、星野は真逆のことをしています。
メイクを取って、あろうことかジャージを着てる。
憧れとは正反対の格好です。
それでも、彼女は人助けをする。
すっぴんだから、彼女の気持ちにうそ偽りが無いことがわかる。
化粧でごまかしてない素顔が覗く。
僕は正直、すっぴんの星野の方が可愛く思えます。
顔が単純に好みなんだけれど、それ以上に彼女の本心が見えるから。
メイクしてても彼女の本心はぶれないんだけれど、ノーメイクの時の方がよりくっきりと彼女の気持ちが見える気がして。
コメディとしてのワンアイディア
ジャージ女の噂って今作品の根幹をなす重要なワンアイディアだと思うのです。
メイク姿で人助け⇒メイクが崩れて小早川が直す
だとワンパターンになるし、なにより小早川の重要性が無くなる。
人助けのために、素顔になって、その度に小早川が直す。
素顔の星野に触れていくたびに、小早川の心も解けていくというか。
小早川はメイク時のギャル星野が「素を見せてない」ことを知ってます。
人助けという部分は変わらないけれど、それ以外の部分を着飾っている。
けれど、すっぴんのときは、100%素の星野でいる。
そんな彼女のそのまんまの心に小早川が救われていくんじゃないかなと。
2巻まで読んでの率直な感想です。
逆変身ヒロイン
逆変身ヒロインというアイディアが今までに無く秀逸だなと感じました。
うん。すっぴん可愛い。