「呪術廻戦」アニメ第19話:黒閃 3つの戦いを比較して見えたこと【感想】

この記事は

アニメ「呪術廻戦」第19話の感想です。
ネタバレあります。

作画凄っ

アクションシーンの作画だけでは無くて、例えば伏黒が真希に「二度と三節棍なんか使わせないでください!!扱いずらい」と言ってた時の口パク見ました。
メッチャ動いてた。
3パターンくらいの口の動きを用意して、細かいタイミングで切り替えて動いているように見せていて、芸が細かいなぁと。
個人的な感覚では、切り替えのタイミングをもう少しゆったり目にとって動かしてるのが一般的なアニメだという認識だったので、ここのテンポには舌を巻きました。口パクだけに。

はい。
これ以上語るとアニメ知らない感がバレますので作画についてはやめておきますね。(手遅れ)

今回の感想では、3つの戦いに着目しました。

伏黒、狗巻、加茂vs花御
伏黒&真希vs花御
虎杖、東堂vs花御

これらを比較したときに見えたことについて書ければと思います。

伏黒、狗巻、加茂vs花御

花御の強襲に遭い、狗巻は逃走する中で、戦っていた伏黒と加茂と合流。
3人で逃げることに。
19話はその続きから始まりました。

原作では第46話にあたる部分ですね。

加茂のモノローグによれば、狗巻の呪言で牽制し、伏黒、加茂のどちらかで攻撃。
その隙に逃走し、帳の外、もしくは他の生徒との合流を目指した戦略を取っていました。

面白いのは、迎え撃つという意思が皆無な事。

3人共に逃げることに主眼を置いて、花御にあたってるんですよね。

狗巻先輩は仕方ありませんでした。
1人でしたし、花御と自分の彼我の差をしっかりと見極めた上で「敵わない」と見ての逃走でしょうから。
彼の見立てでは、恐らく伏黒と加茂でも無理と見たのでしょう。
2人に対して即断で「逃げろ」という指示を飛ばしていましたので。

それに従った2人も、まぁ頷ける。
いきなりでしたしね。
一先ず言う通り退却の一手を取ることは、戦略上間違っていたとは思えません。

然しながら解せないのが、いつまで経っても逃げの手から戦略を変えなかったこと。
戦力的には、迎え撃っても良かったのではと思うのです。
準1級が2人に、2級が1人。
特級とはいえ相手は花御1体。
流石に勝てとは言えませんけれど、足止め、時間稼ぎは出来たかと。

加茂は東堂か三輪ちゃんとの合流を望んでいました。
迎え撃って、時間さえ稼いでいれば仲間が向こうから来てくれるのも時間の問題だったでしょう。
事実、最初に真希が、その後に虎杖と東堂が合流しました。
何故に3人は、足を止めて花御と戦わなかったのでしょうか。

考えられる理由としては、連携が取れないと3人共に共通した認識を持っていたからではないでしょうか。

伏黒と狗巻先輩は、知ってる仲であり、交流戦に向けても合同訓練を重ねていました。
実戦での連携はしっかりと取れたはずです。
問題は加茂。
東京と京都はいがみ合ってましたし、伏黒は加茂の実力すら正確に把握してませんでした。
加茂が花御へと攻撃した際の威力に「本気じゃなかったのか」と伏黒は驚いてましたからね。

お互いの力すらまともに把握できてない仲で、実戦での連携を取れと言うのは酷。
花御は個人では明らかに格上ですしね。
それこそ阿吽の呼吸で臨まなければならない。
即席の連携では、下手すれば個人で戦った方がマシかもしれません。

故に退却しか取りようが無かったと解釈できます。

伏黒&真希vs花御

狗巻に限界が訪れ、加茂がノックアウト。
そこに真希が駆け付け、伏黒とのタッグバトルが始まりました。

原作では第46話終盤から第47話にあたります。

ここの流れるようなバトルシーンは、圧巻でしたね。
練習していたのか、それとも即興なのか。
(上述のセリフからすると即興くさい)
2人は言葉を交わすことなく、花御と十分に渡り合ってました。
まぁ、流石に花御の方がまだまだ上でしたけれど、それでも最初の3対1の時よりも善戦したのは、伏黒と真希がしっかりと連携できたからに尽きますね。

2人の連携で白眉だったのは、武器の入れ替えによる近接戦闘。
これは式神使いは近接戦闘が出来ないという定説の裏を欠いたもの。
交流戦前の特訓で、伏黒がその欠点を克服し、加茂戦で加茂をも認めた点。(アニメ18話)

とはいえ、今の伏黒の近接戦闘力では、花御に歯が立たない。
少なくとも並みの武具では花御にダメージを与えられないという認識が伏黒と真希の間で生まれたのでしょうね。

花御が油断していることも考慮しつつ、不意を突いた渾身の一撃でした。

自分たちの力を正確に把握し、言葉を交わさずとも最適解を導き出して、タイミングを一致させた攻撃を加える。
伏黒と真希だからこそ成し得た見事な連携攻撃でした。

虎杖、東堂vs花御

ここまでの2戦では、花御の強さがしっかりと描かれていました。
個人戦では、誰よりも強い。
加茂を一撃で沈め、近接戦闘で無類の強さを発揮する真希(特級呪具装備)も相手にならなかった。
だからこそ、しっかりとした連携を取って、複数で相手をするしかない。
伏黒と真希が、その可能性を見せてくれました。

最後の戦いは、真打登場です。

原作では第48話~第49話。

実のところ、虎杖と東堂は、タッグを組んでいるようで組んでません。
黒閃を決めるまでは、東堂は完全に見物を決め込んでましたし、決まった後もバラバラに動いてます。

この戦いの最大のポイントは、あくまでも個人戦というところ。

花御が本気を出して、大量の呪力による樹を生んだ際も、2人ともバラバラに動いてるんですよね。
ここはアニメオリジナルのカットでしたが、ちゃんと連携を取ってたら原作無視と言われてたでしょうね。
フィジカルだけで次々と襲い来る枝(?)を避け続けてました。

その後の同時攻撃も、当然意思疎通も連携も取ってないから、バラバラ。
初撃の後に「もっとタイミングを合わせよう」と言ってます。

個人の戦闘力は、虎杖も東堂も今までのメンバーの誰よりも上だということが、ここまでの比較で分かります。
が、それでも花御は強かった。
黒閃の一撃すら耐えたのです。
2人が強くても、個人戦で花御を倒せない。

だからこその前述の「タイミングを合わせよう」発言。
2人とも理解していた。
連携が必要であることを。
とはいえ、伏黒と真希のような熟練の連携は無理。
フィジカルにあかした連携めいたもので相手を翻弄し、最後は個の力に頼る。

花御との3つの戦いを通して、花御攻略方法が見えてくる仕掛け。
そんな風に感じた次第。

終わりに

敢えて原作での対応話数を表記したのは、当時は気づけなかったから。
僕はコミックスは買ってなくて、「ジャンプ」本誌で読んでいます。
当時も今もそう。
だから「通した読んだ時の発見」をするのはなかなかに難しい。

今回アニメでは、原作4話分をまとめてくれました。
3つの戦いがまとめられていたので、こんな発見が出来ました。

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