「るろうに剣心‐キネマ版‐」 薫の生死は雑誌の年齢層に左右されるのかもしれない

はじめに

「To LOVEる-とらぶる- ダークネス」第30話感想はこちら

久々のSQ感想ですが、先ず初めに、「るろうに剣心」について長々と触れてみます。
その後は、いつも通り目次順に各作品の短感です。

「るろうに剣心-キネマ版-」 第九幕 生贄

今回、衝撃的な展開になりましたね。
まさか薫が刺されてしまうとは…。
正直予想外でした。
ただ、予想出来ていてもおかしくなかった展開ではあります。

というのも、僕の記憶が確かならば「明治剣客浪漫譚」では、この刃衛編が仮想最終回だったから(確か)です。
連載が打ち切られた場合(?)の仮の最終エピソードであり、だから、作品のテーマが色濃く出ていたりします。
薫に心の一方を掛けて剣心を追いつめたりと、後の「人誅編」を煮詰めたような展開になっていました。

さて、その「人誅編」に話を飛ばします。
こちらでも薫は「殺される」訳ですが、当時先生はとことん悩んだとインタビューなどでは応えられています。
最初の予定では、薫は文字通り殺されてしまう予定だったとか。
その方が物語のテーマがすっきりとするから…とかいう理由だったと思います。

散々殺すか殺さないか悩んだ挙句、「少年漫画の基本はハッピーエンドだから」と思い直し、作中のように人形による変わり身という展開に至ったそうです。

これ。恐らくファンの間では結構有名なエピソードなんじゃないかと思っていて。
で、今回はどうなんでしょう。
考えてみると、重要なのは「ジャンプSQ」が少年誌か否かではないでしょうか。

和月先生の好みとしては、ここで薫が本当に死んでしまう展開は十分に有り得ます。
実際「明治剣客浪漫譚」の時も、薫は死んでしまう予定でしたし。
ただ、そこは掲載誌の「WJ」が少年誌だからという事で路線を変えられたわけで。

裏を返せば、少年誌で無ければ、薫が死ぬ可能性もグッと高まりそうだという事ですよね。
で、調べても見てもちょっとはっきりしない。
wikipedia見ても、両方の記載があって、ややこしいw
どうやら集英社的には「少年誌」という扱いみたいですが、日本雑誌協会では「青年誌」の区分けで扱っているようです。

まあ、「とらダク」とか見てれば、少年誌じゃないなとは思っちゃいますよね(笑

こうなると和月先生がどう捉えるかによっても変わってくるのかもしれません。
「少年誌」だと判断すれば、生き残るかもですし、そうじゃ無ければ死んでしまうかもしれない。

何にせよ、「明治剣客浪漫譚」をギュッと濃縮したような「キネマ版」。
改めて「もう一つの剣心」の完成形として完結しそうではあります。

「1/11 じゅういちぶんのいち」 #17 御手洗 恭輔(前編)

第2部開始ですね。
いや〜面白かった。最高ですね。

今回の主人公の御手洗とソラの会話が読んでいて凄く楽しい。
それに何より「作品の描きたい事」が見えたようで、そこがとっても良かった。
僕は今作を途中からしか読んでおりません。
以前は「SQ19」連載だったから。

だから、イマイチこの作品の描きたい事が把握できないでいたのですが、成程。
作品の主人公・安藤ソラの「伝記」を、様々な視点から描き出し、克明にしていこうという事…なのかなと。
なんか違う気もするけれど、ソラに纏わる様々な人物を主役とした連作という形も、なんとなく消化出来た思いです。

「青の祓魔師」 第45話 青春の生ける屍

笑ったwww
燐の「初めて気が合ったな まじ見損なったよ!!!」の所で腹筋が崩壊した。
見損なうとか、こういう時に出て来る言葉じゃないw

このままギャグ回で終わって欲しいな〜。

「γ-ガンマ-」 第2話 「甘ちゃんヒーローブルートレイン」

今作も連作短編と呼べるのかもしれない。
うん。ここ2回、とっても好きよ。この漫画。

設定が愉快だし、どんなヒーローが出て来るのかとワクワク出来る。
なにより、主人公の設定が説得力あり過ぎて、もうね。
かつて最強のヒーローで、現在も残りカスのような力を振り絞ってでも体を張って人々を守っている。
そんな彼女だからこそ、ヒーローを諭す台詞全てに得も言われぬ説得力があるんですよね。

この説得力の大きさが、この作品の全てといって良いかもしれないです。

「終わりのセラフ」 第八話 三葉のチーム

新キャラ。
賑やかになって良いですね。

物語は、まあ、割と有り触れた…と書くとあれですけれど、王道と呼べるものではありました。
王道・テンプレと呼ばれる展開とどう差異が付けられるのか、それを楽しみにして次回を待ちたいです。

「この音とまれ!」 #9 音の行方

さっぱり意味が分からなかったタイトル。
なんで「音止まれ」なのか。「この音ならせ!」とかなら分かるんですけれど、その逆の事を言っている意味が分からなくて。
実は未だに分かってないのですけれど、ただ、ここからがこの作品の本番になるのかなって。
最終ページ書かれた煽りを読む限り、新キャラのヒロがキーになっていきそう。

顧問やヒロが波紋を投げかける人間関係の間の「不協和音」。
ヒロが入った事で乱れる琴の演奏に於ける「不協和音」。
煽り文はどっちにも掛かって来そうで、タイトルは前者の音を止まれと言っているのかもしれないな〜と思いましたが…。
どうなるのか楽しみであります。

「HENTAI KAMEN S」(読切)

何この懐かしさ。
当時の「WJ」で読者アンケ4位って、実質トップと一緒ですよね。
TOP3は「DB」、「スラダン」、「幽白」で独占していたんでしょうから。
当時から、何故かうっすらと人気があって、ここに来てまさかの実写映画化。
そして新作読切。

凄い良い時代ですね(笑

取り敢えず内容は、当時のノリのままだった気がします。
あんまり覚えてないけれど、こんな感じだった気がするものw

パンツ被って、「それは私のおいなりさんだ」という決め台詞を発し、自分の股間に犯人の顔を埋めて成敗する
この流れだったと記憶していて、というか、これしか覚えてないというw
うん。強烈な漫画だったな〜。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」 最終話 あの夏に咲く花

非常に素晴らしいコミカライズでした。
最後まで画力が高レベルで纏まっていましたし、お話も文句無し!です。
もちろん、あのシーンはアニメ版の方が良かったな〜とか位はありましたけれど、アニメと多分小説版ひっくるめて再構成された今作は、とっても面白かったです。

「戦場アニメーション-IKUSABA ANIMATION-」 第4回

読切時と初回に比べると、やや(僕の中で)トーンダウンしてしまっていたこの作品。
ライバルになりそうな少年の登場で、また上昇気流に乗って欲しいと思ってます。

「ボクと魔女の時間」 24時間目 ボクと魔女の時間

嫌な予感がしてたんや〜。
なんか終わってしまいそうな匂いがぷんぷんしてると思ったら…。
案の定というか、なんというか。
残念。
多少消化不良の部分もありましたけれど、それでも本筋の方は綺麗に畳まれてしまったので、ぶーぶー言ってはいかんのでしょうね。
面白かったんだけれどな〜…。

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