この記事は
「劇場版-鬼滅の刃-無限列車編」の感想です。
ネタバレあります。
2021年映画界の救世主
「まるで時刻表」
マスコミからそう表現されるほど、多くの映画館でフル回転で上映している「鬼滅の刃」。
劇場サイドの本気度が窺えますが、どうやら観客側の方が本気出しすぎたようです。
某所の(チケット売り上げ)集計データでは、2020年10月17日20時25分時点で合計1,638,307枚。
比較対象として、「アナ雪2」を貼っておくと、3日間で合計1,116,584枚でした。
「アナ雪2」はこの数値で、実際の興行収入は19億4205万円。
明日も同じくらい入りそうなので、「鬼滅」は35億くらいは行くかもね。
異次元すぎるなぁ。
マジで今年の不況を「鬼滅」1本だけで大分カバーできそう。
感想ですよ。
感想
『「鬼滅の刃」に嵌った瞬間はいつ?』
そう聞かれたら、僕は迷わずこの「無限列車編」を挙げます。
もっと厳密にいえば、煉獄杏寿郎VS猗窩座。
いや、違うな。
煉獄杏寿郎の言葉に惚れた時ですね。
「ジャンプ」読んでて、心の中で「かっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」と叫んでましたもの。
毅然と悪からの勧誘を断つ姿勢もさることながら、価値観が格好良すぎる。
強者にありがちな驕ったところは一切無く、弱いからこその尊さ・儚さを愛し、精神面の強さの大事さを主張する。
猗窩座の対局を行く価値観は、「こういう人物だからこそ、命を賭して他者の為に戦える」のだなと感じました。
さて、劇場版。
クオリティは折り紙付き。
どの位凄かったかと言えば、今放送している(17日21時から)「那田蜘蛛山編」。
そのクライマックスである19話と同等レベル。
バトルシーンは、大画面で見るべき大迫力です。
始まりの森林の背景は、「あれ?実写映画見に来たんだっけ?」とパニックになるほど。(いやマジで。誇張とかで無く。本当にパニくっていたの)
あまりの高クオリティの為、鬼のおぞましさもも増し増しになっていて、かなりきもかった部分もありました(笑
下弦の壱の肉塊みたいな触手?。グロかったなぁ。
脚本もほぼ原作準拠。
またしてもいい感じにちょいちょいアニオリシーンが挟まっていましたけれど、改悪と呼べるシーンは皆無。
安心安全なUFOクオリティでした。
なので、逆にあまり書くことが無いのですけれど、特筆すべきはキャスト陣の熱演ですね。
特に圧倒されたのは、クライマックス。
日光を避けて逃げる猗窩座。
その背に向かって炭治郎が卑怯者と罵るシーン。
「魂からの叫び」。
この言葉以外には、言い表せないような渾身の叫びでした。
花江さん、本当に凄い声優さんになったなぁ。
「TARI TARI」で知って「良い声だなぁ」と注目はしてた分謎の感慨が(笑
うん。
本当に圧倒されましたね。
事実、立ちどころに傷を癒せる鬼の猗窩座と人間では、戦う前から大きなハンディがあるんですよね。
しかも、わざわざ夜という相手の土俵にも立ってやっている。
そんな中での死闘。
斃されてはしまったけれど、煉獄さんの勝ちと僕だって言いたい。
というか、殆どの読者の代弁をしてくれている。
「そうだ、そうだ」という共感の想いもプラスして、余計に感情移入しちゃう炭治郎の心からの叫び。
僕個人の思い入れもあるんですが、花江さんの演技によって凄まじい熱量を感じる名シーンに仕上がっていました。
終わりに
非常に重たいエピソードの中、唯一和みを提供してくれたのが、禰豆子。
下弦の壱によって眠りについてしまった一同の中、1人難を逃れた禰豆子が箱からひょこひょこと出てくる。
もうここで可愛い。
箱に入れるミニマムサイズのまま、「起きるんだ」と寝言で葛藤する炭治郎に向かって頭突きを一発。
でも炭治郎は上弦の鬼にさえダメージを与えられるほどの石頭。
額から出血してしまい、涙ぐむ禰豆子が本当に可愛かった。
シリアスな中の清涼剤として、非常に癒されました。