この記事は
「金田一少年の事件簿」2022年版ドラマに関するものです。
第5シリーズ始動
「金田一少年の事件簿」原作連載開始30周年イヤー。
それを祝した企画(と思われる)の中でも目玉となるのが、この連続テレビドラマ第5期になるのでしょう。
「KinKi Kids」の堂本剛さんが初代を演じた1995年の第1期及び1996年の第2期。
「嵐」の松本潤さんが2代目を務めた2001年の第3期。
「Hey! Say! JUMP」の山田涼介さんが4代目を扮した2014年の第4期。
「KAT-TUN」の亀梨和也さんの4代目は、18.6%という高視聴率だったものの肝心の亀梨さんのスケジュールの都合が付かず連ドラ化されませんでした。
(参考:天樹征丸日記 原作者の1人天樹先生の2006年6月11日の記事にちらっと記載があります)
剛くんも松潤も本格的なブレイク前だったこともあって、スケジュール調整が比較的しやすかったのかもですが、亀梨さんは当時既に大ブレイクしてましたからね。
止む無しですね。
ジャニーズの歴代のタレントが務めてきた金田一一を、今回昨年デビューの「なにわ男子」の最年少メンバーである道枝駿佑さんが担当することに。
1人の「金田一少年」ファンとしては、待望の新シリーズと言うことで、春先から非常に嬉しいニュースでした。
特にドラマ版は、僕が「金田一少年」にどっぷりと嵌った原因となったもの。
全シリーズ全作リアタイしてきてますからね。
今回は、シリーズで初めて春に放送なんですね。
これまで全て夏クールだったので、意外でした。
しかも初めての「土9」以外の枠。
初めて尽くしの中、最も「これは初めての試みだ」とファンの誰もが感じたであろうことが、そうです。
「新旧の傑作エピソードが集結」の謳い文句が表す通り、リメイクの登場です。
公式サイトには、以下のようにあります。
この新シリーズは、数多のエピソードの中から選りすぐりのエピソードを現代の視点で再構築。日本ならではの呪いや怪談を題材にしたミステリーをシリーズ史上最大のスケールで贈る、これぞ“金田一少年”の決定版といえる内容となっている。
公式サイトより抜粋
ということで、今回の記事では、僕が再度取り上げて欲しいエピソードを挙げてみます。
過去のシリーズで映像化されたエピソードを対象にして、これまで10話前後だったことや、加えて、「シリーズ史上最大のスケール」という点から全エピソード前後編構成と想像し、5つに絞ってみました。
取り上げて欲しい順にランキング形式で書きます。
(なお、放送時期の観点から冬のエピソードは選外としています。真夏に「タロット山荘」放送した前歴があるから、無いとは言えないんだけどねw)
- 初代 第1期
学園七不思議殺人事件(SP)
異人館村殺人事件(欠番)
悲恋湖殺人事件(原題:悲恋湖伝説殺人事件)
オペラ座館殺人事件
秘宝島殺人事件
首吊り学園殺人事件
首無し村殺人事件(原題:飛彈からくり屋敷殺人事件)
蠟人形城殺人事件
雪夜叉伝説殺人事件(SP) - 初代 第2期
悪魔組曲殺人事件(オーディオドラマ原作)
タロット山荘殺人事件
金田一少年の殺人
怪盗紳士の殺人
異人館ホテル殺人事件
墓場島殺人事件
上海魚人伝説(映画/小説原作/原題:上海魚人伝説殺人事件) - 2代目
魔術列車殺人事件(SP)
幽霊客船殺人事件(小説原作)
仏蘭西銀貨殺人事件
黒死蝶殺人事件
速水玲香誘拐殺人事件
魔犬の森の殺人
露西亜人形殺人事件 - 3代目
吸血鬼伝説殺人事件(SP) - 4代目
香港九龍財宝殺人事件(SP)
獄門塾殺人事件(SP)
銀幕の殺人鬼
ゲームの館殺人事件
鬼火島殺人事件(小説原作)
金田一少年の決死行
雪影村殺人事件
薔薇十字館殺人事件
第5位 飛彈からくり屋敷殺人事件
因習の残る村を舞台に、首狩り武者による連続殺人劇を描いた初期の傑作。
映像だと「あること」が理由にメイントリックがモロバレしかねないのが欠点だけれど、そこの処理さえ工夫してくれれば是非見てみたいのです。
それに凄惨さや陰湿具合、怖さはシリーズでも屈指だよね。
動機のドロドロっぷりも含めて、横溝ワールドを忠実にトレースした作りになっていて、そこも本作の魅力だと思う。
ちなみに、天樹征丸先生のペンネームは、今作の登場人物の1人である巽征丸から取られていたりすることは、ファンの間では常識だったりしますw
第4位 秘宝島殺人事件
敢えて映像化が難しいエピソードを選んでいく。
このシリーズもキャストが超絶難しいけれど、でも、だからこそどう再現してくれるのか見てみたい。
事件に目を転じると、やはりグロテスクでインパクトが大きい。
開幕いきなり大時計の中からバラバラ遺体が出てくるなど、初期エピソードの怖さを物語る演出が目を引きます。
ただ単に凄惨性を演出してるわけではなく、しっかりと伏線になっていることも含めてミステリの完成度も高いと思うの。
孤島と言う代表的なクローズドサークルを扱っているし、改めて是非観てみたいエピソード。
第3位 魔術列車殺人事件
北海道行の寝台特急内で忽然と消えた死体。
容疑者の誰も死体を持ち歩けないという状況下で、しかし、列車の終着点のホテルで消えた死体が再び現れて…。
マジックを題材としたド派手で壮大なエピソード。
犯人当てとしては機能しなくなりましたが(苦笑)、トリックの派手さは随一。
トリックの一部が「奇想、天を動かす」の流用とも言われてますが、「異人館村」に比べたらげほげほっ。
懸念点があるとすれば、怪奇性とか猟奇性がこのエピソード以降薄まったこと。
理由は天樹先生がこのシリーズから表に出てきたからなんですが。
天樹先生、もとい、樹林さんは「金田一少年」の企画立案者。
ゼロから担当チーフ編集としてがっつりと関わってきたのですが、今シリーズから「天樹征丸」として原案者クレジットされるようになりましたからね。
以降、実姉の樹林ゆう子さんと共同ペンネームとして作品に関わっていく中で、作風もオシャレな感じに変わっていったんですよね…。
良い悪いは別にして、少なくとも今回のドラマ5期のテーマからは外れそうなところ。
とはいえ、面白いので再度映像化して欲しいエピソードなのです。
第2位 蠟人形城殺人事件
剛君版第1期で唯一前後編が作られたエピソード。
原作を削りまくっていた剛版では、比較的原作に忠実だった分スケール感を出すのが難しいかもですが、そこはより原作に忠実にして映像化して欲しい。
明智警視の役は、リメイクされても剣持警部が代わりに担うんだろうけどw
このシリーズ、何が面白いかって、トリックのスケールですよ。
海外の本物の城を買い取って日本に移築し、その城の構造を利用して巨大な密室殺人を起こしていく。
超有名な現実の未解決事件を動機面で絡めてきたりと、かなり挑戦的な事もしてるし、個人的に非常に印象深いシリーズなのです。
ところで、剛君版では犯人の決め手となった「汗から●ができるか」をガチで実験したらしいですねwww
出来なかったらしいですけれど、そこまでするのかと当時驚愕したエピソードでしたw
第1位 学園七不思議殺人事件
絶対に第1話で取り上げられるであろうエピソード。
記念すべき「金田一少年の事件簿」初めての映像化エピソードでもあります。
それだけに超えるべき壁は相当に高いと思っています。
何よりもドラマの「放課後の魔術師」が滅茶滅茶怖かった。
これで。
これよ。
当時小学生だった僕、失禁ものの恐怖を植え付けられましたよ。マジで。
この仮面、どこかの国の民族工芸品を適当に使っただけとかだったと記憶してるのですが、あまりにも怖すぎてがガクガク震えながら見てました。
この怖さを超えられるのか。
どうせリメイクするなら、卒倒物の恐怖を見たいのです!!
尚、僕はホラーは大の苦手です。
終わりに
ほぼ剛君版から取り上げましたが、これは仕方ないよね。
先にも書いたように「魔術列車」以前と以降では作風が微妙に違うので。
今回のドラマのテーマとしては、どうしたって「魔術列車」以前に集中しちゃう。
ただ、未映像化エピソードも取り上げられるだろうから、そこでどのエピソードが取り上げられるのかも気になるんですよね。
個人的には「人形島殺人事件」やってくれたら満足。
あとは、今連載中の「八咫烏村殺人事件」は絶対にやりそう。
史上最大のスケールってどういう意味なんだろうね。
連続2クールとかだったら面白いな。
もしくは冬クールに後半を放送でも良いな。
そしたら「電脳山荘殺人事件」をやって欲しい。
設定を現代に翻訳しないと出来ないけれど、小説を含めた全エピソードでも傑出してるから、是非にドラマ化してもらいたい。
嗚呼夢が広がりますね。
放送を心待ちにしたいです。