【5代目道枝版】「金田一少年の事件簿」 FILE.02:聖恋島殺人事件 後編 感想

この記事は

「金田一少年の事件簿」道枝版第3話の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

第6シリーズも第3話となりました。
今回は「聖恋島殺人事件」の解決編。
ネタバレありで感想を書きます。

忙しくなった犯人さん(笑

原作「金田一少年の事件簿」のスピンオフに「犯人たちの事件簿」という漫画があります。
作者は船津紳平先生。
犯人視点で各事件を振り返ったコメディ漫画です。

どうやって犯行を行ったのか。
どうしてハジメに正体を暴かれたのか。
犯人たちの涙ぐましい努力と敗北の歴史を綴っているのですが、今回はこの漫画の視点で見てしまいました。

前回の感想にも触れましたが、原作とドラマでは事件の順番が「逆転」していました。
本来第1の殺人だった影尾殺しですが、最後の殺人に変わったのです。
当然「事件の起こり」も変える必要があり、ドラマでは、1人釣りに出かけた影尾が行方不明になったということになりました。

既に2件の殺人が起きている中、「最も殺されそうな男」が行方不明になったのです。
当然焦るハジメ達。
ダッシュで小屋とコテージを行き来します。

さて、原作。
まだ何も起きていないから、明朝の釣りに出かけた一同はゆっくりと徒歩で移動。
真犯人も割と余裕を持って、殺人と移動、そして「死体役」をこなせました。

ドラマに戻ります。
影尾がいるかもしれない小屋には普段は掛かっていない鍵が掛けられており、反対側のドアの方に回り込むべく、ハジメ達は急いで向かいます。
人命がかかっているのです。
これ以上の殺人は食い止めたいハジメや剣持が先頭を走る中、他のメンバーも釣られるように橋を駆け抜けます。

最後尾を行く犯人。
物陰に隠しておいた影尾を殺害。(何故前もって殺しておかなかったのかw)
来た道を急いで戻ると、恐らく盗んでおいた鍵を使って小屋の錠を開け、中へと侵入。
やはり隠しておいた銛付きライフジャケットを着ると横に寝ころびます。

犯人を演じた小市慢太郎さんは御年53歳。
原作の設定でも50歳です。
ドラマも50代の設定だと思われます。

殺人の順番を変えたがために、ジャニーズの早着替え並みの犯行を50代で強行する羽目になっていました。
爆笑でした。

「聖恋島殺人事件」総括

どこまでもフェアに作り込まれていたなと言う好印象を抱きました。
セイレーンの音を使った潮の満ち引きの伏線の張り方は、映像作品ならではであったし、前編でしっかりとゴーグルの痕も見せていました。
メイントリックとなったアリバイトリックに関しても、手順を一部簡略化していた分、非常にすっきりとしたものになっていましたし。

原作読んでいる時には気づけなかったことにも気づけましたしね。
潮殺しのトリックのことです。
「金田一少年」では珍しく解決編を待たずに、ハジメが大方の推理を披露しちゃうんですよ。
ドラマでもそうなってましたよね。
解決編で披露しなかったのは何故なのか疑問でしたが、「犯人が犯行時に水中眼鏡をしていたことを読者に示すため」だったのだなと。
全然違うかもですけれど、僕は今回のドラマを見ていてそう解釈しました。
ヒントだったんだなぁって。

そういう(見当違いかもしれない)発見もあって、かなり楽しめました。

それに道枝さん、やっぱり推理モード入るとキリッとするの良いね。
滑舌もしっかりしていて聞き取りやすいし、表情も声も普段とのギャップがしっかりと出ていて最高です。

同じことは今回小市さんにも言えたなぁ。
どこかのんびりとした優しい口調の平常時と犯人と指摘されて声が低くなっている時と。
演じ分けが凄かった。

あの男が潜んでいたのでは…?

原作には無かった未解決の謎。
小さな違和感。
消えたサイリウム。

古典手品カップ&ボールを応用したアリバイトリックの証拠品が消えた。
手品と言えば、連想されるのが金田一一、最大にして最凶の敵。

あの人物との因縁は恐らくまだ始まっていないのでしょう。
しかし、近いうち。
具体的には、再来週から前後編であの事件がリメイクされるのではないかと睨んでいますが、果たして。

…右竜あかね怪しいなぁ。あの人物の変装なんじゃないの?

次回は「白蛇蔵殺人事件」

連続して「R」から初映像化のエピソード。
原作も短いから1話完結で十分ですね。
キャラクター相関図見る限り設定(動機部分)を整理してるみたいだし、原作を上手く処理してくれてるんじゃないかなと予想しています。

最新情報をチェックしよう!