【5代目道枝版】「金田一少年の事件簿」 FILE.07:オペラ座館 ファントムの殺人 解決編 感想

この記事は

道枝版「金田一少年の事件簿」第10話の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

続編の告知、何もなかった。
普通に凹むなぁ。
続編作ってくれないかな…。

その前に最終回の感想です。

犯人の不自然な行動

9話の感想で少し振れたように、「聖恋島殺人事件」と同様に事件の順番の入れ替えが発生していました。
原作では、第3の密室殺人⇒地下迷宮発見、剣持生還という流れ。
ドラマでは、この順番を逆転。

勿論、引きを作るという意味合いや後編に1つ殺人を残したかったという都合の方が大きかったのでしょう。
とはいえ、それ以外の効果もありました。
原作では、レオナが城の死体にビビりながらもハジメ達に同行することを志願。
ハジメに違和感を持たれる不自然な行動となっていました。
しかし、ドラマではそこまでビビってない状況下で自然とハジメ達に同行することで、レオナの怪しさを下げることに成功していたなと。

とはいえ、毒クモのくだりで自ら燃やしてって言わせてしまうあたりで台無しになってはいましたけれどねw
しかしながら、この点も別の解釈が出来るんですよ。
原作では、レオナがそんな迂闊な事は言わず、自然と誰かが鍵袋ごとクモを暖炉にくべるように誘導していたのですけれど、ドラマでは尺の都合でカット。
分かりやすくレオナ自身に「燃やして」と言わせることで「時間短縮」を図らざるを得なかったのかなと。

とすれば、2度連続でレオナに怪しい行動を取らせることを避けるという意味でも事件の順番を入れ替えて、原作の不自然な行動を自然に見えるようにしたのかなとも感じました。

真実は分かりませんけれど、良改変と言えるのではないでしょうか。

シナリオの話はこのくらいにしまして、レオナ役の山本舞香さん。
なかなかの豹変ぶりでした。
今シリーズの犯人の中で一番のインパクト。
最後に相応しい犯人像を演じてくださっていましたね。

犯人が輝くとやはり事件も面白く映えますからね。良かったです。

求む続編

最後に道枝さんについても。

ハジメ役の道枝さんも回を重ねるごとに凛々しさを増していましたよ。
放送前の印象通り、原作のハジメとは似ても似つかない青年なんですけれどね。
ガサツでエロい男らしい原作に対して、繊細で女性のような矮躯の道枝さん。
イメージ違うなと思っていたのですけれど、原作や歴代のハジメ達とはまた違ってハジメ像を確立してくださったなと。

twitterでは女性ファンから「可愛い」って言われてましたけれど、僕から見てもそんなイメージ。
あどけない普段の姿と推理の時の凛々しさ。
原作のハジメは「アホでバカな落ちこぼれ」と「推理の天才」というギャップ・二面性が魅力のキャラクターで、歴代のハジメ達も何かしらのギャップを作ってきました。
そのどれとも異なる新たなアプローチでのギャップを作り出したハジメ像は新鮮だったし、これはこれでアリだなと思うまでになりました。

まだまだ原作のエピソードは山とあります。
もう少し腰を据えて初代を超える長期シリーズとして5代目を見ていきたいものです。

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