カラーが多い!!
「キン肉マン」のJC版が復刊しましたので、全巻買い直し、更に新シリーズも買い始めました。
また1巻から読み直している所なので、まだまだ序盤を読んでいるところな為、新シリーズ突入までは先が長いのですけれども…。
この序盤を読んでいて、改めて感じたのはカラーの多さ。
何時頃からだったでしょう。
「ジャンプ」の巻頭カラー作品の「カラーページが少なくなった」のは。
2000年代に入ってから無くなってしまった気がします。
それまでは、表紙含め冒頭2〜3ページをフルカラー。
残りページは3色(だったと思う…)カラーでした。
これがデフォで、「SLAM DUNK」等では全ページフルカラーという異例の大サービス回もありましたね。
今は冒頭のフルカラーのみで、残りはモノクロページとなっています。
話を戻しますと、カラーページってモノクロになっても「ああ、カラーだったんだな」と分かります。
特に巻頭カラーは分かりやすい。
そこで、「キン肉マン」序盤のカラー話数を振り返ってみます。
(実際本誌掲載上でカラーだったのかどうかは分かりません。あくまでもコミックスでカラーと思われる話数のピックアップです)
先ず1巻第1話。
当然の巻頭カラー!!!!!!!!かと思いきや、全ページモノクロ…。
「キン肉マン」連載時の頃は、連載第1話が必ずしも巻頭カラーを飾っていた訳では無いようです。
当時の掲載順は、前から8番目だったみたいですね。
参照:「思い出の週刊少年ジャンプ」さん
(1979年22号から連載開始)
参照先のサイトを見るに、キン肉マンのマスクの色が緑なんですが(滝汗
肌色に変わって良かったと心底思ふ。
「キン肉マン」最初のカラーは第4話かな。
表紙のみがカラーっぽい印刷なので、センターカラーだったと思われます。
2度目のカラーが第8話。
全話カラー印刷なので、巻頭カラーかなと思ったのですが、掲載順は2番目。
うううん?
当時は巻頭カラー以外でも全ページ3色カラーだったのかしら。
ちなみに、この話数の掲載号は表紙だったみたいです。
やっぱり緑顔のキン肉マンwww
以降、9話、13話がカラー。
2巻に入ると19話まで何と7話連続のカラー印刷。
ここまで来ると流石にオカシイと思えてしまいます。
実際はカラーでは無かったかもですね。
例えば近年ウエブ掲載用にカラーライズドしたものを原稿にして、印刷してるのかもですし…。
そりゃ無いかな。
うううん。
兎も角、こんな感じでカラーっぽい回が多いんです。
巻の半分近くがカラー(っぽい印刷)。
ここから想像出来る事といえば、人気かなと思うんです。
カラーの多さが人気の証明とは必ずしも言えないけれど、「(アンケート)人気が全く無い」作品にはカラーは殆ど与えられないのも事実。
序盤のギャグ路線でアンケートが取れていたように見えます。
これを踏まえて、路線変更と「キン肉マン」について考察。
路線変更と「キン肉マン」
「週刊少年ジャンプ」連載作の多くに見られる路線変更。
こいつが行われる理由としては、一番に「人気挽回」が挙げられると推測します。
早期打ち切りを回避する前に行う手段ですね。
テコ入れと違うのは、作品のジャンル変更レベルの”改変”が行われる点。
個人的な印象では、ギャグ漫画がバトル漫画に路線変更するケースが最多に思えます。
その際に良く一緒に使われる言葉が「困った時の天下一武道会」ですね。
天下一武道会とは、言うまでも無く「DRAGON BALL」内の格闘技大会の事。
何故「路線変更」と「天下一武道会」が一緒に使われるのかといえば、「DB」自体天下一武道会で人気を博したからというのもまた有名な話かと思います。
最初の「DB争奪戦」路線ではアンケ人気で苦戦し、天下一武道会でいっきに人気漫画の仲間入りを果たしたとか。
トリシマンが何かの本で語っていた気がします。
とまあ、以降の「DB」が完全なるバトル路線にシフトしていった事も踏まえて、バトル漫画に路線変更した作品はこう呼ばれる事が多いみたいです。
バトル漫画へ路線変更した作品の多くは何らかの格闘技大会を経る事が多いからというのもあるのかもしれません。
「キン肉マン」は、そんな「DB」連載前の作品。
だから当然この言葉も無ければ、定義も無かった。
「キン肉マン」の序盤の物語を振り返ってみます。
読切漫画の頃からウルトラ兄弟(ウルトラマン)の腹違いの末っ子だったというトンデモ設定だった今作w
当然の如くギャグ漫画でした。(連載用にブラッシュアップ後は、ウルトラマンとの繋がりは無くなってますが)
1話完結を基本線とし、ダメヒーロー・キン肉マンと怪獣の戦いをギャグたっぷりに描いていました。
先程も書きましたが、カラーの多さから鑑みて一定の人気を取れていたものと推測できます。
とはいえ、アニメ映画から今作を知った僕には衝撃的でしたね、はじめは。
ギャグ漫画だったとは知らなかったもので。
その後コミックスでは第3巻から第20回超人オリンピック編に突入。
各国の超人がリングで競い合いNo.1を決める大会が始まります。
先程の例からすれば、「キン肉マン」もギャグ漫画からバトル漫画へ路線変更したとも見れる展開です。
バトル要素がそれまでより濃く出てきたのは事実ですから。
でも、そうじゃ無かった。
第20回超人オリンピック編の後のアメリカ遠征編を経て、物語は再び1話完結のギャグ漫画路線へ回帰します。
“回帰”というのは違いますね。
2つの長編ストーリーでは、バトル要素・シリアス要素が増したものの、それでもまだまだギャグ路線は継続していましたので。
第21回超人オリンピック編に入ってもまだギャグ路線のままだったように見受けられます。
その後、完全なるバトル路線・シリアス路線へとシフトしていく事になる「キン肉マン」ですが、上で書いた意味合いでの路線変更とは意とします。
それは、近年のバトル路線変更の定番とは物語運びが違う事から窺えるんではないでしょうか。
カラーの多さからギャグ路線でも一定の人気が取れていたという推測の裏打ちにも成りえそうです。
僕が最初に「キン肉マン」を読み始めたのは高校生の頃でした。
10数年前の事ですね。
で、最近読み直すまで「第20回超人オリンピック編からバトル路線に変わった」と間違えて記憶していた事に気づいたのです。
そうではなく、徐々にバトル色を濃くして行っていたんだなと分かり、なんだか面白いな〜と。
ギャグ時代も人気は取れていたけれど、バトル路線の方が人気が出そうな感触を得たから、少しずつゆっくりとバトル路線へ舵を切ったのかもしれませんね。
「あまり人気が取れなかった」からという訳では無い、独特の路線変更と言えるのかもしれません。
もしもの話ですが、「第20回超人オリンピック編」から完全なるバトル路線に変更し、かつ、それが功を奏して爆発的な人気を得ていたならば、後世では「困った時の超人オリンピック」なんて呼ばれ方もされていたのかもですね。
終わりに
「キン肉マン」でいくつか記事が書けたらな〜と思っています。
其の1回目がこの記事でした。
内容には抵触していない記事なので、次回もしあれば、ガッツリと中身に触れた記事が書ければいいなと。
そう思いつつ、第21回超人オリンピック編から続きを読み進めていこう。