「週刊少年マガジン」だから活かせる道

この記事は

「ランウェイで笑って」の記事です。

はじめに

ランウェイで笑って 1巻 – つれづれマンガ日記 改
「つれづれマンガ日記 改」さんで知ったのですが、この漫画の第1話を読みました。

マガメガ MAGAMEGA | ランウェイで笑って

これは、非常に「マガジン」らしい漫画だなと感じたので1つ記事を起こしてみます。

マガジンの色

雑誌にはそれぞれ色があります。
「週刊少年ジャンプ」はバトル漫画を得意としています。
友情・勝利・努力を根幹とした漫画が主戦場ですね。

「週刊少年サンデー」はラブコメ漫画が得意です。
あの手この手でラブコメの新境地を開いてきます。

では、「週刊少年マガジン」は何か。
僕はドラマだと思っています。
圧倒的なドラマ感。

リアリティを追求し、それでいて漫画らしさを備えた漫画を得意としている。
それは、3誌の中でターゲット読者層がやや高めなのが、それを可能としているのかなと。

例えば「ドメスティックな彼女」。
第1話でいきなり主人公とヒロインがSE×。
その場の勢いで出会って5秒でSE×。
4巻初版で詳細に描かれるほど、濃密なSE×シーンを描いています。

そういえば第41号の袋とじで「風夏」のエロマンガが載ってましたね。
完全にエロマンガでした。
少年誌の限界に挑んでますが、こういう漫画を載せられるのも「マガジン」の特徴ですね。

「ドメカノ」もこの「風夏」の袋とじのような企画も、他誌では難しいでしょう。
「ジャンプ」では絶対にNO。(「いちご100%」のような何も描かない状態がギリギリなのでしょう)
「サンデー」も今の「サンデー」では出来ないかな。

エロ描写がどうこう言いたい訳ではないんです。
若い男女を出せば、こういうシーンは自然ですよね。
そういったリアリティを漫画に落とし込んでいる。

青年誌に寄った作り方をしてるとでも云うのかな。

 

大分話が遠回りしてますが「ランウェイで笑って」とはそういう漫画に思えたのです。
まさに「マガジン」だからこそ出来る漫画だなと。

「ランウェイで笑って」

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恥ずかしながらランウェイの意味が分からなかったので、調べました。

ランウェイ (runway) あるいはキャットウォーク (catwalk) とは、ファッションショーの間、ファッションモデルたちが服やアクセサリーのデモンストレーションを行う舞台である。

なるほどね。
僕はファッションにはとんと無頓着です。
なので、この手の漫画も分からないというか興味が持てない。

そんな僕でも、圧倒的な面白さに惹かれました。

 

正直に言えば、1話で育人が千雪に着せた服のセンスは分からなかった。
けれど、そんなの関係ねぇというレベルの読ませる力があった。

端的に言えば、少年漫画らしいカタルシスがありました。

 

主人公は2人の少年・少女。
都村育人は、デザイナーを夢見る少年。
しかし、家には妹が3人いて、どうやら父親を失っているらしく貧乏な暮らしをしている。
妹に夢を諦めて欲しくない。
自由に生きて欲しい。
兄のそんな優しさからか、進学ではなく就職を選択している。
デザイナーの道は狭く、大学か専門学校を出てないといけない狭き門。
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藤戸千雪は、パリコレを目指す女の子。
しかし、あまりにも早熟過ぎた。
小さい頃は158cmだったものの、それから1cmも身長が伸びず、父の経営するモデル事務所もクビになってしまう。
しかし、夢を諦めず常に前向きにパリコレを目指している。
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2人とも現実に夢を阻まれています。
千雪は抗い、育人はどこか屈している。
そんな2人が出会った時、キセキが起きます。

1話のクライマックスには、大逆転ホームラン級のカタルシスが待っていて、漫画らしいサクセスストーリーの始まりを予感させます。

これは「マガジン」にしか出来ない漫画です。
ファンタジー色の強い「ジャンプ」や「サンデー」の読者層には合わないでしょう。
「マガジン」らしい漫画で、しかも、少年漫画としても魅力が高い。
ファッション業界という現実に則した世界観を舞台に、少年漫画をしている。

画力も高く、キャラクターも魅力的。
そして、ワクワクするサクセスストーリーである。
とても面白い漫画です。

終わりに

1巻読んでみようと思います。
オススメですね。

ランウェイで笑って(1) (講談社コミックス)

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