「未来のミライちゃん」の予告がイマイチ刺さらない

いよいよ公開!!

細田守監督最新作「未来のミライちゃん」の公開がいよいよ今日から始まります。
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僕も朝一で予約を……。
都合が付かなかったorz

くそっ!!
日曜か…。
悔しいので、今作の予告に関する雑感を書きます。

刺さらない

予告編は「その映画の見せたい部分」を纏めています。
大事な肝の部分は除いて、どういう映画なのかが観客に伝わるように「良いシーン」を集めてるんですよね。
だから時に「予告は面白そうだったのに、本編はイマイチだった」みたいな現象も起きたりします。
見所ばかりを連続して見ちゃうから、期待値が上がっちゃうのかもしれませんね。

さて、「未来のミライちゃん」の予告です。
予告から分かる事をざっと挙げてみましょう。

  1. 甘えん坊の4歳児・くんちゃんが主人公
  2. くんちゃんの妹のミライちゃんが未来からやって来る
  3. 細田守監督最新作
  4. 2人が時を超えた冒険に出る
  5. 王子と出会う
  6. 子供の頃のお母さんに出会う
  7. お父さんの面影を宿した青年と出会う
  8. 家族の愛の物語

そして
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感動出来る映画であるということ。

王子が何者なのか不明ですが、過去のお母さん(*6)に出会い、未来の自分(*7)を見て、家族愛についてくんちゃんが学んでいくような物語なのかなと想像出来ます。
守られる側だった小さな子が成長し、やがて子供を成して守る側になって。
その子もまた成長すると守られる側に変わっていく。
受け継がれる絆と血の温かさ・大事さを説いていくのかもしれません。
「可愛い子には旅をさせよ」。
ことわざにちなんで、くんちゃんがひと夏の特別な冒険を通して成長する様子を感動的に描いた映画だと伝わりました。

初めて予告を見た瞬間に僕は見ることを決意しましたね。
そりゃそうでしょ。
「サマーウォーズ」で細田監督の作品に惚れて、以降全て劇場で鑑賞している位です。
監督の最新作というだけで、よっぽど苦手なジャンルで無い限り見ますよ。

でもね、映画は僕みたいな客ばかりじゃありません。
細田監督を知らない人。
監督の過去作が琴線に触れなかった人。
アニメ自体を見ない人。
色々なお客さんの心を掴むのが、予告編のお仕事です。

なので、そういう人の気持ちになって、改めて予告を見たんです。
すると、どうにも刺さらないんですよ。
イマイチ「見たい!!」って思えない。

何故なんだろう…と。
理由としてはやっぱり↓コレかな。
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この夏最大の感動作。

キャッチーなコピーライトですよね。
そして、有り触れた宣伝文句です。
本作の強みを一言で分かり易く纏めているのでしょうが、あまりにも抽象的なのです。
ふわふわしてるんですよ。
ふわふわタイムなのですよ。

比較対象が欲しいゼ

この手の宣伝文句は、本当に有り触れています。
特に夏に公開される作品の多くが「この夏」というフレーズを入れています。
大抵の人は山寺宏一さん声で脳内再生余裕なのではないでしょうかw

「この夏~」。
よくよく考えてみると、これ程適当なフレーズもありません。
この言い回しは、「同年夏公開の全ての映画と比較して~」という比喩表現です。
感動作を謳ってるのであれば、「同じ夏公開の感動させる映画全てよりも感動できます」って意味合いになります。
それほど自信があるってことなのでしょう。

けれど、製作側に自信があるのは観客からすれば当たり前なのです。
誰だって、どんな会社だって、自分達が作った作品が優れているという自信があるから世に出している。
わざわざ伝えなくても伝わっていることです。

観客が知りたいのは、だから、そこじゃありません。
具体的にどの作品より優れているのかが知りたいのです。
そうすると、この言い回しは、不適格です。

だって、製作陣の誰もまだこの夏の他の映画を見れてないんですから。
当然予告編を作っているスタッフだって知り得ない情報ですよね。

比較対象が無いから観客としてはどれほど感動出来そうなのかが予想できません。
感動できそうなら見たいって人は惹かれても、「感動のハードルが高い人」は反応し辛いんです。
躊躇し、口コミを待っちゃうかもしれません。
まぁ、それならそれで何の問題も無いんだけれども(汗

何が言いたいのかと言いますと、どうして具体名を提示しなかったんだろうってこと。
具体名を出せない作品なんて山ほどあります。
それをいうと、今作は恵まれています。

どんどん知名度を上げている細田監督。
今回も大々的に監督の作品であることをアピールできてるのですから、監督の歴代作品を比較に出す事はなんら問題ありません。
監督の歴代作品は、どの作品も愛を謳っています。
切り口は異なりますが、どれも感動を謳っても問題無い作品群です。
テーマ的にも被っています。
だから、こんな宣伝だって出来ちゃう。

例えば。
作風が一番「おおかみこどもの雨と雪」に似てる気がするので、
「おおかみこどもの雨と雪」以上の感動作
なんて分かり易いかもしれない。

例えば。
興行収入が一番の「バケモノの子」を引き合いに出して、
「バケモノの子」を超える感動傑作
としても良い。

担当者の主観に寄ったって、問題は無いです。
「サマーウォーズ」よりも泣ける
どう感じるかなんて人それぞれなのです。
不正解は無いのだから、「より多くの人に訴求できる自信」さえあれば、主観で決めても良いと思います。

このように比較対象があった方がイメージしやすいです。
確かに「より多くの人に訴求できる」という意味では、イメージを固めずに敢えて暈した方が良いのかもしれません。
「サマウォより」ってした場合「サマウォは全然感動出来なかったから、それよりも泣けるって言われても感性が合わなそう」って思われる恐れもあります。
具体的な作品名を出す事で、お客さんの幅を狭める危険性はありそうです。
ならば、歴代最高を謳うのがベターなのかも?

未来のミライちゃんの推しポイント

やっぱり比較対象は欲しいよね。
ちゃんと
紺野真琴よりもタイムリープが上手い!!
篠原夏希よりもアイドル的存在!!
花以上に母性に溢れ、楓と同じ女子高生!!
そしてチョッパーよりもキュート!!

って謳って欲しいよね。

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