この記事は
「月刊 FAIRY TAIL マガジン」に寄せた記事です。
「真島ヒロ」というユニット名なのかと疑う事がたまにあります(笑
はじめに
ここのところ3〜4日置きに更新をしているのですが、今後1週間ほどポンポンと出来ればと考えています。
高遠考察第2弾を書いているのですけれど、先に「FAIRY TAIL」の記事を挙げます。
「FT」⇒「エロマンガ先生」2巻感想⇒「金田一少年」高遠考察の順。
5月18日追記
無理ぽ‥。
忙し過ぎて「エロマンガ先生」をまだ1ページすら読めてないという現状 orz
時間が。時間が欲しい(ノД`)・゜・。
という事で、妖精ですよ妖精。妖精の尻尾。
来月から「月刊 FAIRY TAIL マガジン」なる「コミックス」が刊行開始されるとアナウンスされました。
講談社BOOK倶楽部にも来月の発売一覧に記載されてますね。
これについて簡単に思った事を書いていきます。
OADは売れるんです
2012年の11月に「FT」のOAD限定版について調べたことがあります。
同夏に公開された「劇場版 FT 鳳凰の巫女」のDVDが36巻限定版に付属すると知ったからなのですが、その際に分かった事を簡単に纏めてみます。
先ず、通常のセルDVDに比べて殆どの場合OADの方が安価であるという事。
関わっている業者の数が少ない為に可能となった安さは大きなメリットです。
そして、売れるという事。
少なくとも「FAIRY TAIL」の場合は、かなり売れています。
オリコンの販売推定値によるとTVシリーズの1巻が1009枚。数字の出てない巻も多く、多くが1000枚以下。
「鳳凰の巫女」のBD版も818枚だったようです。
これに比して同劇場版のDVDが付いた36巻限定版は、87181部。
BDとDVDという違いはありますが、100倍以上の差を付けている訳ですから「FT」のOADは間違いなく成功と言えるんでしょうね。
講談社等関わっている企業にとっても利益の出るシリーズな気が致します。
だからこその今回の運びになったんではないかなと。
TVアニメ新シリーズが4話収録のDVDが凄い
OADって基本的には完全新作アニメーションが1話(正味25分ほど)収録されるのが定番です。
その他「ケンイチ」のように2話収録もあれば、「FT」や「ネギま」のように劇場版が収録される事もあります。
DVDからBDに媒体自体を変更してきた作品も出てきました。
とはいえ基本はまだまだ「DVDに1話収録」。
新作なので、これ以上は色々な面で厳しいのかもですね。
OADではありませんが、これを覆した書籍もいくつかあります。
例えば「金田一少年の事件簿」。
過去のTVシリーズから一つの事件(TVシリーズ3話)を完全収録した「講談社プラチナDVDコレクション」シリーズです。
2012年に発売されたこのシリーズは、価格を1000円に設定。
2冊(?)程発売されましたけれど、売上は如何ほどだったんでしょうね。
OP、ENDが収録されていなかったらしく、ファンの間ではあまり良い評判は見かけませんでしたけれど。
で、これのパワーアップ版が今回の「FTマガジン」なのかなと邪推しています。
今放送中のTVアニメ新シリーズが毎号4話+映像特典がプラスされたDVDが付属するそうです。
速い話が、セルDVDと同レベルの物が付いてきますよという事。
TVアニメ公式サイトを見てみましたが、他にセルDVDの発売情報が無い為、もしかするとこのマガジンがセルDVDの代わりということなのかもしれません。
割と前代未聞の新しい挑戦になるんじゃないでしょうかね。
OAD形式の方が売れるからという事で実現したような感じに見えます。
漫画に力入ってるのが凄い
OADって確かに売れていますけれど、コミックスである以上メインはあくまでも漫画なんです。
いくら安くてもDVD単体だけでは、通常のセルDVDと比べても売上的には大きく変わらないのではないかと考えます。
今回の「FTマガジン」はこの部分をしっかりと守っているんですよね。
しかも、他になかなか真似できない手法で。
真島先生自らがこのマガジン上で新連載を始める事が告知されています。
タイトルは不明ですが、「FT」とは無関係の新作になるのかな?
詳細が不明なので何とも言えないんですが、ともかく真島先生の新作が読めるというのは作者のファンにとっては大きい。
ただこれだと「FT」のファンの食いつきは弱い。
やっぱり「FT」の新作漫画じゃないと。
という事で、「グレイが主役のスピンオフ漫画」も連載開始されるようです。
毎回30ページらしいので、ボリューム的にも月刊漫画と遜色有りません。
ああ、1つ注意が。
この「新作新連載」と「グレイのスピンオフ」は同じ可能性も残されています。
ただ、表記的にはこの2本は全く別々で、毎号新作が2本掲載されると思っていて問題ないのかなと。
スピンオフについては、作者が別でしたというオチがつくかもですが(汗
兎も角、原作者自ら描く新作漫画がたっぷり読める事。
これはデカい。
コミックスと同等くらいの価値はあるんじゃないでしょうかね。
この他、公式ファンブック扱いでもあるようなので、記事が盛りだくさんらしいです。
声優インタビューもあるようなので、かなり豪華なTV版声優陣のファンも取り込める…のかな?
新しい鉱脈の試金石になりそうな「FTマガジン」
「FT」に限らず深夜以外に放送されているアニメのソフトってあまり売れないんですよね。
前の記事でも触れましたが「銀魂」等一部作品が異常なだけで、殆どが「FT」と同レベルなんじゃないでしょうか。
それは主な視聴ターゲットがアニオタでは無く、子供だからなのかなと。
OADの場合は、ターゲットが漫画ファンなので門戸も広く「安いから」という理由でアニメ版に然程興味が無くとも買う方が多いのかもしれません。
そこで、漫画原作アニメ(特に深夜帯に放送してないアニメ)のDVDは今後こういった売り方が1つの方策にならないものかなと…。
この「FTマガジン」の成否によっては、新しい売り方として定着するかもしれませんよね。
勿論簡単では無い筈ですけれど。
真島先生のように通常の連載を熟しながら、新作長編漫画を毎月描き下し続けるという驚愕の離れ業をやらなければ難しそうですが。
まあ、どう考えてもとんでもない速筆の真島先生だからこそ可能になった売り方であるとは思いますw
そりゃ43巻あとがきで「信じられない程忙しいです」と珍しく弱音(?)を漏らしちゃうわけです。
週刊連載(無休載&頻繁な増ページ)に「FTマガジン」の新作2本。
そういえば最近まで「週マガ」以外の講談社漫画誌複数でFTのスピンオフ読切もやってましたね。
…。
化物か?
真島先生って、ご自身が描かれているどんなキャラクターよりも体力あるんではないかな…。
過労で倒れる前に仕事量はセーブして欲しいな〜と原作ファンの僕なんかは想ってしまいますが‥。
アニメDVDが売れる事は良い事です。
ソフトが売れにくい時間帯に放送しているアニメにとっては、画期的な売り方になる可能性も孕んでいそうなこの企画。
OADを定着させた講談社の新しい売り方。
これもスタンダードとして業界に根付くと、特に少年誌・少女誌の漫画はよりアニメ化しやすくなるかもですよね。
新しい鉱脈の試金石になりそうな「FTマガジン」。
成功したら面白いな〜と思います。