佐藤順一監督最新作「わんおふ」発表から思った事。

この記事は

「わんおふ」とサトジュン監督に関する記事です。
発売が楽しみですね。

新作発表!

佐藤監督というと、僕はやはり「ARIA」シリーズがすぐさま思い出されます。
あのアニメに出会っていなかったら、日常を描いた作品に今ほど嵌れていたか分からない程影響を受けました。
そんな佐藤監督の最新作が発表されました。
以下、まんたんウェブからの抜粋です。

アニメ「たまゆら」「ARIA」シリーズなどを手がける佐藤順一監督の新作オリジナルアニメ「わんおふ」がブルーレイディスク(BD)&DVDで今秋リリースされることが16日に発表された。
ライトノベル「キノの旅」のイラストやゲーム「サモンナイト」シリーズのキャラクターデザインを手がけた黒星紅白さんがキャラクター原案を担当し、ミニバイクを愛する女子高生の日常を描いている。
ホンダが協賛し、リアルなオートバイが登場する。

主人公・汐崎春乃は両親が経営する「ペンションNIWA」に住む高校2年生で、ホンダのミニバイク「ジョルノ」で通学している。
春乃は近所の人や育った環境に不満はないが、都会に行ってみたい、何かをやりたい……という漠然とした夢を抱いている。
春乃は、ペンションでの新しい出会いをきっかけに、「リトルカブ」に乗る鏑木小夜や「BENLY」に乗る別所杏里ら仲間と一緒に新しい一歩を踏み出す……というストーリー。

タイトルの「わんおふ」は、一般には発売されていない世界で一つだけの自動車やオートバイなどのカスタムパーツ「ワンオフパーツ」に由来。
春乃が世界に一つだけの大切なものを見つけていく姿が描かれている。

BD&DVDは全2巻で全4話。10〜11月ごろの発売を予定している。
また、16日に大阪市住之江区のインテックス大阪2号館で開催される「第28回大阪モーターサイクルショー2012」ではキャラクターのイラストが施されたラッピングバイクが披露される。
毎日新聞デジタル

公式サイト

どうやら「たまゆら」に引き続き、OVAでの発表となるようです。
何故OVAなのか?
既に公式で発言されているかもですが、それを知らないので敢えて考えてみます。

児童アニメと少女アニメが作った一つのサトジュン像

相も変わらずwikipediaに頼ってばかりなのですが。
一通り監督の事を調べてみました。
日常モノを手掛けたら本当に凄い方だと思っていたのですが、その土壌は東映動画(現 東映アニメーション)時代の仕事が影響していそうだなと。
多くの児童向けアニメを手掛けていたという経緯を見て、ふとそんな事を思いました。

児童向けのアニメって、僕のイメージは3つあります。
「玩具・ゲーム」「大活劇」そして「日常」ですね。
このいずれか、もしくは複数が重なって構成されていると思うのです。
特に「日常」要素は、昔っからあるのではないかな。
それこそ中学生や高校生からすると「つまらない」と感じる程、「本当に何もない一日」を描いた作品・お話が描かれていたり。
幼稚園くらいの子にとっては、それすらも「新しい刺激的なお話」として見えるので、好んで日常を切り取ったお話が作られている印象があります。
また、対象年齢が年齢なだけに非常に優しさがありますよね。
非現実なまでの優しさと慈愛が溢れていて、小さな子供でも安心して見れるよう配慮がなされている。

そういったアニメを多く手掛けて来た事。そして、少女向け作品を手掛けてきたことも大きいのかなと思っています。
一部代表作を抜粋すると、「きんぎょ注意報!」「美少女戦士セーラームーン」「おジャ魔女どれみ」等々。
「きんぎょ注意報!」とか懐かし過ぎて泣きそうですが(笑)、これも佐藤監督が携わっていたのですね。

えとですね。以前ツイッターで呟いたことがあるのですが、僕は今のいわゆる「萌えアニメ」と言われる根源は「少女漫画」だと考えています。
絵柄・作風などなど「少女漫画」が大元として有って、そこから「男目線のフィルター」を通して作られているのがそれだと思っていまして。
「男目線のフィルター」というのは、まぁ、男から見て好まれる仕草やセリフ、性格などですね。
恋愛要素が絡まない事が多いというのも、このフィルターの影響かな。
ま、少女漫画全てに恋愛要素がある訳では無いので、この辺微妙ですが。
そんな訳で、「萌えアニメ」の源流と考えている少女漫画原作作品を手掛けて来た事って、凄く大きいんじゃないかなって。

近年監督が手掛けている「ARIA」や「たまゆら」等、日常を描いた深夜アニメが素晴らしい出来栄えなのは、経歴から見ても納得いくものでした。

何故OVAなのか?

てなわけで、この疑問なのですが。
まぁ、考えるまでも無く「佐藤監督の本領を発揮できるから」なんでしょうね。
TVシリーズでは出来ない事ですしね。

OVAだとTVシリーズよりも1話あたりに使える時間が多いと思うのです。
だから、全話コンテを切ったり、演出を手掛けたりすることが出来る。
TVシリーズになると「監督」として全話に関われるとはいえ、こういうピンポイントな部分にまで手が行き届かないことが出てくると思うのですね。
全話演出なども、場合によっては可能でしょうけれど、実質凄く難しい。
そうなると、本当に伝えたい事、やりたい事が出来ない。

だから、OVAなのかなと。

「たまゆら」も同様の理由だったんじゃないかなと。
OVAでは全話で絵コンテを切っているようですし、脚本も4話中2話書かれています。
僕は「たまゆら」はTVシリーズしか見ていないので、こういう事を言うのは非常におかしいですが、佐藤監督が「たまゆら」で本当に言いたかったことはOVAでしか見出せないのではないかなと。
だから、OVAを見ない限り僕は「たまゆら」について語ってはいけない気がします。
以前1度だけ感想を書いたような気がしますが。(ちょっと覚えてない。書いてないかも)
今度レンタルしてみようと思います。

繰り返しとなりますが、公式にこの手の発言されていたら、恥も良いトコな記事となりましたが。
まぁ、佐藤監督が好きな一人の愚か者の戯言と思って流して頂けると幸いです。
最後になりましたが、新作非常に愉しみですね。

佐藤監督の好きな所は、美しい風景描写と心地いい音楽にもあると思っています。
これとストーリーが美しい調和を奏でて、独特のヒーリング効果を生んでいるというか。
気恥ずかしい言い回しをしちゃいましたが、でも本当にそう思っていて。
上記のまんたんウェブの記事で紹介されている画像を見た限り、今回も風景は素晴らしい出来になりそうです。
ロードムービーっぽくなりそうなので、移りゆく風景というのも期待できるかもです。

音楽に関しては全く心配いらないでしょう。
場面場面にあった、感情の休まる耳障りの良い曲を今回も揃えてくれるはずです。

「たまゆら」の事をTVシリーズ直前まで知らなかった愚か者ですが、今回はちゃんと発売と同時に見れるようにしたいと思っております。
今から秋が楽しみです。

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