この記事は
「ONE PIECE」第727話の記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。
ドフラミンゴが最低過ぎる
サブタイトルが何とも皮肉!!!
ルフィを始め、名だたるヒーローのその多くは「遅れて登場する」ものです。
仲間が危機に瀕し、ここぞという所で現れるから、ドラマ的に盛り上がるものなのですけれど、これ”当事者”にしてみれば感じ方も変わってきますよね。
ヒーロー側の視点に立ってみれば、”好きで遅れた訳では無い”んですよね。
必死になって、もがいて足掻いて、全速全力を以て、それでも”戦闘の開始”には間に合わず、偶然にも仲間の危機の場面で到着している。
仲間が止めを刺される前という”奇蹟”のタイミングではありますけれど、それまた偶然に過ぎません。
(「DB」のベジータ強襲時の悟空等、間に合わなかったパターンは数あれど)
わざわざ仲間がどん底に叩き落とされるまで待ってから登場している訳では無い。
これが「遅れて来るヒーロー」の共通認識であります。
仲間側、ヒーローに助けられる側の視点に立ってみれば、「もっと早く来てよ」という想いはあるかもしれませんけれど、これ以上無くヒーローの姿に感動を覚えるんじゃないでしょうか。
絶体絶命の中、助けに来てくれた人物です。
最大限の感謝と尊敬の念が芽生えるだろうという事も想像に難くありません。
ドフラミンゴは全て計算して行動していますね。
自分で危機を作り出し、自分で”悪”までこしらえ、自分で”ヒーロー”の登場シーンを演出する。
こうする事で、民衆の心をいっきに掴む。
“ヒーロー”の在り方を利用した、腹正しくも明瞭な作戦です。
自作自演もここまで行くと、なんというか清々しい。
本当に早々にルフィにぶっ飛ばされて欲しいものですね。
モネの真意が分からない
改めて、モネについて少し考えてみます。
今回久々に彼女の名前が出てきました。
兵隊さん曰く、モネが王宮に仕えていたらしいですね。
彼女が仕え始めたその日から悪夢が始まったと兵隊さんは述懐していますけれど、何とも微妙な言い回しです。
モネの名前を出して、「彼女のせいで」と名指ししておきながら、「かもしれない」としているんですよね。
恐らく兵隊さんの中で、モネがどういう人物なのか量りきれてないんでしょう。
もっと言うならば「経過」を知らず「結果」しか知らないのかなと。
ここで、「モネ」という名前を出した以上、彼女がドフラミンゴの配下であるという事実は確かめた筈です。
目の前でモネがドフラミンゴに付いていく瞬間、若しくは命令を聞いている場面に出くわしているのかもしれません。
だから、モネがドフラミンゴの仲間だという「結果」だけは知った。
そこで今回も名前を出した。
しかし、「モネがドフラミンゴを招き入れる為に、王宮に潜り込んでいた」証拠を掴んでいないと思うんです。
モネが王宮に来る前からドフラミンゴの仲間だった証拠が無い。
だからこそ、「かもしれない」と断定出来ずに曖昧な表現にとどめた。
実際、兵隊さんの口からモネの名前は出てきましたけれど、今回の回想にはモネの姿が一切無いんですよね。
しかも、今回だけ見てみると、モネが事前に王宮に潜入している意味が見出せない。
ドフラミンゴ側からすれば、仲間を潜伏させておく必要性が感じなかったんです。
ここら辺は次回以降で描かれる部分かも知れませんので、断言こそ出来ませんけれど、あくまでも今回だけの範囲だと「モネがドフラミンゴの仲間だった」とは思えないんですよね。
しかし、モネがドフラミンゴを憎んでいたと考えると腑に落ちないのが、彼女の”最期”でしょうか。
ドフラミンゴの為に、自らの命を投げ打ってまでパンクハザードを爆破しようとした行為。
更には「”海賊王”になるのは若様だ」と想っていた事が大きい。
これを見ると、心からドフラミンゴに傾倒していた事が窺えて、僕の妄想は成り立たなくなります。
最初から仲間だったと考えるのが素直な読み方ですし、そうである場合が最も高い。
ただもう少し妄想を続けて、ヴィオラを中心に2通りの想像をしてみます。
ヴィオラが人名の場合
リク王が言っていたヴィオラが何なのか。
ここはまだ判明していません。
話の流れからして、人名。女性名な可能性が高い。
ならば、レベッカの母が亡くなっている以上は、リク王の奥さん・リク王妃と考えるのが筋でしょうか。
もしくは、ヴァイオレット=ヴィオラ説かな。
ヴァイオレットがレベッカの姉の可能性って高そうですから。
何にせよヴィオラを人名と解釈した場合ですね。
もしもモネが王宮に使え始めた時点では、ドフラミンゴの仲間では無かったら…。
あの騒動の時に、何らかの理由からドフラミンゴに泣く泣く忠誠を誓わざるを得なくなり、ドフラミンゴの仲間になったのならば…。
モネの復讐動機は、この”リク王家滅亡”の日に生まれたのかもしれないですし、そういう可能性もほんの少しだけ残されていると思うんですね。
その場合、上記の最期の場面の問題をクリアしないといけないのですけれど、ここら辺は置いておいて…。
動機について想像します。
モネがドフラミンゴを暗殺しようと画策していたならば、その動機としては、良く分かってないヴィオラが関係しているのかもしれません。
モネはこのヴィオラ付きの召使いだったとかで、ヴィオラに良くされていた。
そんな彼女がドフラミンゴに捕まり、彼女の身を守る為(後に助け出す為)自らがドフラミンゴに手を貸す事にした…とか。
ナミの時みたいに、ドフラミンゴが欲しがるような能力をモネが持っていたからこの取引が成立したとかなんとか…。
この場合は、モネがドフラミンゴの仲間では無い唯一の可能性かな。
ヴィオラが人で無かった場合
ヴィオラが人物名ではなくて、物の名前だったら?
例えば、SADの製造に無くてはならない、それでいて、リク王にとって大切な物だったならば…。
こんなのはどうかな…。
トンタッタ族にのみ古くから伝わる花がヴィオラであり、リク王家との友好の証として、王宮にその花を植えている。
SAD製造にこの花が必要だとシーザーが突き止めた為、ドフラミンゴは”かつての故郷”を奪いに来た。
しかし、実際にその花が国にある保証が無かった為に、モネを先遣隊として送り込み調査をさせていた…。
こんな物語。
これならば、モネが潜入していた理由も、ドフラミンゴがドレスローザに戻ってきた理由も納得出来るんですが…。
終わりに
ヴィオラが人名と考える方が筋なんですけれど、そぅすると、モネを潜入させていた意味が見出せないんですよね。
人質を取る為…っていうのは、その必要性も感じない程ドフラミンゴの力はリク王軍を圧倒してますし。
モネがドフラミンゴの仲間だと考えると、潜入の意味が見出せない。
逆に仲間では無いと考えると、パンクハザード編での忠誠心が意味不明になってしまう。
次回、モネの”目的”があっさりと描かれそうですけれど、まだまだモネには隠された謎が有りそうな気がしてなりません。