「ONE PIECE」考察 「"火"を焼き尽くす"マグマ"」に対する解釈からサボに望む事

「ONE PIECE」 第744話 ”革命軍参謀総長”

前回から急激に面白くなってきたドレスローザ編。
遂にサボが顔出し!!!!!!
いいっすね〜。
メラメラの実が再登場した時は、まさかサボが食すことになるとは思っても居なかったですが、これは良いです。
死んでしまった兄の意志を死んだと思ってた兄が受け継ぐ。
能力同様熱い展開です。

こうなってくると俄然気になるのは、赤犬との再戦ですよ。
サボのことについて思った事を綴ってみます。

赤犬の言葉の否定

以前こんな記事を書きました。
「ONE PIECE」考察 ベガパンクの正体から考える「第2の火拳」登場に纏わる推測
この記事のコメントで

または消息が不明だが仮に生きてるサボがエースを受け継いで能力を得る

こういう推測もありだとおもうんですがどうでしょう?

というものを頂戴しました。
今回まさにこの方の推測通りの展開となった訳ですが、すると海軍元帥・赤犬との”リターンマッチ”に期待が高まります。
気が早いようですが、絶対にそうなるでしょうから。
だってサボは革命軍ですからね。

革命軍は、現世界政府の転覆を図っている組織です。
腐れ切った天竜人や貴族に虐げられた人を救い、同士を増やし、革命の火を起こしている。
この度ドレスローザに来た目的も、オモチャにされた同士を救い出す事と世界中で戦争を助長してる武器の出所を叩く事みたいですね。
当然、彼らの最大の敵は政府であり、政府直下の海軍である訳です。
だから赤犬と対峙するのは自然な流れに思えます。

というか、是非に対決して、そして勝ってもらいたいんですよね。
「悪魔の実の能力で力の上下関係が決まる」という赤犬の言葉を否定して欲しいから。

エースが赤犬に負けた理由

エースが赤犬に負けた際、赤犬は当然だとばかりに言ってました。
「お前はただの”火”、わしは”火”を焼き尽くす”マグマ”じゃ!!
わしと貴様の能力は完全に上下関係にある!!!」
と。

この台詞。普通に解釈すると変なんです。
参考:「火拳のエースはなぜ赤犬に負けたのか」 ピースのAMEBLO CANTABILEさん

マグマの最高温度は800〜1400℃。
対する火の最高温度は数十万℃だそうです。

温度でマグマが火の上位互換に成り得る事はありません。
参考先のブログ様ではこの点、エースと赤犬それぞれの悪魔の実の習熟度の差から生じたのではないかと考察されています。
非常に納得できます。
というか、こうであって欲しいとさえ思います。
記事では、しかし、上記台詞がややこしくしていると結んでいるんですよね。

さて、この疑問ですけれど、僕なりの解釈を。
「火を焼く」という表現は一種の「分かり易く表現した言葉」であって、実際は意味合いが異なるんではないかと推測します。

先ず、この時の赤犬ですが、武装色の覇気を使っていたんでしょうか?
否。
僕は、使っていなかったと考えています。
根拠としては、赤犬自身の台詞ですね。
「”自然系(ロギア)”じゃいうて油断しちょりゃあせんか?(中略)わしと貴様の能力は完全に上下関係にある!!!」
彼らにとって武装色の覇気でロギアの能力を無効化できるというのは、最早常識だった筈です。
当然新世界で幅を利かせていた白ひげ海賊団の一番隊隊長だったエースだって知っていた筈です。
もしもこの時赤犬が覇気でエースに攻撃を当てていたのなら、上の台詞はこんな感じの意味になります。

「”自然系(ロギア)”じゃいうて《攻撃が当たらないと》油断しちょりゃあせんか?《覇気なら当てられるぞ》」

《》内が省略されているという解釈。
しかし、これはオカシイです。
覇気を知らない相手なら兎も角として、知っているであろう敵に向かって吐く台詞ではありません。
以降の台詞である「わしと貴様の能力は完全に上下関係にある」という部分とも繋がりません。
この台詞は全文、悪魔の実について述べている為、覇気の話が入り込む余地は無いんです。

つまりこのシーンは悪魔の実のロギア同士の能力の衝突で、エースがダメージを負わされたとも解釈が出来ます。

ロギアの能力者がダメージを負うという事は即ち、「身体を自然現象や自然の物質そのものに変化する状態を無効化され、肉体に損傷を受ける」という事ですから、赤犬の攻撃でエースの”焼かれた”左手は実体に戻されたという事。
マグマグの実は、メラメラの実の「火になる」という現象を無効化している事になります。

何故そんな事が可能なのかと言えば、マグマがどろどろに溶けた岩だからなのでしょうね。
岩に火を放っても表面を焦げ付かせる程度。
例え高熱で溶けても結局はマグマになる訳で、「ダメージ」という意味合いでは無効です。
(岩が溶けた物=マグマでは無いけれども…)
メラメラの能力をマグマが吸収してるというようなイメージでしょうか。

という事で、エースは能力を吸収され、体は実体化し、エース自身の肌を焼かれてしまった。
エースがマグマグの実に敗れたのは、そういった事だったんではないかという推測です。

ロギアの能力者への物理攻撃は、
1.弱点を突く
2.武装色の覇気での攻撃
しか無いとされてますが、エースVS赤犬の時は「弱点を突く」に近いものであったのではないでしょうか。
マグマに火は通じませんからね。
メラメラの能力を無効化するのですから、「能力は完全に上下関係にある」という赤犬の言葉も意味が通じます。
“火を焼く”というのも、”火を《吸収し、実体化した肌を》焼く”という意味なのかなと。

まとめ

パンクハザードで赤犬と青雉が闘い、何故赤犬が勝てたのか。
共に、相手の能力の弱点を突いていたから。

マグマは冷えて岩石に変わり、水分は熱で蒸発する。
共に相性は最悪な為にどっちが強いとか単純に比較は出来なくて、決するには何らかの条件を加えないといけません。
ドンドン噴き上がるマグマを多少冷やしても意味が無いですよね。
けど、マグマを全ていっきに冷やす事が出来れば、マグマは固化する。
温度、量などなど条件を与える事で「勝敗」が決するんです。

2人の大将の闘いも、同様だったんでしょうね。
能力の習熟度が赤犬の方が上だったのかなと。
覇気が互角と仮定すれば、そういう結論に至ります。

で、エースと赤犬もそうであって欲しいのですね。
赤犬がメラメラの実の能力を吸収できたのは、あくまでもあの当時のエースが実の限界まで”しか”能力を引き出せていなかったから。
サボにはこれから、メラメラの実の限界を超えて欲しいんですよね。
悪魔の実の基本的な能力としてはマグマグの実の方が上としても、習熟度でそれを覆して欲しいと。
そうして赤犬の言葉を否定して欲しいのです。

そうする事が、エースへの最高の弔いになるんじゃないかな〜って。
忘れ形見であるメラメラの力で、赤犬を倒せれば。
しかも兄弟であるサボが討てれば、これ以上無いですしね。

だからサボはここから。
エースの仇を討つためには、メラメラの実をエース以上にモノにしないといけない。
能力の上限を超えなければいけない。
2代目は、初代を超えねばならないんです。
そういう熱い展開を望みます。

そうそう。
彼が革命軍No.2というのも、赤犬と対決させる為なんじゃないかな。
下っ端の者が敵組織のトップと戦うという構図は少々無理がありますからね。
どんなに因縁を作っても。

組織の大幹部同士というなら、そこも自然と物事運べそうですし。
何れ来たるサボと赤犬の闘いに、今からワクワクと首を長くして待ちたいです。

今後の予想という名の蛇足

最後に今後の予想でも。
サボ率いる革命軍はこのままゾウに向かいそうですね。
武器の製造が行われているのがゾウっぽいですし。
錦えもん達がゾウを目指しているのも、ワノ国が戦争中で、その戦争で使われている武器がゾウで作られていると知ったからと考えれば納得いきますし。
そんな訳で、ゾウの方はサボ中心に活躍して解決まで持っていってほしいですね。

とすると、革命軍が去った後にドレスローザではVSドフラミンゴに集中できます。
恐らく細い糸(血管とか神経を糸状にしてるのかな?)で頭と胴体が繋がれているという理由でミンゴは生きてたのかなと…。
まあ、なんにせよこれで斬撃はほぼ意味を成さないという事が示せましたので、すんなり打撃戦のルフィVSドフラに持っていけそうです。

ドレスローザを展開させつつ、ゾウの方も同時に描いていって、いっきに両方ともケリが着く。
そういう展開にならないかな〜という予想。

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