この記事は
「俺ガイル」第14巻のネタバレ感想!!
半年待った!!
2019年11月19日。
有休を申請しました。
来年はUQに乗り換える予定です。
理由は勿論月額費用が安いから「俺ガイル」の最終巻を読むためです。
1日たっぷり時間が無いと、読み切れないと考えて、半休ではなく1日休を申請しました。
この予想はバッチリ嵌って、Kindleに表示された推定読了時間は圧巻の8時間超え。
朝9時開店と同時にサ〇マルクカフェに入って、モーニングセット片手に読み始めました。
お昼になって、まだまだ50%にも達してません。
ランチセットのハンバーガーを食べつつ、更に読みふけります。
日が暮れ始め、午後5時過ぎ。
万感の思いで読み切りました。
8時間も滞在してしまって、サンマルク〇フェさんには大変ご迷惑をお掛けいたしました。
最低な客で申し訳ございません。
ということで、感想です。
書きたいことが山ほどありますよ!!
タイトル回収
先ずはあくまでも僕個人の見解だという事を言わせていただきます。
渡先生が本来作品に込めた回答とは異なる場合もありますので、異論反論等々ございましたら、是非twitterの方でお教えくださると幸いです。
正答を知りたいのです。
前置きはここら辺にしまして。
8年半かけて、ようやくタイトルの回収になったのだなと思ったのです。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」
何をもって「間違っている」としているのか。
答えが出たのかなと。
ホンモノが欲しい。
それが八幡が望んでいた全てでした。
彼にとっては、友情も恋もすべてが偽物。
欺瞞であり、壊れるものであり、嘘っぱちであり、そんなものはいらない、と。
全てをさらけ出して、嘘偽りがなく、決して壊れない関係。
大分キモイあり得ないものを欲しているのです。
そんな八幡が望むホンモノを言い表す言葉は何になるのか。
世界中どこを探してもきっと見つからないものなんですよね。
該当する言葉が存在しない。
まだこの世界に無いものであって、彼はそれを理解している。故に苦しんでいて。
恋とも違う。
家族とも違う。
友情とも違う。
違うんだけれど、恋する気持ちや家族のような絆があって、友情を持った関係でもある。
既存の概念に嵌らない何か。
「鋳型に嵌らない言葉」。
それをとうとう彼は見つけて、彼女と彼女にそれを求めたのではないでしょうか。
抽象的で上辺だけの言葉を並べてしまいましたけれど、「誰と誰がくっついた」的な「普通」のラブコメでは無かったのですね。
今回、素直に読むと八幡と雪乃が付き合った「雪乃エンド」と見做せます。
彼に恋する結衣は残念ながら涙を呑んで、しかし、雪乃との関係は続けていきたいというところで終わったのだと。
一瞬僕もこのように読んでしまったのですけれど、いやいや、それは違うのかなと今は考えを改めているのです。
そのように考えを変えたポイントは、小町ですね。
この作品には、多くのエスパーが登場します。
相手の言葉の裏のウラまで読みつくしてしまう超人たちです。
ままのんしかり、陽乃しかり、葉山しかり。
平塚先生もこの括りに入りますね。(てか、平塚先生が最後の最後までいい女過ぎた。誰かもらったげて)
エスパー言っても、本当に超能力者って訳では無いので、それぞれ「心を読める相手」と「読めない相手」がいるわけですけれど。
中でも、お兄ちゃんのことだけは理解できるのが最強のブラコン妹こと小町ですね。
14巻でも開幕間もなく、察しの良さを見せています。
そんな小町が「兄の味方」と言って、奉仕部を作り直して、八幡と雪乃を部員にしつつ、そこへ結衣を連れて行ったわけですよ。
ポイントは、小町は決して八幡の真意を読み違えないという事。
八幡と雪乃がカップルになっていたとします。
そこへ結衣を連れて行ったら、どうなるか。
修羅場ですよ修羅場。
そりゃ雪乃だって八幡を睨みますよ。
「私と付き合っておきながら、結衣をまだ振ってなかったのか」って。
結衣も八幡を諦めてない宣言までしてるのだから、八幡にとっては大迷惑この上ありません。
どう考えても八幡の為になってない。
よって、「八幡と雪乃がカップルになっていた」という前提は間違いであると言えます。
でも前提はあっていて、小町的には雪乃ではなく結衣と兄が付き合って欲しいと考えていたのだとしたら?
これはもう兄の為ではなく、結衣の為、ひいては自分の為でしかありませんので、この説もあり得ません。
当然「兄は雪乃ではなく、結衣と付き合いたいと思っている」と小町が考えている説もあり得ない。
小町は直接見ていませんけれど、八幡からの雪乃への言葉は、完全にプロポーズでした。
雪乃の事重いって言ってましたけれど、八幡も同じ程度には重いからね。
というか、全く同じこと言ってたからね。
あれがプロポーズじゃ無ければ、一体何だというのか。
八幡の雪乃への好意は疑いようがありません。
「兄の真意を読み違えない」小町がそれを見抜いていない訳はありません。
よって、やはりどう考えても前提が間違っていて。
八幡と雪乃は付き合っていない。
ただ、「両想い」なのは間違いない。
「は?それを付き合ってるって言うんだろ?」と突っ込まれると、それは「違うんじゃないの」としか言えないわけです。
両思いだけれど、恋愛ではない。
友情であり、親愛であり、恋慕だけれど、そうじゃない「なにか」。
2人は名前の付いてない新しい関係性で結ばれたのだと。
で、小町は「その中に結衣もいて欲しいと兄は考えている」と考えたからこそ、奉仕部を作り直してまで3人を同じ空間に戻した。
うん。
八幡もちゃんと作中で言ってるわけですよ。
「俺は世界でただ一人、この子だけには嫌われたくないから」と。
フッた女に嫌われたくない。
八幡はそんなクズ野郎じゃありません。
いろはす曰く「責任お化け」ですよ。八幡は。
どこまでも真摯に捉える紳士です。
勘違い(のはず)で結衣に「振られた」と思い込ませちゃったのは、彼のコミュ力不足による至らない点であることは確かでしょうけれど、それ以上でもそれ以下でもない。
八幡は雪乃と同じくらい結衣とも新しい関係性を築いていきたくて。
雪乃もそれを分かった上で「まだ誤解を解いてないのね」と八幡を睨んだのでしょう。
常識とは異なる青春ラブコメ。
故に「俺の」青春ラブコメは「まちがっている。」という解釈。
ヒロインの誰も泣いて欲しくない。
僕の最大限の願いが1つの形になってくれたという嬉しさでいっぱいのハッピーエンドでした。
…か、川なんとかさんは不憫だけれども。
余談。
余談ですけれど、いろはす推しとしては、最後の「interlude」(間奏)が最高過ぎた。
なにこのいろはすと小町と結衣の組み合わせ。
最高の化学反応を起こしてるじゃないですかやだー。
無限に読んでいたくなる。
なんだかんだと八幡のことを理解して、嫌いだ興味ないと言いつつ、隙あらば八幡とごろにゃんしようとするいろはす最高かよ。
小町に痛いとこ突かれて、被せ気味に「うるさいお米ちゃんうるさい」とキレるいろはすが可愛すぎる。
短編では、是非是非いろはすにももっと活躍の場を。
出来れば、もっと小町と絡ませてください(笑
捻くれた者同士による八幡トークを読み続けたい。
終わりに
短編集発売は、期待していただけに非常に嬉しいお知らせでした。
まだまだ彼らの物語を追体験できることが分かって、ハッピーです。
先ずは3期を存分に楽しみつくしたいですね。