「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」第17巻 加奈子if 感想

 この記事は

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」第17巻の感想です。
ネタバレあります。

終わってなかった(汗

あやせ、黒猫と続いた「俺妹if」ですが、てっきり前巻で終わりだと思っておりました。
僕にとっては「まさか」だった加奈子編。
ゲームをやってたファンにとっては、想定通りだったのでしょうけれど。
ま、確かに彼女も本編で京介に告ってましたね(汗
けど、あやせや黒猫らと比べるとヒロイン感が薄かったので、彼女のルートが用意されているとは想像だにしてませんでした。

加奈子に読まれたら、ぶっ飛ばされそうな事書いてますねw

ともあれ、これで正真正銘ラストの「俺妹if」第17巻・加奈子編の感想です。

加奈子編感想

ある意味一番リアルな恋愛劇だったのかもしれん。
第一印象最悪、好みでもない。
付き合ってはみたけれど、どこに惹かれたのか皆目見当がつかない。
漫画とかラノベだと最低と罵られそうな経緯でカップルとなった京介だけれど、ロマンティックなイベントも、恋に落ちる動機すら無いのは、非常に現実的に見えました。

気づいたら好きになっていた。
いつ、どうして好きになったのかは分からない…。
不誠実と思われるのかもですけれど、普通にありますよね。

加奈子の性格も相まって、自然に作られた「誰からも祝福されない状況」というのも、現実的なシチュエーション。
付き合った経緯も、状況も「誰にでもあり得そう」だから、加奈子が一番感情移入しやすいヒロインでした。
解決方法も加奈子らしさ全開で良かったです。

それにしても、あやせは、完全に悪役しちゃってましたね(汗
自分の気持ちを隠して、桐乃をダシにするのは卑怯と呼ばれても仕方なかったです。

桐乃を大切にしていたifだったから楽しめた

※ADVゲームの個別シナリオについては、対象外として、あくまでも「漫画らラノベの個別シナリオ」について持論を書きます。

ラブコメには複数のヒロインが登場し、大抵は1人のヒロインが主人公と結ばれます。
中にはハーレムエンドもありますけれど、そうでない限りは、複数のヒロインが涙を飲むわけです。

「俺妹」の場合はどうだったか。
京介は、黒猫、あやせ、加奈子と振り、実の妹である桐乃を選びます。
しかし2人は実の兄妹。
両親の気持ちや世間体(麻奈実との決闘)を踏まえ、2人は期間限定の恋人関係を経て、普通の兄妹に戻ることを選択しました。

最終的に桐乃とも別れ、京介は1人で終わるというエンドでした。

今作のifは、京介に告白した3人のヒロイン、それぞれと付き合っていたらという物語。
誰と結ばれようとも、必ず桐乃の気持ちを清算する必要がある訳です。

何が言いたいかと言うと、この作品にとって一番大事な部分である「桐乃の想い」を蔑ろにしてしまったら、ifとはいえ絶許と酷評していました。
伏見先生が書こうと、許せないものは許せないってなってましたね。

でも、そうじゃなかった。
あやせの時も、黒猫の時も、勿論今回の加奈子の時も。
桐乃の想いをしっかりと話の中核に置いて、彼女の京介への気持ちに区切りを着けてくれた。
それがとっても良かったのです。

最近、ラブコメ漫画で「結ばれなかったヒロインと結ばれるifストーリー」が散見されています。
例え作者が描いていても、作品の肝を抑えてなければ、「こんなの読みたくなかった」と思ってしまうのです。
取ってつけたような「if」はお腹いっぱい。

個人的な所感ですが「俺妹if」はそうなってなくて良かったです。

終わりに

本編を読んでた時から、桐乃と同等にあやせも黒猫も好きだったから、今回のシリーズを楽しめたのかもな。
(加奈子も好きだったけれど、3人よりかは一段階下だった。)

好んで「if」は望まないのだけれど、今作に限っては読んで良かったと素直に思えました。

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