「【推しの子】」 ゴローの遺体の「使い方」が怖すぎた

この記事は

「【推しの子】」の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

このタイミングでこの記事は、アニメのみのファンにはネタバレすぎるのですが。
まぁ、誰も読まないでしょうから、構わず書きます。

前々からブログに書きたかったんですよ。
アニメ1期から原作に入った僕。
既刊をあっという間に読み漁って、ドハマり。
やっぱり赤坂先生天才だわ、好きだわ~ってなりました。

そんな中で、背筋を凍らせた展開がありました。
第6章「プライベート」でのゴローの死体の登場のさせ方がそれです。

どこまでもアクアを追い詰める神々(作者)

さりなを喪って、吾郎は心に深すぎる傷を負ったのだろう。
自身の親への不信感から、娘を見放したような両親を持つさりなに深い同情を寄せていた吾郎。
同じような境遇の少女と自身を重ねていたというのが大きいのか。
彼女を助けられなかったことが、アイを助けられなかったことと同じくらい吾郎の心の傷になっていました。

さておき、吾郎ことアクアの喫緊の復讐相手は当然ながらアイを殺した首謀者。
長く孤独な復讐劇は、アクア5歳(推定)から始まりました。

 

転生してからというものの、幼稚園児から復讐に憑かれ、10年以上。
復讐のために全てを利用し、人生を投げうち、ようやく辿り着いた「真実」は、まさかの「首謀者の死」。

もう良いのか?
人生を楽しむ資格はあるのか?
思い悩んだ上で、アクアは「吾郎の妄執」から解放されるという選択をして…。

で、1度目の人生の終焉の地、宮崎へと赴く訳ですね。

いくらそういう役回りとはいえ、どこまでもアクアは苦しめられてますよね。
吾郎の時は殺され、転生しても幼くして母を殺されて。
復讐に走って10余年。
遂に義兄を見つけ、真相を聴かされるも、実は本当の復讐相手は健在でしたという情け容赦のない展開。

アクアは復讐の為だけに生きてるわけじゃないんですよね。
あかねが推測したように復讐から解き放たれたがっている。
だから、「復讐相手が死んでいた」というのは、決してアクアにとって最悪の結末では無かったはずなのです。

それなのに、復讐相手は健在で。
そんな中での宮崎での事件。

ルビーが吾郎の死体を発見してしまいました。

悪魔のような発想だと思った

発見してしまったというより、神によって導かれたというのが正しいか。
ルビーにとって初恋の相手だった吾郎が実は死んでいた。
しかも殺されていた。
アイを殺した若者と当時「中学生くらいの男の子」によって!!

若者は既に死んでいるけれど、「中学生男子」は生きている。
大好きなアイと吾郎を殺した憎き相手の存在を知ったルビーは復讐を誓ってしまい….

吾郎の死体を隠したのは何故だろうと思っていたのですね。
もちろん犯人にとっては、死体こそ「殺人の明確な証拠」だから隠すのは当然で、洞窟の中に隠されていたというのは、犯人の真理から言っても理解できます。

けれど15年も「行方不明」にしていた意図が分からなかったのです。
もっと早くに見つかっていてはならなかったのか。
何故、15年も隠さなければいけなかったのか。

仮にもっと早くゴロー吾郎の死体が発見されていたら、ルビーは復讐なんて考えなかったかもですよね。
滅茶苦茶悲しんだことは避けられないにしても、「ゴローせんせを殺した犯人を見つけて殺してやる」なんて発想には至ってないと思う。
想像でしかないから、タイミングはどうあれ復讐してたかもだけどさ。

なんにせよ、最悪のタイミングだなと思ったのです。
アクアにとって、最も悪い時期。
一時復讐の人生に終わりを告げて、生まれ変わろうとした直後のタイミング。
さりなの生まれ変わりであるルビーが「自分の復讐」をすることを誓ってしまったのだから。

「ルビーが復讐者になる契機」に吾郎の死体を使ってくるという発想にゾクッとしたのでした。

文章が支離滅裂

ううううん、読むに堪えない文章。
乱文だし、何が言いたいのかイマイチ分からない記事になってしまいました。

何が言いたかったのかというと、物語の構成が悪魔的に上手いなと。
吾郎の死が「アイの子供として転生させる為」だけではなくて、その死体をも後々の展開に繋げるために利用してくるのだから。

 

ところで。記事とは関係ないことですけれど。
最終章を迎えている本作ですが、ラストは割と綺麗に終わる気がしています。
アクアもルビーもこれまでの人生が報われると予想してます。

アクアは晴れて好きな子であるかなと結ばれて、子供も儲けるのではないかなって。
作中でアイは転生しないと明言されてるけれど、それはブラフ。
アクアとかなの子供としてアイが転生するというエンドが待ち構えているんじゃなかろうか。

そうしたら最高のハッピーエンドだし。
ただの僕の願望だけれど、それくらい幸せな結末を迎えて欲しいのよ。
そうじゃなければ、あまりにもアクアにとって辛すぎてさ。

まぁ、悪魔的な発想をする赤坂先生の事だから、アクアの子がリョースケ(アイと吾郎を殺した実行犯)という地獄のようなオチを持ってくるかもだけれど。

報われて欲しい。
かなの恋がw

 

最新情報をチェックしよう!