「オタ芸」訴訟 男性の控訴棄却「鑑賞の仕方はさまざま」
アイドルのライブでファンがかけ声を出す「オタ芸」のせいで演奏が聞こえなかったとして、観客の男性が主催者側に約100万円の損害賠償やライブのやり直しを求めた訴訟があり、大阪高裁は27日、訴えを退けた1審判決を支持し、男性の控訴を棄却した。田中敦裁判長は「音楽鑑賞の仕方はさまざまで、観客のかけ声は雰囲気を高揚させる側面もある」と指摘した。
ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170428/k00/00m/040/091000c#csidx40215bb08308e1e9e15eb26c9d0aa5b
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これについての私見を述べていきます。
訴訟に対する私見
先ず僕自身の立場ですが、僕はオタ芸を嫌っている方です。
純粋に音楽を楽しみたいので、それを妨げる要因になっているオタ芸は、訴えた男性と同様に禁止して欲しいと想うこともあります。
しかし、主催者側(演者を含む)にとっては、「ライブを盛り上げる1つの方法」であることは確かであって、演者にとってもしーんと静まり返ったライブよりかは一緒になって盛り上がってくれた方が良いと思っている側も多いのは確かです。
MC時に「盛り上がって行こうぜー」等と観客を鼓舞するアーティストは多く、そういったアーティストにとっては、オタ芸は寧ろ歓迎されるべきなのでしょう。
一方で、アーティスト側から禁止が出されることもあり、オタ芸の是非は結局主催者側に委ねられていると考えて間違えないと思われます。
主催者側が認めている以上、男性の訴えは僕としては理解出来るものの、棄却されて然るべきであったと考えています。
しかしながら、その理由がやや矛盾しているのも確か。
「音楽鑑賞の仕方はさまざま」という文言は入れるべきでは無かったのではないか。
これだと、男性側の「静かに音楽に集中したい」というスタイル自体も認めている事となり、棄却の理由としては矛盾を孕んでいます。
解決案私案
ライブハウスなど、「席が存在しない」場合は、この私案では無理なので、あくまでも「座席が存在する場合」の話なのですが。
チケット購入時に、座席が既に確保されるシステムをもう一歩先に進める事で、この問題は解決できるのではないかと考えています。
席には多くの場合、より良い席を確保するS席。
その下のランクであるA席など、値段を変えて「住み分け」を行っていることが多いです。
(これはコンサートの場合で、ライブでは違うのかな?)
これと同様に「オタ芸席」・「ノーオタ芸席」とファンが事前に選択できるようになれば解決できるのではないでしょうか。
「ノーオタ芸席」が、どのような扱いになるのかは、主催者次第。
アーティストから見て、目につくような位置に「ノーオタ芸席」を設けてると、アーティスト自身が白けるというのであれば、隅っこの目立たないところに割り振られるかもしれません。
そこまで気にしないよという場合は、所謂S席と同程度の場所に作られるかもしれません。
同一の会場内での住み分けの為、「オタ芸が全く聞こえてこない」ことは皆無であり、そこは了承する必要がありますが、ある程度「静かに集中してみたい人」達が固まっている為、訴えた男性の要望を少なからず満たせるのではないでしょうか。
終わりに
まあ、身も蓋も無い事を言えば、オタ芸があることが分かりきっているアイドルのライブで「オタ芸邪魔」は無茶が過ぎるよなと。
そんなの事前に分かった上で行かなかったのかなとも思う。
けれど、彼の心情も理解出来ちゃう自分が居ます。
僕もだから、ライブに行きたい気持ちはあっても我慢して、BDで部屋で大人しく鑑賞する方を選択してきました。
その気持ちを抑えきれず、今度僕もライブに初めて行くのですが、オタ芸は避けられないでしょう。
取り敢えず生歌を聞ければ満足なので、アーティストの一挙手一同に集中して、楽しむ所存であります。
追記
オタ芸訴訟に思う~ライブ会場での住み分けは出来ない物か~ | アニメな日々、漫画な月日 https://t.co/0dt5w8tert JASRAC絡みでシート別価格を設定できないこととか、オタ芸シートなるものが導入されたイベントとかの話を知らないでこの話をしているのかしら……。
— たかみ@ (@9t_fox) 2017年4月28日
既に導入実績があったのね。
知らなかったです。