サブタイに違和感
今回のサブタイトルは「自動販売機」でした。
今までと趣を異とする不思議なサブタイだな〜と感じました。
ざっとサブタイだけを振り返ってみます。
第1話から
- 「超電磁砲(レールガン)」
- 「寿命中断(クリティカル)」
- 「超電磁砲量産計画(レディオノイズけいかく)」
- 「妹達(シスターズ)」
- 「絶対能力進化計画(レベル6シフトけいかく)」
- 「あたし…みんなのこと見えてるから」
- 「お姉さまの力になりたいですの」
- 「Item(アイテム)」
- 「能力追跡(AIMストーカー)」
- 「原子崩し(メルトダウナー)」
その回を象徴するような単語かキャラクターの印象的な台詞か。
非常に特徴的なサブタイが並んでいますが、各回の内容を象徴するものでした。
そこいくと今回はちょっと…。
普通過ぎるというか…。「何故?」と首を傾げたくなるものでした。
確かに自販機はこの回を象徴するアイテムでした。
上条さんという(美琴にとって)光の代表との再会。
ミサカ妹という(美琴にとって)闇の代表との再会。(ミサカ妹自身が闇という訳では無いですが)
美琴にとって天国と地獄、両方との出会いの切欠となったのが自販機でしたので。
だから、納得するっちゃするサブタイなのですが。
もっと意味があったんではないか?
ちょっと穿ってみます。
自販機が齎した最も意味のある出会い
自販機が齎した出会い。
美琴と上条さん。美琴とミサカ妹。
これらも重要ですけれど、ストーリー上最も重要な出会いは、上条さんとミサカ10032号の出会いだと思ってます。
上条さんが、この10032号と出会った事で彼が計画を知る所となり、お話がゴロゴロっと転がっていくから。
で、問題。
自販機の警報で駆け付けた(正確にはミサカ妹と同等の力の波形を感じ取ったから)ミサカ妹と上条さんが転んだ時に出会ったミサカ妹は、同個体なのか?
つまりは、この2人のミサカ妹は、10032号なのかどうかです。
全く同じ顔と声なので、確証が持てません。
原作小説を読んでもいない僕には分からないんですが…。
恐らく別個体だと思います。
追記
第13話にて、上条さんと最初に出会ったのが10031号。以降が10032号だと語られてました。
ああ、これ、「禁書」1期でもきっとあった台詞ですね。
恥ずかしい。覚えて無くて。
上条さんからの質問に10032号が返した応えが「あちらから来ただけ」という、まるで美琴とは会わなかったかのようなものだったからです。
物語を左右する最大の出会いは、これまた自販機が切欠となっていました。
全ての始まりは、中学入学時の美琴の1万円をこの自販機が飲んでしまった事だと語られました。
美琴はその対価として折に触れ、自販機に回し蹴りを加えてきたのでしょう。
それでも、まだまだ1万円に釣り合う程の対価は得られてなかったと思います。…多分(汗
今回、美琴はまたまたその対価を求めました。
建前上(?)は、上条さんの飲まれた2千円分を取り戻すでしたけれど、自分が過去に飲まれた分も…というのはあったかと思います。
何はともあれ、見事な蹴りでした。熟練の切れが見て取れますねw
出てきた大量のジュース。
それを上条さんに投げ渡しました。
もし、このジュースを上条さんに渡さなかったら?
もし、このジュースを律儀に上条さんが持って帰ろうとしなかったら?
ジュースが無いから、足下の見えていた上条さんは、テニスボールを避けられた事でしょう。
そのまま転ぶ事なく歩き去って、上条さんと10032号は出会わなかったかもしれません。
この出会いが無かったら、美琴は死んでいたかもしれない。
計画は潰される事が無かったかもしれません。
ifを重ねても何の意味も無いですが、そんな事を考えさせられます。
事件解決の最初の切欠は、この故障自販機が美琴の1万円を飲んだからと言ってもいいんではないか…。
そうすると、美琴が失った1万円分の対価は充分に得られたことになりますよね。
いや、お金には変えられない分の対価を故障自販機から得られた。
うん。
サブタイに持ってくるには、十分すぎるものだと思い直せます。
美琴が自販機から得られた事。
priceless
(……自分で書いていてサムイ締め方だと思う…)