「とある科学の超電磁砲S」 5話:ミサカ妹の優しさが強調された素晴らしくも些細な改変

この記事は

「とある科学の超電磁砲S」5話の感想記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

感想

やっぱり声が付いて、音があると、呼び起こされる感情も高くなりがちですね。
特に前回の構成がやっぱり効いていたかな…。

9982号が生まれてから美琴と出会うまでを印象に強く残るよう工夫し、今回の前半部分では「外から見るとどう見ても仲の良い双子の姉妹」な時間を過ごしているシーンを描写する。
1期から描かれ続けてきた「女の子達の日常」の延長線上のような、見ていてほっこりするようなシーンばかりなので、ついついこのままコメディタッチで終わるかと思わせての、終盤。

一方通行の行為が一層残虐に見えましたもの。
足をもいだ上に、列車の下敷きにして圧殺する。
ド外道すぎますよ。

本当に辛い展開です。

さてと。
毎回原作と比較してアレコレ書いていますけれど、今回も些細な点に着目してみます。
「命の重み」について、各キャラが考える”第5話だけを見た上での”印象について書きます。

各キャラの命の重みに対する考え

先ず美琴。
「もし、自分のクローンと遭遇したらどうするか?」
まあ、人によりけりでしょうけれど、少なくとも僕だったら怖くて怖くて怯えるだけだと思います。
クローン自体を「1人の人間」として見れないというか。
そこまで考えられないと思うんです。

美琴はどうか。
「自分のクローンだから」とかそういう事は横に置いておいて、ミサカ妹を1人の人間と見做していたように見えます。

なんだかんだと半日近く一緒に過ごして普通に情が湧いたのでしょうか。
9982号が殺された時も、「自分のクローンだから」という事よりも「(一時とはいえ)一緒に過ごした仲間が殺されたから」激怒して一方に突進していったように見えました。

自分のクローンでもきちんと「1人の人間」と認識。
つまりは、「命の重さを尊ぶ」姿が見て取れました。

同じくアイスクリーム屋のおっちゃんも、命を大切に考えている人かなと。
わざわざ町中で見かけた2人にアイスを奢ってくれて、血の繋がった姉妹だから仲良くするよう言ってますし。
ま、これはちょっと考えすぎかもですが。
悪い人には思えないし、悪い人ではないなら、命も大切に考えられる人かなという単純な論法。

で、命を軽んじている(ようにしか見えない)のが一方通行。
彼については、この後の話を見ると見方も変わってくるのですけれど、今回だけを切り取れば間違いなくド外道。
顔色変えずミサカ妹を嬲り殺す様は、命なんて毛ほども感じていないように見えます。
少なくともクローン生物を人間とは見做していないように見える。

これは、前回の研究者2人も同じですね。

ここまでは余談。
本題は、ミサカ妹ですね。

ミサカ妹の優しさが強調された素晴らしい改変

今回の冒頭で、仔猫が何故樹上に登ってしまったかの説明がありました。
この説明が原作とアニメではちょこっとだけ違っていました。

原作では。
黄泉川が車中にいる赤ちゃんが熱中症になるかもしれないと、たまたま通りがかったミサカ妹に示唆。
それに応えるために電撃を使い、それに驚いた仔猫が樹の上に逃げちゃった…という流れでした。

アニメでは、黄泉川が出て来ずにミサカ妹の意志で赤ちゃんを助けたという流れに変わっていました。

仔猫の事を慮って、必死に助け出そうとする姿は原作もアニメも同じですが、赤ん坊に関してだけは若干変えられているんですよね。
この変化。
本当に些細な事ですけれど、良い改変だな〜と。

ミサカ妹の優しい面というのかな。
人間らしい面というと、ちょっと語弊もあるかもですが、命を大切に思える面がより強く出ていて、ミサカ妹への好感度が上がるというか。

だからこそ、より一層彼女の死が悲劇的に写るんですが…。

黄泉川の下りの変更には、大した意味は無いのかもしれません。
けれど、ミサカ妹への印象がプラス方面に良くなる、結果的にはとっても良い改変に思えました。

ちょっと思ってしまった事というか反省?
毎回原作と比較して「アニメが凄い」とか書いてしまってますが、漫画もしっかりと楽しんでますし…。
何より
アニメ>原作
という認識は持ってないけれど、そう思われてしまっても仕方ない書き方になってないかなと反省。
気を付けよう。

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