「Re:ゼロから始める異世界生活」 第20巻 感想

この記事は

「Re:ゼロから始める異世界生活」第20巻の感想記事です。
ネタバレあります。

はじめに

第5章遂に完結!!
感想ですよ。

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©長月達平・大塚真一郎

負けた気がする

喜んで…いいのか?
プリステラを守り抜けたことは確かです。
都市崩壊を免れ、大罪司教が6人も集まった中でなんとか撃退できたというのは、御の字なのでしょう。
被害はこれでも最小限という考え方なのかもしれませんが…。

それにしても痛すぎませんかね。

考えうる限りほぼほぼ最高に近い陣容だったわけですよ。
常に仲間になってくれるとは限らないプリシラ陣営が今回はたまたま参戦してくれたことはラッキーでした。
エミリア陣営がパック、レム、ロズワールという強力な3枚の手札を切ることが出来なかったので、彼らの分大きなプラスが見込めるものの、それでも現状最高戦力を注ぎ込めた。

それなのに、大罪司教1人を屠り、1人を捕縛した”のみ”。
対してこちらの被害は甚大。
オットーが両足に重傷を負い、暫く戦列を離れることになった。
クルシュがカペラの血に浸食され、重体となった。
ユリウスが暴食に名前を喰われ、準精霊の力を借りられなくなった。
リカードが片腕をもがれてしまった。
アナスタシアも襟ドナ曰く、彼女(?)と代わらないと命が危ぶまれる状態に陥ってしまったようだ。

ラインハルトも心に傷を抱えてしまった恐れがあり、パックの復活も先延ばしせざるを得ない状況に追いやられてしまいました。
ヴィルヘルムだって、これまでと同じように戦えるのか疑問符が付いちゃいましたし。

とにかく、あまりにも大きな被害だったと思うのです。
「誰も死ななかった」のは不幸中の幸いですね。
他陣営に切り札がいない限りは、大罪司教との戦いは今後も苦戦を強いられそう。

テレシア

苦味しか感じれなかった今回の死闘ですけれど、その中でもほんの少しの救いは、テレシアが消滅直前に自我のようなものをみせてくれたこと。
ここはうるっとしちゃいました。

直前にヴィルヘルムとの出会いをテレシア視点で描いてくれるんですもの。
視点が変われば、見え方も変わるものですけれど、見事にヴィルヘルム視点のお話とは違う物語に見えるものですね。
テレシアの「剣聖ゆえの苦難」をたっぷりと知った上での「別れ」でしたので、涙腺にくるものがありました。

伝えられなかった言葉を伝えられたというのは、最悪な状況の中でも、唯一の救いではありました。

とはいえ…。
アストレア家は、これから一体どうなっちゃうんでしょうね。
この戦い以前で既に崩壊していた絆が、今回の件で粉塵になっちゃったような。
祖父と孫が和解出来そうな始まりが息子(父)の介入でゼロに戻り、テレシア戦を経てマイナスに吹っ切れてしまった…。

流石にスバルが入り込む余地が無いですし、彼ら自身が落としどころを見つけてくれないとどうにもならない問題なのですけれど…。
果たして、その落としどころを見つけようとしてくれるのかどうか。
このまんまバラバラというやりきれない結末を迎えてもおかしくないだけに、今後のラインハルトとヴィルヘルムの関係性には注視していきたいです。

第6章へ

21巻から6章に入るということですが、あらすじにあるように確かに全然区切りがついた感が無い(笑
特に今回はトータルで敗北感が強いので、すっきりとはしませんね。

だから、6章では今回の負け分をチャラにするようなことが起こって欲しいです。
具体的にはレムには、そろそろ目覚めて欲しいところ。
もうそろそろ我慢の限界ですよ。
レム成分が足りなさすぎる。

どれだけ足りないかというと、バテンカイトスが「披露」した醜悪なパフォーマンスですら、ちょっとレム分を感じれて嬉しいと思ったくらいには枯渇してます。
(あそこでベティーが怒りを表してくれたことが、滅茶苦茶嬉しかった。)
そろそろ反撃に出てもいい頃合いです。
十分我慢に我慢を重ねてきました。

物語の後半に向けて、反撃の狼煙を上げてほしいところ。
その象徴としてのレム復活に期待です。

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