「Re:ゼロから始める異世界生活」第26巻感想

この記事は

「リゼロ」第26巻の感想です。
ネタバレあります。

第7章開幕

「小説家になろう」で始まった今作。
連載の途中でMF文庫Jでの商業デビューが決まり、およそ3か月ごとに新刊を重ねてきました。
その間、ペースこそ緩慢だったものの、文庫版より先行していました。

それが遂にほぼほぼ追いついたのが、25巻の発売時期でした。
6章の完結が、webの方が僅かに先行していたくらいで、確か7章にも入ってなかったと記憶しています。

あれから3か月。
25巻の発売間もなく、webで7章が始まって…。
で、あとがきによれば、遂に逆転するのかな?

まるで連載開始当初からの読者かのように書いてますが、僕はweb版を読んですらいなかったりします。
文庫版を買い始めたのも、3年か4年前から。
つまりは正確な状況を把握できてないのですが、どうも文庫の方が先行するのかもですね。

なんだか遂に「リゼロ」の最先端に追いついた感があって、ドキドキしますね。
まだ誰も知らない物語に「これどうなるんだ」と一緒にワクワクを共有できるというか。

取り乱しました。
26巻の感想です。

感想

待望のレムの目覚め。
これで勝てる!!
と行かないのが、「リゼロ」だよね。分かってた。(本当は分かってなかったので、ショックでかい)

自分が何者かも分かってないからか、下手すれば初めて出会った時以上に辛辣なレム。
こうなると、「確かに姉さまの妹なのね」と言う率直な感想が出ますねw
この先どうやってレムの信頼を勝ち取っていくのか。
「リゼロ」のことだから、1ミリも仲が進展せずに8章突入とかやりそうだけれど、一先ず最悪の想定は横に置いて、スバルの奮起に期待したいところ。
とっかかりが無さすぎて、ムリゲーに思えてならねぇw

レムのことのそうだけれど、状況もある意味今までで最も過酷かも分からんね。
仲間が居なさすぎる。
今まではなんだかんだと誰かしら頼れる相手がいました。
一番しんどかったのが、異世界転生した直後だった1章だけれど、あの時も「正義の騎士」であるラインハルトがいました。

でも今はいない。
いや、出来た…のか???
味方とは言えないアベルは除いても、シュドラクの民は、味方と呼んでも良いのかもしれない。
正直今後の展開次第では、これまた敵にもなり得るのが怖いところではある。
結局最初にスバルを殺した強弓の狩人の正体が分かってないからね。
狩人がシュドラクの民の中にいて、明確にスバルに殺意を抱いているのであれば、安易に背中を預けられません。

誰ひとり味方のいない中での異世界生活。
先が見えなさ過ぎて辛い。

何故、ヴァラキア帝国なのか

スバルはどうもヴァラキア帝国の内乱に巻き込まれていく感じです。
ただ、これは物語上必要なのでしょうか?

勿論必要だから始まったのだろうけれど、ともすれば、不必要にも思えるんです。
何故なら、この物語の軸の1つが「ルグニカ王国の王選」であり、あくまでもルグニカ国内の問題の解決になっています。
スバルの行動指針に国家間闘争も世界統一も一切絡んでない以上は、海外は正直どうでもよくて、ヴァラキアの政権が転覆しようが知ったこっちゃない訳で。
そこにスバルが巻き込まれる意味が見えてこないのです。

何故、7章の舞台がヴァラキア帝国になったのでしょう。
ちょっと無い頭を振り絞ってみました。

1つに、スバルの成長があるのかもしれません。
彼の最大の特異点はやはり死に戻りです。
万能では無いし、率先して用いたい能力でも無いけれど、しかし、死に戻りがあったからこそ、今のスバルがあるのも事実。
けれど、今回ばかりはそうそう死に戻ってばかりもいられないのじゃないかなと。
死に戻る度に臭くなって、レムに警戒されちゃいますから。
2つの権能も同様にあまり使うべきではないでしょうから、そうなると、スバルはちょっと鞭を扱える凡愚に過ぎません。

それではあんまりなので、もうちょっと武器を増やそうとなって、彼は洞察力を磨くのかもですね。
自分に何もないと自覚してる分、スバルは常に頭を使うことを意識してます。
序盤のレムとの追いかけっこも、頭を使い、目を凝らしてたからこその賜物。
最低限の洞察力は身についているんです。
それを伸ばす。

トッドとの2回の出会いに、アベルもそうだったけれど、ヴァルキア帝国は洞察力が鋭い。
アベル自身「帝国の人間は生きる上で相手をよく見ることを学ぶ」と言っているので、習得できる技能であるのは間違いない。
ならば、アベルとの道中でスバルがそれを学ぶことも出来ると思うのです。

知恵が無いなら、観察し、言葉を引き出し、会話の糸口から状況の打破を図る。
交渉術と言うとカッコが着くけれど、超人だらけの世界でどこまで有用な能力かは不透明。
されど、何もないスバルには武器になる気がします。

これが1つ目で、2つ目が王選絡みのこと。
もっと言えば、プリシラのことをアベルから聞けるんじゃないかなと。
2人がどういう関係なのかは全く想像すら出来ないけれど、傲岸不遜な態度は、スバルじゃなくても2人を結び付けちゃいます。
どうもアベルは、剣の腕を誰かと比較しているようだし、2人が通じている可能性は割と高い気がします。

あと、何気にアベルはスバルの「正体」に勘付いてますよね。
スバルを「王国人」と言ってますから、少なくともルグニカから来たことはバレてるっぽい。
分かった上で、自国の内情に巻き込もうとしているあたり、アベルも王選に関心があるのではないかなと。
(こっちのことを知ったのだから、そっちのことを吐くのは道理だろうとか滅茶苦茶な理論を振り回して)

現状王選候補者の中で最も謎が多く、不気味なのがプリシラ。
他の候補者と異なって、本気で敵(バトル的な意味で)に回ってもおかしくない相手。
そんなプリシラの情報が少しでも手に入るとなれば、ヴァラキアに飛ばされた価値もあるのかなと思うのですが…。

どうなんでしょうね。

終わりに

まさか国外に舞台を移すとは想定外だったなぁ。
魔獣も殆どいないそうだし、魔女教だっていない…はず。
レムの件もあって、死に戻りも早々無さそうであれば、案外7章は短くサクッと終わるのかもですね。

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