「りゅうおうのおしごと!」第19巻感想

この記事は

「りゅうおうのおしごと!」第19巻の感想です。
ネタバレあります。

本編クライマックス

本編も今回を含めて残り2巻。
ラストへ向けての準備を整えるお話だったかな?

感想です。

りゅうおうのおしごと

散々「八一がラスボスになる」「あいと戦って負ける」という未来予想を書いてきましたけれど、全くそんなことは無いのね。

最後はあいと銀子の対戦で終わるのかな?
どうなるにせよラストが楽しみで仕方ありません。

さて今回は、そこへ向けて場が整えられた訳ですけれど、19巻にしてタイトル回収がされました。
機械の示す「将棋の全て」に触れ、絶望し、しかし、それが間違いだったことを親友に諭されて。
18巻までの紆余曲折があったからこそ、「電子の申し子」創多との対局での「将棋を機械から人間の手に取り戻す」宣言に説得力がありました。

原点に戻った感がありますよね。
将棋が好きだ。
将棋は楽しい。
本来の八一に戻った感じがして、読んでいても楽しかった。
「淡路」出てきてから息苦しかったですからね。
どんどん八一が毒されていって、それこそ「魔王」へと堕ちていく感覚がありました。
18巻でゴッドコルドレンに討たれて、人間に戻った八一。
そんな彼が、今度は創多を人間に戻す将棋を指す。

しかも勝ち筋が熱いよね。
あいとの「宿題」として、彼女との絆を演出する一方で、「現実では再現性の無い」詰将棋の局面を実現する。
パソコンでは絶対に取らないような人間が打つからこそ成し得た手順。
かつての八一では無理で、パソコンでの魔王堕ちを経験したからこそ(多分)出来た手順。

魔王堕ちすら経験にして、人間に戻った八一だから可能になった将棋。
とでもいうのかな。

八一にとっては、シリーズ最後の「本番の対局」だったと思うのです。
主人公なので、最終巻でも対局が描かれるかもですが、プロとしての棋戦は最後だったんじゃないかな?
なんにせよ、最後に相応しい熱い対局だったと思います。

終わりに

終わってしまうのが寂しい。
せめて短編集はもう少し続けて欲しいな。

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