はじめに
こんにちは。
nurutaです。
僕の「〇〇を更新する」は全部嘘だ。
信じてはいけない。
ついでに言うと「更新止める」も信じてはいけない。
真正かまってちゃんの言う事は真にうけちゃダメだよ。
1つ前の記事で映画「ちはやふる‐結び‐」の感想を書くと宣言してましたが、当然嘘だ。
騙されちゃいけない。
という訳で、今日は「りゅうおうのおしごと!」の記事を書きます。
8巻の特徴
先ずはネタバレ無しで、8巻の特徴について触れていきます。
7巻の感想戦で予告されていた通り、この巻は山城桜花のタイトルを賭けて現所持者の供御飯万智と挑戦者・月夜見坂燎女流玉将の対決がメインとなっています。
表紙もこの2人なので、ここまでは書いても大丈夫なはず。
この2人の戦いを軸にして、ガンガンGAに掲載された(らしい)短編2本と2巻特装版のドラマCDをリライトした短編で構成されています。
短編はどれも初見だったので、僕的には嬉しかったのですが、既読の方には多少物足りなさが残る巻になったのかもしれません。
そんな訳で、今までと少し毛色の異なる巻だったなと。
長編というより、短編集に近い趣がありました。
個人的に一番笑ったのは、「トップ棋士のおしごと!」ですね。
「幼女は幼いうちしか愛せない」
「一分一秒たりとも無駄にはできない。だって幼女は成長するから……。」
名言頂きました。
惚れ惚れするほどのクズっぷりですね(笑
では、ネタバレ無しはここら辺にして、以下ネタバレありで感想を書いていきます。
ところで、アニメ化の際に知ったのですが、女流玉将も今回メインの山城桜花も架空のタイトルなんですってね。
オジサン、知りませんでした。
万智が好きだ。
僕は、鵠さん。
もとい、万智が好きだ。
メッチャ可愛くないですか?
僕は生まれて初めてバニー衣装を尊いと思いましたよ。
スゲェ似合ってる。
顔が好みだし、八一ラブなところも良い。
八一が好き過ぎて、観戦記者やってるところとか凄い好き。
もうね、4巻の八一との絡みが面白すぎて面白すぎて。
銀子みたいにストレートに「頓死しろよペド野郎(でも大好き)」(言ってない)とか言わないだけで、内心「このクソロリコンが。でも大好き」とか思ってるんだろうなぁ。
そんなだから、僕は万智に肩入れしていました。
だから辛かった。
最初から負けフラグをビンビンに立てていたから。
フィクションに於いて、特に少年漫画とか顕著だけれど、「挑戦者が王者を下す事」が王道になっています。
叩き上げの弱者が絶対的な強者を破る様にカタルシスがあるからなのかな。
僕もそういうプロット好きなんだけれど、今回ばかりはそうであって欲しくなかった。
万智と燎では、実力差に大きな隔たりは無いのでしょう。
寧ろ燎の方が上かもしれない。
だから、燎が万智を破るジャイアントキリングとしてのカタルシスは無いだろうけれど、それでも「王者」は万智の方。
万智は負けるのかもなと前巻から危惧しておりました。
そんな危惧が強まったのが8巻の始まり方。
《自戦記》というタイトルで始まるこのエピソードは、書き手が記されていない。
八一では無い。
それは明らかなんだけれど、女流の誰なのかが分からない作りになっている。
そんな中でも僕ら万智ファンは、ピンとくるわけですよ。
「穴熊を採用することは最初から決めていた。」
こう始まるんですよ!?
4巻の八一とのやりとりを思い出してみましょう。
万智も燎も棋士としての描写はほぼ無く、その得意な戦型も語られていない。
けど、鵠としては語られていた。
なんでもかんでも穴熊に結び付けられるように辞書登録してあるくらい穴熊好き過ぎる。
万智は穴熊を得意としているんだなと分かっていたんです。
そこでこの始まり方。
ああ、万智の目線なんだなと思いました。
僕のこの想像を更に確信させたのが、以下の文。
まるで十二単を纏うかのように、玉の周囲にたくさんの駒を一枚一枚重ねていく。
盤の隅に正方形に整えられたその姿は、将棋の局面の中でも極めて珍しい。
私はそれを、美しいと感じるのだ。
燎のイメージじゃない。
燎がこんな乙女みたいな発想しない。
あぁ、これは京娘の万智のイメージにピッタリだ。
万智の手記に違いない。
確信を深めました。
だからこそ、万智の負けを同時に確信しました。
敗者からの弁で始まる。
物語の常套句です。
畳みかけるように第1戦は万智が勝ったという情報が飛び込んできます。
あぁ。
シナリオ通りの逆転負けが見える。
万智は負けるんだろうなと強く感じたのです。
それに、彼女には、負けても逃げ道が用意されてるんですよ。
時に非常に、時に残酷に、時に冷徹にプロの厳しさを描くであろう今作。
そろそろ「敗者」が出てもおかしくないタイミングです。
試合に敗れ、将棋に挫折し、引退を決める。
その第1号に万智がなるんだろうなと頭の中で描いていました。
なんせ彼女には観戦記者という「逃げ道」があるんだから。
棋士を引退しても、作中から退場ということにはならない。
観戦記者として今後も出番が確約されているのだから。
読み進めていくと、このことは万智を苦しめている点だと判明しますが、それが余計に彼女が引退するかもしれないという予感を強くさせたのです。
折り重なっていく万智の負けフラグ。
先勝した事。
逃げ道がある事。
王者である事。
手記が万智視点と思われる事。
どれもこれも万智が負けるという臭いを漂わせています。
全部読んだから言える。
最初から僕は白鳥先生の掌の上で踊っていたんだろうなと。
手記が万智のものだと思わせることって、僕の深読みとかではなくて、ミスリードだと思うのよ。
穴熊が好き=万智という印象を強く持たせて、万智が書いたものと誤認させる。
その上で、万智が負けるという展開を想像させて、その裏を書く。
いや~~見事に嵌っちまった。
あっはっは。
万智が勝って良かったよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。
マジかわいい。
感想戦
白鳥先生へ。
トレンディドラマの主人公かよ!!
死語だけれど。
死語だけれども。
トレンディドラマなんて今言わないけれど。
なにあの奇跡みたいな馴れ初め話。
まさかの展開に唖然茫然ですよ。
くそぉ、リアルラノベ主人公め。
お幸せに!!
終わりに
次巻の展開もやきもきしそう。
銀子応援しよ。
姉弟子頑張れ。