「SA07」第1巻感想。蒲田アニメショップが全力で推してたので買ってみた。

この記事は

「SA07」感想です。
ネタバレあります。

つけ麺の感想

ふらっと蒲田に行ってきました。
目的は「メロンブックス」に行くこと。
いみぎむる先生の画集メロブ限定版を買い求めるためです!!!

と、その前に腹ごしらえ。
蒲田は飲食店がひしめき合ってます。
担々麺や餃子、カレーにとんかつ、回転ずしと人気の名店が軒を連ねており、しかも、格安のお店が多い。
ハブ駅かつ学生街ということで、食欲盛りの若人の腹を満たすべく、街を挙げて食への強いこだわりが垣間見えます。
そんな中、ラーメン激戦区でも蒲田駅前には、やはり行列店が多い。

秋葉原でも名の知れた「田中そば店」。
横浜家系ラーメンを超越した”洗練された上品な家系”の「らーめん飛粋」。(ここはガチで美味い。超オススメ)
そして、「煮干しつけ麺 宮元」!!!
本日僕が訪れたのが、この行列が出来るつけ麺店です。

ここのつけ麺の何が凄いって、何をおいても、そう。
一口目からガツンと薫る強烈な魚介の旨味。
どろっどろのつけ汁は、見た目から黒くて、インパクト抜群。
味は「煮干しラーメン」を謳う店が裸で逃げ出すほどの全力の煮干し。
個人的には苦手な煮干しの苦味すらも、つけ麺の無くてはならないアクセントに昇華している時点で、もう参りましたの平謝り。
強烈な魚の猛攻に、しかし、柚子が加わることで、飽きさせない工夫が施されている。
特製の極太麺がダイレクトにつけ汁を啜って、ここでしか味わえない至福の時間をもたらしてくれます。
低温で燻製されたであろうチャーシューの満足感も合わさり、蒲田屈指の行列店の底力を魅せられました。

とまぁ、大満足のお昼。
実は2度目の訪問でしたが、店員さんの連携の素晴らしさにも気づかされました。
列に並んでいる間に注文を取るなんていうのは、多くの店で行っていること。
この店でも食券は、並んでいる時に店員さんが取りに来てくれるのですが、ここからが一味違う。
店に入って、席に着くと、既に麺は茹で上がっているのですよ!!!
あとは、水でゆがいて、盛り付けて、はい完成。
着席から着丼までわずか3分。(待っても5分以内)
つけ汁はギリギリまで丼ごと温められて出てくるので、麺はキリっと冷え、つけ汁はアツアツの最高の状態で素早く提供してくれます。

だから、回転が速い速い。
つけ麺の極太麺って、茹で時間が長いので、回転率も長浜ラーメンなどに比べると悪いことが多いのですけれど、ここは本当に速い。
店員さんの接客レベルの高さあってこそだろうし、あとは、(恐らく)あつもりが無く、全てひやもりだからこそ可能なスピードなのかもしれません。
恐るべしですね。
人気店は、味だけでは無く、こういったところでも人気店たる所以があるのだろうなと感じた次第。

そうして大満足した僕の足は、目的地へ。
「宮元」さんから5分ほど歩いたら、そこはオタクの聖域。
2階に「らしんばん」と「メロンブックス」、3階に「アニメイト」を有するオタクビルに到着です。
相変わらず通常階段を封鎖し、非常階段を常用するという出鱈目なビルですね。
(一応説明。「らしんばん」が1階から2階に移動して、1階のテナント部分が閉鎖となりました。移転以降、1階~2階の階段が封鎖されることに。ま、その前から非常階段は常時開放されてましたがw)

んで、実は目的の画集限定盤は売切れてました。(その後楽天ブックスで購入)
非常に残念でしたが、「メロブ」で全力推しされていたのが「SA07」という漫画でした。
実は「はじめまして」。
作品のことを知らなかったのですが、目を惹かれたのです。
POPには、「日本工学院専門学校関係者全員好き」(って感じの)文言がでかでかと書かれていました。

ご存じない方もいらっしゃると思われるので、ご説明しますと、蒲田駅前には「日本工学院専門学校」がド~ンと構えています。
蒲田が学生街たる所以となっている学校で、この漫画の「協力」としてクレジットされている学校です。
地元だからという事で、全力で応援していたのでしょうか。

僕とは縁もゆかりも無い学校なので、この点には全く興味を惹かれなかったんですけれど。
大きく展開されていた複製原稿を読んで、そこに描かれていたヒロインの強烈な個性に目を奪われちゃったんですよね。
という訳で、即購入を決めました。

前置きが長くなりました。
最早「食べログ」あたりに勝手に投稿しとけよって感じの記事になってますが、真面目に漫画の感想を始めます。

漫画の感想

受験が無いからと舐め腐った理由で専門学校を選んだ主人公の茉愛(まちか)。
彼女の夢はイラストレーター。
「挿絵を担当したラノベのアニメの声優に抜擢されると美人がばれて人気爆発からのアニソンシンガーデビューしての紅白出場」という今時小学生でも口に出さないような痛々しい未来を掲げて、専門学校の扉を叩いたら…。
出会ったのは、一癖も二癖もあるヤベー奴ら
という漫画でした。

まさに帯に書かれてる通りの漫画。
つまらないはずがない。

兎も角茉愛の個性が弾けててヤバイ。
ちやほやされるのが大好き。
イラストや声や容姿を褒めてくれる取り巻きトリオに日々持ち上げられて「姫」として拗らせてきた茉愛。
欲望をありのままにさらけ出す茉愛が、面白くて本当好き。
コメディリリーフとしての魅力いっぱいの主人公なので、コメディ漫画としての面白さを1人で担保してます。

とはいえ、作品として本当に面白くなるかは、周りのキャラが良い意味で彼女を活かしてこそ。
そこはもう保証付き。
茉愛を「地雷」呼ばわりして、蔑んでくるマッチョ。
茉愛をして「クッソ美人」と言わしめる女性。(しかも絵もメッチャ上手い)
その女性の画力を軽く凌駕する無口な青年は、前髪で隠れた目元を出すと…。

そう。
なんとこの漫画、ただのコメディではなくて、ラブコメでした。
他人にちやほれやされたいだけの人生だった茉愛は、初めての恋をして、さてどうなるか。
恋をしても全力で暴走する茉愛がおかしくてしかたないんですよ。
濃いキャラ達のボケを1人で捌ききるりんこ(茉愛の幼馴染)の切れ味鋭いツッコミも相まって、非常に笑えます。

やっぱコメディは、主人公が活き活きとしてると本当に楽しいものですね。
感情をさらけ出して、生きたいように生きる全力女のキャンパスライフ。
「げんしけん」とはまた違ったアプローチで「オタクの青春」を魅せてくれることに期待が持てました。

終わりに

いみぎ先生の画集は残念でしたが、「蒲田に行った」元を取れる結果には満足でした。
きらら系らしくない漫画ですが、雑誌の色に染まりきらないのが功を奏したケースなのかも。
とにもかくにも、続けて購読していきたいと思います。

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