個性が強すぎたシナリオ担当と原画担当
英梨々と詩羽。
相反する大きすぎる個性に振り回される形でゲーム作りを進行させていた倫也。
気付けば、どちらかのご機嫌伺いと催促しかしてなかった記憶があります。
そんな倫也を影から支えていたのは間違いなく恵です。
時には彼女が3人の間に入って潤滑油となり、時には倫也を促してゲーム作りを推し進めていた。
素人がプログラミングをゼロから学ぶのって、相当大変です。
言語はどれも似ているから、なんかしら齧っていれば別ですが、全くの初心者だとそれこそ大きな努力を擁した事でしょう。
僕はゲームのプログラミングは門外漢ですが、元プログラマーの端くれとして、「脱落していった人間」を多く見てきましたので、恵の努力のそれはとても凄いと思うのです。
これだけでも、恵のゲーム作りに対する本気度は相当だと知れます。
それを前回、蔑ろにしてしまった。
英梨々のヘルプに1人で行ってしまった。
恵の怒りが2ヶ月経っても収まらないのも理解出来ちゃいますね。
勿論ゲームは、英梨々のイラストと詩羽のシナリオがあったから出来た。
けれど、倫也はそれしか見ていなかった。
伊織との会話の端々にもそれが窺えて、やっぱりまだまだ恵の重要性が分かってないんですもの。
なんていうのでしょうか。
恵をメインヒロインにしてゲームを作ると言い、半ば強引に誘い、本気にさせておきながら「英梨々と詩羽のゲーム」を作ってしまったんですよね。
「自分がメインヒロインでは無い」ことに恵が怒っている訳ではないですが、仲間として認められてなかったこと一点については許せなかったのかなと。
今度こそ原点回帰。
まさかここでタイトルが使われるとは思いませんでしたが、倫也がようやく恵の重要性に気づいて、彼女を今度こそ「メインヒロイン」に据えたゲーム作りを志した。
こうなると、「英梨々と詩羽のゲーム」との決別は必至なのかもですね。
伊織はどうしても引き留めろと言いましたが、恵をメインにするには、2人はキャラが強すぎます。
また倫也が2人にかまけてしまう。
原作読んでないので勝手書いてますが、「冴えない彼女の育てかた」を作るには、英梨々と詩羽とはお別れする必要がありそうです。
倫也がシナリオライターにも原画家にも遠慮せずにプロデューサーとしてしっかりと立ち回れる新しい仲間が必要なんじゃないかなと。