「声優ラジオのウラオモテ」第6巻感想

この記事は

「声優ラジオのウラオモテ」第6巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

あれ?
5巻の感想書いてなかったのね。
なんでだろ。

という訳で、4巻以来の感想になります。

めくるが好きすぎて

何度も書くようだけれど、めくるって最強過ぎない。
キャラとして強すぎる。
作者さんとしても最高に使い勝手が良いキャラなんじゃないかな。

「表の顔」は声優・柚日咲めくるとして。
自分にも他人にも厳しく、言いづらいことでもビシッと言ってくれる。
優しい言葉で助けてくれるとかでは無いけれど、核心を突いた事をズバズバと指摘してくれるから「自分で何とかする気概があれば」最高のアドバイザーになる。

「裏の顔」・大の声優ファン藤井杏奈。
由美子のこと好きすぎるでしょwww
僕はこっちの顔が大好きで大好きで。
今回は特に「4人でのお出かけ」の交換条件のシーンが最高すぎた。
冷静になっちゃうと、本当にイミガワカラナイ(笑
声優同士なんだし、いくらでも絡もうと思えば絡めるのに、彼女はこの顔が強烈すぎるからこそ、自らを律して声優業をやっていて。
その枷が外れると、「強烈なファン」の一言では片づけられないほど熱烈なファンになっちゃう。

「表」と「裏」のギャップが本当に凄まじいのだけれど、だからこそ、「表」の時の言葉に説得力が生まれてるんですよね。
自身が人気声優だという実績もさることながら、「誰よりも声優を愛しているからこそ、誰よりも声優についての本質を突いてくる目」を持っている。
歌種やすみ(由美子)を滅茶苦茶に愛しすぎてるからこそ、本人以上に由美子を知った上での「アドバイス」が出来ちゃう。

そりゃ強いよなぁ。
正直さ、今回にしたって「柚日咲めくる」が引っ張っていったら「間違い」は起きなかったと思うのよ。
確かな観察眼と声優としての経験と技量を以て、チームを纏めていたんじゃないかなと。
でもね、めくるはそうはしなかった。
徹底して裏方に務めていた。
由美子が決して出来ない部分(飾莉へのフォロー)だけを行い、助言等々も最低限に留めていた。
これは、「リーダーの由美子」の「邪魔」をしたくなかったのかなと思ったんですよね。
声優としての成長に自分が積極的に介入することは、「1ファンとして」の領域を超えるから、絶対にしない。
けれど、挫折したりされると嫌だから、本当にやばくならないようなサポートだけはして…。
自分がリーダーと言う立ち位置に選ばれなかったからというのもあったのでしょうけれど、それ以上にブレない彼女の在り方が透けて見えたような今回でした。

由美子と千佳

今更なのですけれど、由美子と千佳の掛け合いが楽しくて仕方なくなってきた。
最初の頃は、文字通り嫌味と悪口の言い合いに過ぎなかったから可愛げを見出せなかったのだけれど、数々の事件を乗り越えてきて、しっかりとした絆が生まれたからさ。
嫌味1つ悪口1つとっても、額面通りの受け取り方はせずに、その裏の気持ちとかが見て取れるようになったから、微笑ましく思えるようになりました。
臆面も無く言い合っても決して溝が出来ない仲になったこともあって、にこにこしながら読めるようになりましたw

謎の女・羽衣纏(笑

今回は終始由美子視点で物語られたこともあって、千佳側のユニットに入った新キャラ纏の出番がほぼありませんでした。
彼女は一体何者なんだwww

千佳側もかなり大変だったとあったけれど、何がどう大変だったのかは不明なんですよね。
なので想像するしかできないのですが、千佳のリーダーシップに問題無かったのであれば、残す懸念材料は羽衣纏しか無い訳で…。

次巻では、視点を千佳側にして物語が綴られるのかもですけれど、そうはならないんじゃないかなと思っています。
しっかりと時間を進めて9月のライブの出来事が主体になってくるのかなと。
であれば、乙女やめくるを擁する超強力なライバルユニットに対抗するために、由美子、千佳ら5人がグループとして結束を高めるというお話になると踏んでいます。

由美子と千佳の絆は今更言うまでもなく。
新キャラ勢では、ミントと飾莉のキャラ立ては終わったし、これから彼女達が場を乱す役に回るのは考えにくい。
という訳で、ここでもやっぱり纏が唯一の懸念材料になる。
最年長。とんでもない爆弾をグループに落としてくれるんじゃないかなと期待してますw

終わりに

乙女のサプライズのシーンは、「自分がライブ会場にいたら」と想像すると鳥肌モノの演出に思えましたね。
だからこそ、乙女の人気の凄さと「敵に回った時のヤバさ」を実感できたというか。
「声優がアニメに関係の無いテレビ番組に呼ばれている」という最近のリアルでの流行も伏線として取り入れつつ、上手いこと処理されていたと感じました。

更に敵としてめくるも加わるのだから、かつてない窮状に立たされそうで今からワクワクが止まりません。
由美子と千佳は、曲者揃いの新キャラ3人と共にどうこの場を凌ぐのか。
次巻への振りとしてもかなり楽しめる作りになっていた今回でした。

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