カームベルトに纏わる3つの疑問を考える 「ONE PIECE」考察

はじめに

「ONE PIECE」の世界に於いて、グランドラインを挟む形で存在する2本の海域。
“凪の帯” カームベルト。
この海域、考えれば考える程、不思議です。

いくつも疑問が噴出します。
今回は、この海域について少しだけ。

疑問(1)何故、海賊は通らないのか?

大型の海王類の巣であるカームベルト。
海賊は勿論どんな船もがひょいひょいと横断する事が出来ないのは、ルフィ達が身を持って教えて下さいました。
最近(といっても何年も経ちますが)では、海楼石を船底に敷き詰めた海軍の船や九蛇の海賊船は通れる事が描かれています。
海軍の船に関しては、船の気配を海楼石の力で周辺の海と同化させる事で消し去ることが出来るものの、視覚的に見つかる危険性が普通にある為、100&安全に横断出来る訳では無いそうですが。

ただ、作中で示されたカームベルトを横断出来る例というのは、この2例だけなんですよね。

何故、他の船は横断しないのか???

勿論、大型の海王類の餌食になるから…なんでしょうけれど…。
う〜〜ん。今のルフィらや、強敵達の強さを見ると、どうも納得できない。
四皇レベルとは言わない。
懸賞金で数億も叩きだしている海賊であるならば、その実力を持って超える事は出来るんじゃないでしょうかね。
まあ、その海賊が能力者ならば、船が壊されるだけで致命傷となるので、そうそうそんな危険は冒さないんでしょうけれど。

また、三大兵器の一つであるポセイドンが海王類を自由に動かす事の出来る能力であることからも、どんな超人でも束になった海王類には太刀打ちできないからとも考えられそうで、だとすると不思議でも無い。

ただ、一つ別の疑問もあります。
グランドラインの”出口”に関してです。

リヴァースマウンテンという”入口”は示されているグランドラインに於いて、未だ”出口”の存在は明らかにされていません。
若しかしたらラフテルのその先にあるのかもしれませんが、それだけでは無い事は既に描かれています。
首領・クリークの海賊団の件がその良い例では無いでしょうか。

グランドラインに入ったばかりの海で、ミホークと出会い、壊滅的なダメージを負わされ、辛くも突如起こった嵐に紛れて東の海に流れ着いた。

“出口”があるかもしれないラフテルとは程遠い場所で、彼らはグランドラインから出て来てる訳です。

他にもシャンクスの赤髪海賊団やバギー海賊団、ゼフにミホークもそうですね。
グランドラインから出て来たり、出たり入ったりしていたり。
彼らは一体どこから出て来たのでしょう?
そして、わざわざ皆リヴァースマウンテンから入り直したりしてるのでしょうか?

カームベルトを通って、グランドラインに行き来出来ない。
これは大いに疑問です。

疑問(2)何故、海王類が棲みついているのか?

そもそも、一つ目の疑問の一応の答えとして用意されているのが、これ。
大型の海王類の巣であるから、通れないというものです。

では、何故海王類は棲みついてしまっているのでしょうね。

そういう設定だから…という元も子もない事は取り合えず横に置きまして…。
いや。当初は、本当にそれだけの理由だったのかもですよね。
ただ、物語が進展しまくった現在、別の尤もらしい理由が加えられていてもオカシクナイし、僕は寧ろ、何かあると思っております。

疑問(3)何故、2本存在するのか?

カームベルトって、何で2本も存在しているのでしょう。
しかも1本の海域を挟むような形で。
やはりこれも、そういうものだからと言われてしまうとそれまでですが…。

2本存在する理由もあるんじゃないかなと思う訳です。

3つの疑問を考える

これら3つの疑問を考えてみます。
まず3つ目について。

カームベルトの設定って、恐らく地球の赤道がモチーフなんだと思います。
赤道上は熱帯の気候を形成していますし、カームベルトにあるアマゾン・リリーも熱帯気候に属していそうですし。

赤道は1本しかないので、とすると、元々カームベルトとグランドラインも本来は1つの海流だったのかもしれません。
元々赤道付近のように上昇気流で挟まれた海域だったのが、空白の100年の時期に分断。
真ん中の海域が、島が放つ強い磁気の影響などで異常な気象の海となり、後にこれがグランドラインと呼ばれるようになった。
影響を受けなかった部分がそれぞれカームベルトと呼ばれるようになり、カームベルトが2本となってしまった。

こう考えると、グランドラインを挟んでいる理由も、2本のカームベルトが共に同じ属性の海域である理由も説明が着くと思うのですね。

カームベルトって、空白の100年の時に生まれたと考えます。
とすると、リンクするのが3つの古代兵器。
最も関係しそうなのが、ポセイドンですね。

かつてのポセイドン・人魚姫は、海王類にこのような命令を下したのではないでしょうか?
「カームベルトを守れ」と。

海王類が、何らかの命令を子孫に伝える事が可能である程の知識を有している事は判明しています。
しらほし姫の”命令”で、ノアを守りに来た際に「ノアを守るよう昔から伝えられてきた」という旨のセリフを口にしておりますから。
同じように、カームベルトを守る様に命じられていたのなら。
カームベルトには、特に大型の海王類が棲んでいる理由にもなるんではないかなと。

何故、そんな命令を下したのかという事までは考え付きませんでした。
他の古代兵器が眠っているからなのかもしれないですし。
若しかしたら、オールブルーとはカームベルトの事なのかもですよね。
世界を1周している海域です。海王類に守られた、世界中全ての魚介類が生息していても不思議ではないかな〜と。
理由こそ思いつかなかったのですが、こう考える事で2つ目の疑問も解消する。

さて、1つ目の疑問が残りました。
海賊はカームベルトを何故通らないのか?

でも、実際は通っているんじゃないかなと思う訳です。
グランドラインの”出口”もカームベルトなのでしょう。

2つ目の疑問の”答え”として考えた事が確かだとするならば、海王類は何もなんでもかんでも襲っている訳では無いとも言えそうです。
「カームベルトを守る理由」に抵触しそうな船だけを選別して襲っているとも考えられる訳で。

海軍の船も海賊の船も、海王類は敵と認識するから襲う。
逆にそうじゃないならば、割と楽に通過できるんじゃないかなと。
戦意・敵意の無い海賊船(クリーク海賊団等)、何度も素通りしていく海賊船(シャンクス、ミホーク)等は、「襲う必要なし」という判断で、基本的には襲わない…とか。

あ。海軍の船は、無条件で襲うのかもしれません。
もしポセイドンが失われた王国の”兵器”なのだとしたら、現世界政府(海軍)は敵なのですから。
逆に現世界政府側の”兵器”だったならば、魚人族を虐待し始めたからという事も考えられますし、どちらにせよ「無条件で襲う理由」が作れそうです。
何にしろ、カームベルトを守る理由が思いつかないので、これ以上は踏み込めない部分ですね。

終わりに

カームベルトって看過出来ない設定なんではないかなと。
今後重要になってくるような気がしてなりません。

上でダラダラ書いたのは、何の根拠もへったくれも無い為、妄言でしかありませんけれど…。
ただ、なんらかの秘密が必ずあると思いますね。

追記 海王類が船を襲う理由に関して

ふと思いついたので、追記。
この上までの文章とは全く別の考察として捉えて頂きたいのですが…。

海王類が船を襲う理由に関してです。
カームベルトに棲まう海王類は、能力者を狙っている可能性について検証すべきなのではないでしょうか。

悪魔の実の能力者は、海に嫌われ、泳ぐ事の出来ない体になります。
海楼石が海と同調のエネルギーを発しているのとは逆に、悪魔の実は海と逆異相のエネルギーを発していると考えても良い気がします。

海王類は、この悪魔の実から発せられるエネルギーを狙っているのではないか?
能力者も当然このエネルギーを発し続けている事に違いないと言えるので、同様に海王類から狙われている。

とすると、赤髪海賊団やミホーク、クリーク海賊団等がカームベルトを横断できたとしても不思議ではない。
今現在はどうか分かりませんが、12年以上前のシャンクスらは、能力者が居なかったと1話のリアクションから推測できます。
特にシャンクスは「泳げること」を海賊になる最低条件かのような発言を繰り返しておりましたし。
能力者を自分の配下に置くとは考えにくい。
また、ミホークも能力者では無いでしょうし、クリーク海賊団にも居ないでしょう。

偶然海王類に見つかり襲われる危険性は未だに残るものの、能力者同乗の船が襲われる確率よりもグッと低くなりそうです。

悪魔の実が何故「海の悪魔の化身」と呼ばれているのか。
何故能力者が泳げなくなるのか。
この辺も深く今後の物語に関係してくるでしょうし、カームベルトの謎と絡めて考えてみても良いのかなと思います。

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