はじめに
「ガンガンJOKER」最新号で連載が始まった「弱キャラ友崎くん」のコミカライズ。
読んできましたので、簡単に感想を。
絵については安心
ラノベのメディアミックス展開の柱と云えば、アニメ化とコミカライズでしょう。
大抵の場合、コミカライズで感触を確かめた後に、アニメ化という道程になるので、ここは重要なところです。
然しながら、一般的にコミカライズというのは、「大当たり」が難しい。
何故なら、新人作家に任せがちだからです。
やはり新人ともなると、絵のレベル、話の構成力ともベテランには及びません。
なかには飛び抜けて上手い作家もいますが、ほんの一握りですね。
例えば、「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のコミカライズを担当している九二枝先生は「大当たり」のお1人でしょう。
原作を過不足なく、迫力一杯に活写していて、漫画として非常に面白いできになっています。
先の展開を知っている僕でも、はやく続きが読みたいくらいには面白いです。(コミックスも買ってます)
バトル描写が迫力十分に描けていて、構成力もある。
個人的には、コミカライズの大当たりとしての代表格だと信じています。
さて話を戻しまして、「弱キャラ友崎くん」の場合はどうか。
千田衛人先生は連載経験者であり、新人ではありませんが感じたことを書いてみます。
絵柄に関しては、少し幼すぎるかなという嫌いがあります。
仮面を脱いだ時の葵のサディスティックな面の迫力がイマイチ足りません。
然しながら「絵を描けている作家」さんであることは間違いなく、この点は安心できました。
一方向からしか人体を描けなかったり、一枚絵しか上手くない…なんてことはなく、また、「漫画を描ける」作家さんでもあるので、違和感等覚えることもなく読む事が出来ます。
今後は、葵の迫力をどこまで描けるかが注目ポイントでしょうか。
話の構成力
まだ1話なので、なんとも言えませんが、導入としては完ぺきでした。
中村との対面を削って、真っ先に葵との人生攻略ゲームに乗り出すまでを描いているので、ページ数の限られている中でスタートしては上々の滑り出しでした。
2話以降の注目点としては、中村をどう登場させるのかですね。
更にいえば、中村含めて、クラス内のカーストをしっかりと描写すること。
これが原作1巻の最重要ポイントですから。
スクールカーストの上位にいる中村がリベンジに燃えてアタファミの特訓に燃えている。
友崎はそんな強キャラとは立場の違う弱キャラである。
この点をしっかりと漫画に落とし込んで説明しないと、クライマックスが活きませんからね。
ここをどう漫画にしてくれるのかを期待して2話以降を待ちわびたいです。
まとめ
可愛い女の子はバッチシ描けていますし、漫画も丁寧。
絵がロリロリしてる丸っこい感じなので、葵の迫力が若干足りないのですが、許容範囲。
物語の構成も良い。
うん。
千田衛人先生の描く「弱キャラ友崎くん」に期待したいです。