はじめに
dアニメストアで「ゆるキャン△」を見てます。
リアルタイムでは見ていなかったのですが、面白いですね、このアニメ!!
ついついコミックスも買ってしまいました。
今日は「ゆるキャン△」について書きます。
野クルに屈した少年探偵団
去年の冬アニメで大ヒットを飛ばした今作は、多くのファンをキャンプ場に誘ったようです。
中々に凄い行動力ですよね。
ただ単に「聖地」に行って、劇中で描かれた場所を訪れて帰ってくる…というならば、場所にもよりますが、ふらっと手ぶらで行けるじゃないですか。
でもキャンプは違います。
手ぶらで行って、全てレンタルで済ませることが出来るキャンプ場も多くあるようですが、それにしても知識は必要です。
テントの立て方、飯盒炊飯のやり方(必須じゃないけど)、たき火の起こし方。
ある程度は劇中で解説してくれていましたけれど、だからといってすぐに実践できるかというと…どうなんでしょ。
僕には無理かな。
聖地巡礼よりかはよほどハードルが高い気がするのです。
それでもファンがキャンプ場に集ったのは、それだけ作品に人を誘う魔力があったからだと思っています。
疲れた現代人の欲求を駆り立てるのが抜群に巧かったです。
ただ、その前に待って欲しい。
キャンプと言えば、なにも「ゆるキャン△」だけじゃありません。
そう、「ゆるキャン△」よりももっと前からキャンプをフィーチャーしていた作品があるじゃないですか!!
「名探偵コナン」という偉大な作品が!!
キャンプと言えば「コナン」、「コナン」と言えばキャンプ。
少年探偵団が博士に連れられてキャンプに行くのが、定番エピソードの1つになってます。
どれだけ多いかざっと調べてみましたよ。
その一覧がこちら!!
「青の古城探索事件」
「命がけの復活」
「お金で買えない友情」
「奇抜な屋敷の大冒険」
「神社鳥居ビックリ暗号」
「山姥の刃物」
「憎しみの青い火花」
「1ミリも許さない」
「灰原の秘密に迫る影」
「燃えるテントの怪」
ご存知の通り、「コナン」の作中では、まだ1年も経ってません。
新一がコナンになって数か月と言う設定なのですが、10回もキャンプに行ってます。
調べてる途中で、あまりにもキャンプばっかり行ってて笑えて来ました。
プロかよ。
こんなにもキャンプに行ってる「コナン」。
然しながらこの20年余りの間で、ただの1度として「コナンを見たからキャンプに来ました」って聞いたことがありません。
何故なのか。
簡単ですね。
誰もキャンプ場で殺人事件に遭遇したくないからです。
殺人事件に出くわしたい欲求を刺激しようとしても、そもそもそんな奇特な欲求を抱えてる人は稀です。
コナンと金田一君くらいです。
そこのところが「コナン」と「ゆるキャン△」の最大の差でしょうか。
ではでは、「ゆるキャン△」が刺激した欲求とは何か。
詳しく見て行きます。
食欲
人間の三大欲求にも数えられている食欲。
これが1つですね。
深夜アニメの感想の中で「飯テロ」という言葉をよく目にすると思いますが、小腹の空いた深夜に美味しそうな食事シーンがあると、無性に食べたくなりますよね。
「ゆるキャン△」もまさにコレ。
なでしこがまた美味そうに食うんだわ。
リンも認めてるところですが、彼女の食べ方は1つの芸の域ですね。
なんせただのカップラーメンが滅茶苦茶美味そうに思えるのですから。
そうそう。
飯テロを誘発するポイントは、「誰でも食べる事が出来る」点にもあると考えています。
高級食材を使ってる。
一流のシェフが料理した。
プロにしか扱えない調理器具を用いている。
確かに食欲をそそられますが、「真似して食べてみよう」には成り難いですよね。
誰にでも手に入れられて、簡単に出来て、そこそこ美味しい。
そういうのがベストじゃないでしょうか。
だからこそ、1話のカップラーメンなんてまさに、です!!
近所のコンビニやスーパーで簡単に安く手に入る。
お湯を注ぐだけで出来る。
そんで、美味い。
澄んだ空気、突き刺すような寒さ、広大な景色。
そういった環境の中で食せば、一味もふた味も違うだろうというのは、想像に難くありません。
なでしこのように、寒い中、熱いスープを息を吹きかけて冷ましつつ、飲む。
アツアツの麺を冷えた喉に流し込む。
ぷはーっと息を吐くと共に溢れる充足感。
「美味い!!」ときっと言うだろうな~。
スローライフ
キャンプと言うとどうしても夏というイメージが付き纏います。
実際ハイシーズンは7月下旬から8月の夏休みだそうで、この時期にキャンプ場が賑わうようです。
ただ、過ごしやすさと言う観点から春や特に秋がベストと書いているサイトも多数ありました。
何れにせよ、温かくなり始めた3月から心地良い涼しさの10月頃までがハイシーズンと言えるのかもしれません。
そんな「常識」を嘲笑うかの如くリンは冬のキャンプが大好き。
比較的温暖な県ならまだしも、日本でも寒い方に属する山梨が舞台。
リンは更にツーリングを兼ねて長野に足を延ばしますが、こちらも寒い。
作中でもはっきりとオフシーズンと言ってるので、この時期のキャンプは人が少なく、キャンプを題材にした作品では珍しい部類かと思います。
けれど、そこが良かったのでしょう。
リンは喧噪から解放された静かなキャンプ場を満喫しています。
広々と使え、選び放題の場所。
読書に最適な静謐さ。
先程の話題にも繋がりますが、寒いからこそ、温かな料理が身体に沁み渡る。
温泉も最高に気持ちが良いことでしょう。
キャンプの代名詞であるたき火が「良いなぁ」と思える。
時間に追われる現代人が夢見るスローライフがそこにはありました。
「ゆるキャン△」の良さって、「人が少ない冬はまったりできて良いよ」という冬キャンプの利点だけを挙げてない所です。
しっかりとマイナスな要素にも触れているんです。
最大のマイナス点は、やはり寒さ。
こればかりはスルー出来ませんので当然なのかもですが、しっかりと寒いぞというところを描いています。
重ね着だけじゃとてもじゃないけれどテント泊では死にますので、冬用の装備を物語に沿って紹介。
色々と出費が重なるんだよと言うのを、経済的に余裕の少ない高校生の目線で語ることでハードルの高さを強調しています。
その上で、それでも冬キャンプは素晴らしい・楽しいというのをなでしこら野クルを通じて描いているので、「やってみたい」という気にさせられちゃうんですよね。
まとめ
寒さの対策さえしっかりと押さえれば、広々としたキャンプ場を独り占め。
ゆったりとまったりと過ごせて、リフレッシュ。
空気が澄んでるから、景色も普段にも増して抜群に良く映るのでしょう。
寒空の中で食べる温かな料理はいつもより美味しく感じるでしょうし、温泉が骨身に沁みることも想像に難くありません。
キャンプ行きてぇぇぇと人々を駆り立てる魔力が確かに確かにありました。