はじめに
ジャンプとサンデーの昔の表紙を見ていて、僕にとってちょっとした発見がありましたので纏めました。
尚、それぞれ以下のサイトを参照させて頂きました。
週刊少年サンデー
1998年〜上記の「悠々と行こう!」さんのサイトで纏められている表紙を見ていて、ふと気づいたのです。
おや?と。
使いまわしじゃんって(笑)
僕「コナン」好きなのですが、これは知らなかった…。
しかも2回もw
これ探せばまだまだある気がしますw
当時「コナン」の人気がピークの時だったかな?
気持ちは分かるのですが、新しいイラストを描いてもらう様依頼するか、青山先生が多忙で無理だったならば他の手段を講じるべきだった気がしますw
2年越しの間違い探しじゃないんだからw
で、ここからはあくまでも僕個人の印象なのですが。
98年から現在までの間に徐々に「グラビアの表紙」が増えて行っている気がしました。
実際98年も99年も年間で10巻以下しか無かった「グラビア表紙」ですが、今年2012年は29号までに既に18巻がグラビア。(漫画の表紙は8巻)
グラビア多過ぎと思ってしまいました。
ちょいと思う所がある、サンデーの表紙事情。
この辺に関しての僕の考えは最後にまとめて書きます。
週刊少年ジャンプ
ひたすら漫画!漫画!のある意味硬派な雑誌。
(歴史的にも、サンデーのラブコメに対抗すべく、硬派な反ラブコメ体勢だった時期があるらしいですしw)
「思い出の少年ジャンプ」さんでは、68年〜2000年と03年の一部までという膨大な量の表紙を閲覧できます。(表紙画像はかなり小さいので、詳細は見れないですが)
目次も書かれているので、見ているだけで懐かしくなりますね。
んで、僕が驚いたというか、初めて知ったのが86年48号と49号ですね。
48号では桂正和先生が読切「KANA」を。続く49号では鳥山明先生が「ミスターホー」の読切を掲載しています。
この2号とも、表紙がこれら読切漫画なんですよね。
(画像は「思い出の少年ジャンプ」さんの意向を汲んで、掲載しません。御了承下さい。)
鳥山先生は当時「DRAGON BALL」連載中で、読切と同時掲載とかされていたんですね。
滅茶苦茶お忙しかったんだろうな〜(汗
それはさておきまして。
読切漫画が表紙を飾る事ってあまり無いと思います。
増刊号や記念号等では、そうそう珍しい事では無いかもですが、何の記念でも無い本誌で…というと事例が少なそう。
そもそもジャンプって、他誌に比べても特に読切が重要視されている気がするのです。
読切のプロトタイプで試した後に、ブラッシュアップさせて本連載に持って行っている作品が多いからです。
「キャプテン翼」、「DRAGON BALL」(タイトルなどは全然違いますが、原型となった読切は存在します)等々。
「ONE PIECE」の読切は超が付くほど今では有名ですかね。
だから、読切って非常に大事にされているんじゃないかと思うし、こういう扱いを見るに、それも間違ってないんじゃないかなと思いますね。
両先生とも当時からビッグネームだった訳ですが、それを差し引いてもジャンプの読切漫画に対する気持ちが伝わってきます。
雑誌の個性が大事なんじゃないかなという私見
さて。
サンデーの事ですね。
サンデーの今の個性って何でしょうか?
チャンピオンならヤンキー漫画。ジャンプではバトル漫画…でしょうか。
色々偏見もありそうですが、僕のイメージです。
一個人のイメージとはいえ、雑誌の色がすぐに思い浮かぶ。
でも、今のサンデーにはそのイメージすら湧きません。
表紙だけ見ると漫画よりも「グラビア」なのかなとか思ってしまいますが、そうじゃないですよね。
「銀の匙」等グイグイ推していく作品がある。
でも、表紙だけで判断してしまうと、やっぱりグラビア偏重なのかなと思ってもしまう。
で、僕はグラビアを個性にするのは難しいと思うのです。
より売れていて、「ミスマガジン」という業界でも超有名なオーディションまで行っている「週刊少年マガジン」が立ち塞がっているから。
(現在「ミスマガ」は「週刊ヤングマガジン」と共催)
「グラビア」で勝負しても埋没しちゃうだけな気がします。
やはり漫画で勝負して欲しい。
というのも、90年代のサンデーのイメージがそうだったから。
あの頃って、作家が固定されていた気がするのです。
ざっと敬称略で挙げさせて頂くと
あだち充
高橋留美子
青山剛昌
藤田和日郎
西森博之
河合克敏
椎名高志
久米田康治
村枝賢一
皆川亮二
この辺の大作家陣が集結していた。
「ベテランのサンデー」のイメージが確かにあった。
今でも何名かは残っていますけれど、殆どは他誌に流れちゃってますよね。
新人・ベテラン関係無く血の入れ替えが頻繁なジャンプに比べると、新人にはツライ場。
でも、漫画が好きな人達には安心して読めるラインナップというか。
この頃のツケが今に回ってきているのかもですが、それでも個性はあった。
と、少し別の話になりますが、90年代のサンデーに一番近いと思うのは「月刊少年マガジン」でしょうか。
これも固定の漫画・作家で表紙の担当を回していたり、幅を利かせて長期連載をしていたりします。
「ライダーSPIRITS」の表紙を見たい僕からしたら、この表紙の当番制には異議を唱えたいところではありますが、それでも傍から見るとこれは立派な個性になっている。
ラインナップもここ数年続々と青春モノが始まっています。
「ましろのおと」や「四月は君の嘘」等々ですね。で、これがどれもこれも滅茶苦茶面白くて、少しずつですが血の入れ替えも行われています。
古き良きイメージは残しつつ、次の世代への移行も行われている気がして、サンデーもこうなって欲しかったなと思う訳です。
表紙だけで「サンデーはグラビアに力を入れようとしている」とするには早計です。
ですが、僕はサンデーにはかつてのような漫画のみで勝負しているような雑誌に戻って欲しいのですね。
「銀の匙」は1巻しかまだ読んでませんけれど、それでも長期連載できるような作りにはなっていないと感じました。
正直4巻程度で終わるんじゃないかと思っていたのですが、流石にもう少しは続きそうですね。
この漫画が勢いがあるうちに、他の作品も育てて、かつてのような勢いを取り戻して頂きたい。
1人の漫画好きとして、そういう風に思っております。